社会の隙間、行政ではカバーできない隙間の悩みにも寄り添い「孤立・孤独感」を取り除きたい/宮﨑恵美さん(フリー保健師)

輝く人の生き方とは?

福島県にお住まいで、フリーの保健師の他に数々の支援活動をしている宮﨑恵美さん。2人のお子さんを育てながら数々の仕事をこなす彼女が毎日、イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、おすすめのストレス解消法、健康のために意識していることなどを伺いました。

宮﨑 恵美(みやざき えみ)さん
福島県在住。フリーの保健師として短期大学幼児教育課非常勤講師も務めながら幅広く活動中。
ママ同士、またママと地域がつながり、またリフレッシュできる場の提供を目的とした子育て支援団体「ポレポレ」代表の他、遺児・遺族支援団体「ReLink」理事、女性支援団体「ヴィーナスクラブ福島支部」共同代表も担っている。夫、長女7歳、長男4歳の4人家族。

■ReLink
http://relinkf.com/
https://www.facebook.com/relinkf/
■ポレポレ
https://www.facebook.com/polepolebaby2016/
■ヴィーナスクラブ福島支部
https://venusclub-f.wixsite.com/fukushima

 

マイノリティな悩みも含めて寄り添いたい。「孤独・孤立感」を減らし、共感し分かち合える空間を

今の仕事をする前は、NICUなどでの看護師、非常勤で産業保健師や行政の保健師、また大学で看護学部の教員をしておりました。
その経験を活かし、様々な形で子育て支援の活動をしております。

実は、私は次女を産まれてすぐに病気で亡くしています。
娘を亡くした後、この折り合いの付けられない自分の中の想いを誰かに聞いてほしいと思った時、福島でそれができる場所はまだありませんでした
それをきっかけに、自分の暮らす地域で「安心して話せる場所」を創ると心に決め、想いに賛同してくれた仲間と一緒に団体を立ち上げました。

それが、遺児・遺族支援団体である「ReLink」
親を亡くした子どもと家族」、そして「子どもを亡くした家族」の支援の場としての『わかちあいの会』を開いたり、「かけがえのない人を亡くした時に人はどうなるのか」について学ぶ機会を提供しています。

ReLink集合写真

多くの人が悩む問題はもちろんですが、あまり共感者が得にくい内容やニッチな部分での悩みこそ、孤独・孤立感の中で苦しんでいる方がいると考えています。
一人ひとりの想いを丁寧に伺うことにより、そういう方々にもぴったりと寄り添える支援を、これからも展開していきたいと思っています。

 

スイッチの切り替え方の秘訣は「手洗い」。

私は「ReLink」の他、子育てサロン「ポレポレ」、女性支援団体の「ヴィーナスクラブ福島支部」の活動もしています。
子育ても含め、関わっている仕事も多い私が心掛けていることがあります。

それは「気持ちの切り替え」です。
私が様々な活動をしていることは、相手の方には関係のないことなのです。ですので、その都度気持ちを切り替え、他の仕事を持ち込まないことは一番気を付けていることです。

とはいえ、あまりにも忙しいと上手く切り替えができなくなる時もあるので、意図的に仕事の前後で手洗いをすることにしています。そこでスイッチを切り替えています。

手洗いの様子

 

応援し支えてくれる家族と仲間がいるからこそ仕事にも子育てにも向き合える。

現在は先にお話しした通り幅広く活動をさせていただいておりますが、当初フリーの保健師として活動しはじめた頃は、正直心細く感じることも少なくありませんでした。

元々は大学や行政など組織に守られて仕事をしてきた時に比べ、フリーになるとそれまで以上に自分への責任の重さがのしかかります
しかし、私個人の妄想だったものが実現し形になっていくことは本当にありがたく面白味も感じます。
今ではその責任感の重さも含めて楽しむことができています。

一方で、子育ても、7年目にしてやっと楽しめるようになり母親として私も成長したのかなと感じています。
これは子育てサロンの「ポレポレ」で関わるママ達に教えられ支えられたからこそ、うまく肩の力を抜きながら、いい塩梅で子育てに向き合えるようになってきたように思います。

ベビーマッサージ

欠かせない「食」を使って、心も身体も整える

数多くの仕事の依頼がある中で、なるべく自分がワクワクするお仕事を優先して引き受ける、もしくは、どうしたらワクワクするかを考えて仕事の捉え直しをして、仕事の中でも受けるストレスを減らすように心がけています。

また健康のために「食」を大切にしています。
私にとって「お料理」もストレス解消のひとつで、特にニンジンの千切りはイライラ解消になるんです。基本は野菜中心の食事を作るようにしています。
しかし仕事が忙しくなってゆとりがなくなってきたら、近所の第二の実家のような居酒屋で家庭料理をいただいたり、コンビニでもバランスを見て選んだり、すこし重めな食事が続く時こそ朝はお味噌汁を出すなど、我が家なりの続けやすい工夫をしています。

妊娠をきっかけに意識し始めた「食」ですが、一時はこだわりすぎて苦しく感じてしまったり、逆に先の震災で「食べ物が本当にない」という経験をしたことも体験しました。それらを通して、今はゆるく楽しく、バランスを見ながら、自分の納得できる形で気をつけるというスタイルに落ち着きました。

そして何より毎日の夕食タイムが私のリラックスのタイムです。
例えお料理ができなくても、近所の居酒屋で子どもたちとのんびりおしゃべりをしながらの夕飯をとることで、今日に区切りをつけ「明日またがんばろう」と気持ちを切り替えることができます。

 

子どもは未来であり、地域の宝。地域のみんなで子育てを。

そんな私は、自身が子どもを亡くしたり、病気や発達で悩んだり、また様々な活動を行っている中、ひとつ目指すものができました。
それは妊娠期から産後、子育てまで絶え間ない支援を届けることです。

現在は抱えているそれぞれの悩みによって相談先は異なります。
たしかに専門家による支援のための細分化は大切ですが、それにより親への包括的な支援が不足していると感じています。
もちろん子どもへの専門的な支援も大切ですが、ほとんどの時間を過ごしている親への支援も同じウエイトで行うべきです。
そのためにも「ReLink」「ポレポレ」、また地域の方々に協力をいただき、地域のみんなで子育てするというシステムの実現に向けて日々構想を練っています。

そしていつかは、自分の子どもたちを預けたいと心から思える保育所も創りたいとも思っています。

これからもチャレンジしたいと思えることには、どんどんチャレンジしていく人生を送りたいです。
そして80代過ぎたら、主人と一緒にのんびりとした老後を送るのが私の最終目標です。

パソコン作業をする風景