家族の記念日に。何度も見たくなる「しあわせ家族写真」の撮り方を伝授!<プロのカメラマンに聞く 誰でも「簡単・きれい」な写真撮影術 Vol.4>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

卒園、卒業、入園、入学…… 家族写真を撮る記念日はたくさんあります。
あなたは「眺めるだけで嬉しくなる家族写真」が撮れていますか?
それぞれのご家族で好きなテイストは違いますが、やはり誰もが好きな写真は「温かみが伝わる写真」ではないでしょうか。
日々たくさんの家族写真を撮っているプロカメラマンがそんな家族写真の撮り方をお伝えします!

後ろ姿から伝わる!「温かい」家族写真

私がロケ撮影の際に必ず撮影するのは、家族の後ろ姿。

その際、ご家族の表情が見えない分、「家族の温かみ」を感じてもらう写真を撮るためのポイントがあります。

家族で手をつないでもらったり、ジャンプの瞬間をとらえたり、小さなお子様の場合は抱っこで、お子様の顔だけがカメラを向いている写真を撮ること。

また、まっすぐな1本道では、家族が歩む未来を想像できるよう意識するなど、表情がなくても伝えられる家族の想いを撮っているようだと喜んでいただけるのです。

誰もが羨む、「おしゃれ」な家族写真

少しのこだわりで、センス良いおしゃれな家族写真を撮ることも可能です。

撮影時には、家族が触れ合う間合いでの撮影がおすすめです。
家族でカラーを統一してお洋服を選んだり、同じ小物で統一したり、背景はできるだけシンプルにするとより家族が主役になります。

人に撮ってもらうことができない状況であれば、カメラのタイマー機能で家族写真を撮影することも可能なので、ぜひトライしてくださいね。

 

身体がちょっと触れることで、みんなが笑顔の「楽しい」家族写真に

続いては「笑顔」写真を撮るコツです。

七五三などの行事撮影の、カメラ目線でかしこまって撮る写真ももちろんステキ。
それとは別に、パパとママがお子様を優しく見つめている写真が、私は大好きです。

パパとママの目線はお子様に向けたまま、ほっぺに触れてみるだけで楽しい家族のふれあい写真にすることができます。
カメラ目線だとなかなか自然な笑顔が生まれず、ぎこちないことが多いのですが、撮影を家族のコミュニケーションの場にしてしまえば、みんな自然な笑顔で撮れるものです。
そこから更に、「こちょこちょしてみてください!」と伝えると、みんな笑顔満開のショットを撮ることができるのです。

 

ロケ撮影は、家族のおさんぽ時間

私が屋外で撮影するロケ撮影の場合、特に小さいお子様が一緒のときは、家族で手をつないでの撮影することが多くあります。
先ほどお伝えしたように、親子の触れ合いが写真にうつり込んでいると、みんなの表情が良いのです。

ただしロケ撮影は、撮影場所と構図が写真の出来を左右するので、背景に何が映り込むかを考えてから撮影場所を決めてくださいね。

 

覚えるだけで写真が変わる! カメラ構図

カメラには「構図」というあらかじめ決まった「画面構成」があります。それに合った写真は、均整がとれて印象に残る写真になることが多いのです。

構図は知るだけで写真が変わるので、日常撮影でも取り入れていただけます。覚えていただきたい構図をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

最初にご紹介した家族後ろ姿写真は、対角線構図と水平構図を取り入れて撮影しています。
下図のように、対角線と水平線を意識して配置しているのでバランスの良い写真になりました。

2枚目、3枚目の家族写真は、日の丸構図という真ん中に主役を配置する構図を使っています。
日の丸構図はピントが合いやすく、人物撮影では一番よく使われる構図です。

4枚目のロケ写真は、三分割構図で撮影しています。
こちらの構図は、4本の線が交差する赤点のどこかに主役を配置することで、おしゃれでセンスのある写真にすることができるのです。この写真では主役をお子様にして赤点位置にお子様が入るように意識して撮影しています。

カメラ撮影では王道のこちらの構図。お手持ちのカメラに三分割構図の為のグリッド線が表示させれる場合は、ぜひ使ってみてくださいね。

今回のコラムでは、よく使う写真構図を含め、家族写真についてお伝えしてきました。
「眺めるだけで嬉しくなる家族写真」を撮影して、来年の年賀状写真にもぜひご活用ください。

お家でも簡単にまねしていただける撮影方法を4回に渡ってシリーズでお伝えしてきました。
皆様の日々の写真に活かしていただければ嬉しいです。

プロのカメラマンに聞く 誰でも「簡単・きれい」な写真撮影術シリーズ



中村 篤子
camera salon acola代表
camera salon acola代表を務める。人物撮影を得意とし、政治家、アーティスト、舞台演劇、プロフィール撮影など、元証券マンからカメラマンへの転身のキャリアを生かし幅広い顧客層を持ち「魅せる」写真撮影を行う。大手百貨店での撮影イベントなど、積極的に撮影イベントも開催。執筆活動、メディア掲載「子供年賀状撮り方講座」新聞掲載、「子供撮影イベント」TV取材など掲載実績も多数。
https://camerasalonacola.jimdo.com/

■「輝く人の生き方とは?」のコーナーでもご紹介。
カメラマンとして活動するほか、元証券マンとしての知識を活かした地域活動も / 中村篤子さん(カメラマン&ライター)

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