目次
保険を学ぶQ&A
このコーナーでは、保険の選び方やお金にまつわる情報をお届けします。
さらに、「お金に関するネタ」や「季節のネタ」、「ちょっぴり気になる女子の疑問や悩み」について、全国の男女にアンケート調査を行った結果や解説もご紹介。あなたの「知りたい!」に答えます。このコーナーを読めば、お金や保険、ライフプランについて詳しくなれるはず。
少し大げさなライフプラン表を作ってみる
奥様もすでに、働かれていますし、家計費に大きく削れそうな費目もありません。見直し候補を強いて挙げれば、食費と被服代を5000円前後減らしたいところですが、それ以外の生活費で節約が必要な費目はありません。どう考えても、ご主人様の協力なくして、家計改善は実現しない家計です。難しいのは承知の上で、ご主人の協力を得られる努力をしましょう。
改善に向けての協力を得るために、ご主人を口頭で責めたてても、うまくいかない可能性が高いと思います。たとえば、ご主人が怒って話を切り上げてしまったり、大ケンカになって、お互いに必要のないことまで持ち出して、言い合いになる可能性もあります。そのため会話で解決しようとはせず、手書きのライフプラン表を作成して、家計の現状と将来の見込みを書き出す作業から始めてみてはいかがでしょうか。
ライフプラン表を作成する際は、少し大げさに、「〇歳のときに貯蓄がマイナスに転じる」「大学の学費が〇万円しか準備できない」「老後資金は〇万円しか貯められない」など、家計の危機感を強調するようなコメントを随所に書き入れてみてください。
わかりやすい数字で対応策も書き出してみる
家計費の問題点を書き入れたライフプラン表に、それぞれの問題点に対する解決策になりそうなことも書いてみてください。たとえば、「月々の貯蓄額が3万円から3万5000円にできると、貯蓄がマイナスになるのは避けられそう」、「毎月1万円くらいの保険料で学資保険に加入すると、大学の入学までに150万円貯められる」といった、ご主人にもわかりやすい金額で、対応策を書き出してみるのです。
そして、ここからがポイント。「貯蓄や保険料を捻出するためにお小遣いを減らしてもらいたいんだけど、協力してもらえる?」など、紙面上でご主人に質問を投げかけてみてください。答えについても、「思うことをライフプラン表に書き入れて欲しい」などと書いて、ご主人にもライフプラン表を見るしかない状況を作るのです。
ライフプラン表を渡しておけば、話を聞いてくれなくて困るといったことは避けられるはずですし、貯蓄が底を突いたり、お子さんの学費が貯まらない現実を確認すれば、多少は気持ちに変化が出て、お小遣いの減額に応じてくれるかもしれません。1回でダメなら、何度もライフプラン表を作り直して、繰り返しご主人に手渡しましょう。
10年後には必ず赤字家計になっている
ご主人の反応が今一つだとしても、一生懸命に将来設計を立てようとする奥様の気持ちは必ず伝わるはずです。
今はお子さんにかかるお金が少ない時期なので、赤字ギリギリのやりくりができていますが、改善しないまま10年くらいが経過すれば、確実に赤字家計になっています。貯蓄が底を突く危険も少なくありません。今から数年のうちに、ご主人が家計のやりくりに協力してくれる体制を作るためにも、まずは現状を書き出す作業をしてみることをお勧めします。ライフプラン表を作成する作業は、奥様自身が家計の問題点を把握することにもつながるはずです。
(出典:保険クリニック「夫の趣味費が多くて、貯蓄を増やせません。どうやったら、お小遣いの減額に応じてくれるでしょうか。/ファイナンシャルプランナー畠中 雅子」、FPが教える家計の学校、2016年10月掲載、https://www.hoken-clinic.com/teach_qa/detail162.html )