お片づけの8割は整理。不要なものを手放してすっきりと<理想の人生を実現するためのお片づけVol.2>

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少しでも後悔を少なく、理想の人生を実現するために必要なお片づけ。このコラムでは、生前整理アドバイザー認定指導員、片づけ収納マイスター認定講師である鈴木祥子さんに、整理収納のコツとポイントを伺いご紹介していきます。

第1回のコラムでは、「お片づけをすることによるメリット」をお伝えしてきました。

今回は、どのようにお片づけを進めていけばよいのか、具体的な方法をご紹介します。

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最初の一歩はモノを手放す(整理)

まず、最初の一歩は「モノを手放す」ところから始めます。モノを大切にする、扱うという観点から“捨てる”という言葉は使いません。“手放し”ます。

モノを手放す習慣をつける時、広いリビングからではなく、電話台の小さな引出しやキッチンの小引き出し、かばんの中など、小さなスペースから始めましょう。小さなスペースで“モノが減った!”、“以前より使いやすくなった!”と成功体験を積めば、お片づけ力が上がり、楽しくなってきます。

「いる・いらない・迷い・移動」と4つに分類していく

では、例えば、電話台の引き出しから始めると仮定しましょう。
はじめは、「いる・いらない・迷い・移動」と4つに分類していきます。いるか、いらないかで判断してしまうと、いらないと選択したことを後悔してしまう場合があります。後悔すると、モノを捨てることが怖くなり、捨てられずモノが増えるという悪循環に陥ります。

大事なモノを残す作業ですから、迷って当然です。4分類で考えていきましょう。

まずは、2畳用のレジャーシートを広げます。この時、シートの色は“青”であることが重要です。最近では、100円ショップでも様々な色のレジャーシートが売られていますが、“青”という色は、気持ちを落ち着かせたり、冷静に判断したり、集中して作業できたりと、心理的な効果が非常に大きいのです。ホームセンターで売られているブルーシートを使うと、より頑丈なので安心ですね。

いる・いらない・迷い・移動ブルーシート

4つの分類の仕方と向き合い方

シートを広げたら、それを十文字に4分割します。その4分割した、
左上を“いる”
右上を“いらない”
右下を“迷い”
左下を“移動”

と位置付けます。そこに片づけようとしている電話台の引き出しのものを一旦 “全部” 出します。全部です!というのも、引出しから直接分類していくと、あまり考えずに間引いてしまうからです。モノを大切に扱うからには、一つ一つ丁寧に向き合いたいですよね。

いるモノは、「現在使っているもの、将来的にも使う目的が明確なもの」です。
例えば、普段は使っていないけれど、大事な人から頂いた思い出のもの、というような場合は“いるモノ”に分けて構いません。

いらないモノは、「現在使っておらず、また、将来使う目的が不明確なもの」を指します。お中元や引き出物で頂いたタオル類や食器など押し入れの奥深くで眠っていませんか?モノもせっかく使われるために生まれてきたのですから、使わないともったいないですよね。
好みでない場合は、この際思い切って手放しましょう。

古い本

迷いは、残すべきか手放すべきか悩んだ時に使います。頭の中で8秒数えながら、自分と相談しましょう。これは、脳科学的にも証明された時間であり、8秒より短かければ後悔につながり、8秒を超えてくると踏ん切りがつかなくなります。

8秒迷ったら、あらかじめ用意した紙袋か箱(迷い袋もしくは迷い箱と呼ぶ)に入れます。その迷い袋(箱)には、今日から6ケ月後の日付を書いておきます。半年経った時に、その迷い袋(箱)をのぞいて、“なぜこんなモノを置いていたのだろう?”と思うか“やはりこれは必要!”と思うか、モノを手放すために半年という“時間”に解決してもらう方法です。

移動は、その場所に納まるべきでないモノが納まっていた場合の一時置きと考えましょう。例えば、電話台の引出しに、洗面所で使うモノが出てきたというような場合です。極端な例ですが、その場で使わないモノは、本来使う場所に戻します。

しかし、その都度、あるべき場所に戻しに行っていたら、体力も時間も消費します。お片づけは体力のいる作業です。ぜひ省エネで作業したいですね。そのためにも、一時的に“移動”に置いておき、最後にあるべき場所へ戻していきましょう。

“整理”は、不必要なモノを取り除くこと

この一連の流れが“整理”です。“整理”は、不必要なモノを取り除くことであり、平たく言えば、“いるモノだけにする”ということです。

いるモノはその後、同じ種類、カテゴリーに分類し、家族皆が使いやすい場所、高さを考慮して収納していきます。

いかがだったでしょうか?
お片づけをするというと、すぐ収納グッズを集めてしまいがちですが、いらないモノを手放し、いるモノだけにする“整理”が、お片づけの8割を占めるのです。

理想の人生を実現するためのお片づけコラム、第3回となる次回は、「心と情報のお片づけ」をテーマにお届けいたします。

 

鈴木 祥子鈴木 祥子lotusroot代表。大学卒業後、キッチンメーカーのショールームアドバイザーとして勤務。キッチンメーカーで整理収納について学んだことをきっかけに、元々お片づけの苦手だった自身の生活に取り入れる。長女出産後、11年勤めたメーカーを退職し、lotusrootを立ち上げ。西宮市を中心にお片づけセミナー、生前整理セミナーを開催中。子どものお片づけから生前整理まで、お片づけすることの大切さを知っていただくことによって、幅広い世代の方がより暮らしやすく、後悔の少ない人生を過ごせるようお手伝いしている。生前整理アドバイザー認定指導員、片づけ収納マイスター認定講師、整理収納アドバイザー1級。

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https://media.hoken-clinic.com/column/6847/

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