過信してはいけない「20気圧防水」。「防水」の意味をきちんと理解している?!【20にまつわるエトセトラ】

ダイバーウォッチ 20にまつわるエトセトラ

1999年、東京都文京区に第1号店が誕生した来店型保険ショップ『保険クリニック』は、今年20周年を迎えます。

そこで、20周年を記念して、「20」をキーワードに様々なことをみなさまにご紹介。20年前の出来事や現代との比較、20に関するトリビアなど、懐かしの話題から「へぇー!」という情報まで、楽しくお届けします。

海やプールに行くことも増えるこれからの季節。腕時計、スマホ、デジカメなどの必須アイテムに「防水機能」が備わっていると安心を感じる方も多いと思いますが、その表示が何を意味するか正しく理解できていますか? もちろん、安心材料として捉えるのは間違いではないのですが、大切なのは「防水」の意味をきちんと理解しておくこと表示された「◯◯気圧」が何を示すのか知っておくことです。

今回は、防水のひとつの基準である「20気圧」についてご紹介します。

目次

そもそも「防水」とは?

もっとも危険なのは、防水機能を過信してしまうこと。機能レベルを把握しないままに、プールやお風呂などへの入水、水仕事などで備わった機能レベル以上の扱いしてしまうと、機器不調を招くことになります。「防水表示があるじゃないか!」と思う方も多いと思いますが、防水性能には水準があり、それぞれの基準に準じた取り扱いが求められます。

 

20気圧は「完全防水」の基準

防水性能を備えた機器、例えば時計の場合は文字板や裏蓋を見ると「WATER RESISTANT」と刻印されてあり、これが防水の機能を示す印です。そして、「30M」「3ATM」「3BAR」などの表記が、具体的な防水機能レベルを表します。

「1気圧=水深10m」、「1気圧防水」は10mの水圧に耐えるという意味なのですが、日常生活防水の基本となる手洗いや洗顔、雨水の飛散に対応するレベルが「3気圧」と位置づけられています。

「10気圧防水=完全防水」とされる中、「20気圧以上」の防水機能を備えたものは、水泳や競泳などの際に使用することが可能です。ただし、高圧洗浄機の使用時や高い場所からの飛び込みなど、極端に水圧がかかる場面では、防水性が機能しないこともあるので注意が必要です。

 

「200m防水」と「20気圧防水」の違い

「1気圧=水深10m」を示しますが、「1気圧防水=10mの水圧に耐える」という意味であり、決して「10mの深さまで潜ることができる」という意味ではありません。深さを基準に考える際に選ぶべきは「○○m防水」と謳われているもの。この点には、要注意が必要です。

以下に、200m防水と20気圧防水の違いを記しておきましょう。


【200m防水】
水深200mまで潜ることが可能であることを示す表示で、「潜水用防水」の基準です。例えば腕時計であれば、潜水時にガラスにかかる荷重は、水深200mで160kg。

【20気圧防水】 「日常生活用強化防水」を示します。水仕事やシャワーから、水上のマリンスポーツや水泳・素潜りなどのシーンに対応していますが、潜水用には使えないので注意が必要です。


「気圧が小さいし防水だから大丈夫」と過信してしまいがちですが、そもそもどの程度の防水機能なのか、をきちんと知っておくことがとても大切。さらに、備わった防水機能が決して「永久的」ではないことにも留意が必要です。きちんと理解した上で「防水機能」が備わったアイテムを利用することが、本当の意味でも「安心」に繋がりますね。

参考URL
■一般社団法人日本時計協会
時計に関する知識 > 時計の技術・機能・性能・名称に関するQ&A > 防水時計の種類と取扱い上の注意点を教えて
https://www.jcwa.or.jp/time/qa/qa08.html
■CITIZEN
サポート > 時計の取り扱い
https://citizen.jp/support/after-service/waterproof.html

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