大学費用は奨学金か教育ローンを利用する予定。注意点はありますか?【お金と保険のQ&A】

お金と保険のQ&A

保険を学ぶQ&A

このコーナーでは、保険の選び方やお金にまつわる情報をお届けします。
さらに、「お金に関するネタ」や「季節のネタ」、「ちょっぴり気になる女子の疑問や悩み」について、全国の男女にアンケート調査を行った結果や解説もご紹介。あなたの「知りたい!」に答えます。このコーナーを読めば、お金や保険、ライフプランについて詳しくなれるはず。

Question
高校2年と1年の子どもがいます。年子ということもあって、2年続けて大学に進学する予定です。現在でもすでに、子ども費関連の費用がかさんでおり、下の子が高校に入ってからは、貯蓄がほとんどできなくなりました。学資保険には入っていますが、大学費用を親の力で準備するのは難しいです。足りない分は、奨学金や教育ローンの利用を考えていますが、どのような点に注意して借りるべきでしょうか。

奨学金を利用しての進学者は増加の現実!

言い尽くされた感もありますが、奨学金や教育ローンを利用して大学に通われる方は増えています。大学進学が近付くと、奨学金や教育ローンの話題が目に付くようになるでしょう。個人的な感想としては、奨学金や教育ローンの利用者が増えていることが、“奨学金は借金である”という現実を薄めてしまっているような気もします。

もちろん、どなたも必要があって借りるわけですから、奨学金を利用することに異論を唱えるつもりはありません。

ですが、知っていただきたいのは、新婚家庭の家計診断をしていると、「ご夫婦どちらかが奨学金の返済をしているご家庭にお会いする機会が急増している現実。すでに、奨学金の利用者は2世帯に1世帯を超えていると思われますが、ご夫婦になることでその割合はさらに高まり、3世帯に2世帯くらいは奨学金の返済を抱えているという感じすらするのです。

奨学金は「最小限に借りる」のがポイント

今、ご説明した状況を踏まえますと、ご質問者の場合は学資保険にも加入されていますので、借りるとしても「できるだけ最小限に借りる」のがポイントだと思います。

手元の貯蓄を減らしたくないからと、奨学金を多めに借りる方もいますが、大変になるのはお子さんです。もしかしたらお子さんが返せずに、奨学金の返済が「保証人である親(自分たち)に戻ってくるかもしれません。

どうしても奨学金に頼らざるを得ない場合は、お子さんが高校2年のうちに「奨学金を借りないと、大学時代の学費を支払うのが難しい現実」を伝え、日本学生支援機構のHPで、奨学金の返済シミュレーションをして欲しいと思います。

奨学金の返済は卒業して半年くらいで始まりますが、「卒業した年の10月から、平成○年○月まで、ひと月○万○○○○円を返すことになるけど、頑張れる?」などと、返済時をイメージさせることも大切だと思います。

その上で「大学の入学費用と2年生くらいまでの学費は、私たちが出せると思う。だけど、3年生と4年生の分までは払えそうにないから、毎月○万円くらいの奨学金を借りて欲しいけど、協力してもらえる?」とか、「奨学金を利用しないと、大学の学費は払えないけれど、それでも大学には行きたいよね?」など、親側のフトコロ事情についてもお子さん側に伝え、親子で協力して進学するのだという流れを作ることも大切でしょう。

一番避けたいのは、「あなたはお金の心配をしなくていいから、勉強に集中して!」といっておきながら、大学の合格が決まってから、「お金が足りないから、奨学金を借りてね!」と、お子さんに促すこと。このようなご家庭のほうが、奨学金の延滞をしているケースが多いと、家計相談を通じて感じているからです。

高校3年生の春に予約採用を

日本学生支援機構の奨学金は、大学入学後に申請するのがポピュラーではありますが、高校在学中に予約採用ができます。予約採用の場合、高校3年生の春に高校を通じて申し込むのが一般的です。

早く申し込んだとしても、無利子の奨学金を借りられる可能性が高まるわけではありませんが、奨学金をいくら借りれば、大学費用がまかなえるのか、大学在学中にも貯蓄が増やせる可能性はあるかなど、教育資金プランをあれこれ考える時間は予約採用のほうが多く取れます。

逆に、借り入れプランを立てないまま、入学後に慌てて申し込むと、「とりあえず多めに借りておこう」となりがち。受験期から大学入学までの期間は、さまざまなイベントがあって、慌ただしい時間になりますので、できるだけ予約採用を利用して、事前に借入プランを立てておくことをお勧めします。

 

(出典:大学費用は奨学金か教育ローンを利用する予定。注意点はありますか?/ファイナンシャルプランナー畠中 雅子」、FPが教える家計の学校、2015年8月掲載、https://www.hoken-clinic.com/teach_qa/detail114.html