2020年の小学校の英語教育必修化まであと一年。グローバル化がすすみ、英語のスキルが当たり前に求められる世の中に変わりつつあることを、肌で感じることも多くなってきたこの頃、お子さんへの英語教育についてお悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
英語と子育てについて、バイリンガル育成スクールの経営をしながら、「日本の子ども英語教育の改革」に人生を賭けて取り組んでいる羽織 愛さんに、4回に渡りお話をいただきます。
3回目となる今回は、英語を学ぶメリットついてお話しいただいています。
目次
英語を学ぶメリット
英語を学ぶことのメリットについて、『How to Speak Any Language Fluently: Fun, stimulating and effective methods to help anyone learn languages faster』 (どんな言語でも流暢に話す方法)という本で解説されている、Ten Good Reasons Why Everybody Should Be Learning a Language (誰もが言語を学ぶべき10個の理由)が面白いので、私の解説と共にご紹介しましょう。
英語を学ぶべき10の理由とは?
① BRAIN GIM 脳のトレーニングになる!
言語を学ぶことは、脳をアクティブに保つ! 脳トレとしての効果も期待できるんですね。
② SEE THE WORLD DIFFERENTLY 世界が変わって見える
外国語で話せるようになると、日本語だけで生活して来た時と比べて、一気に理解できる世界が広がります。 まさに、世界が変わって見える!のです。
③ EARN MORE MONEY 収入が増える
転職サイトを運営するビズリーチが年収750万円以上のビジネスパーソンの英語力を調査したところ、英語が流暢な人と英語を話さない人では平均年収が最大で378万円の差となったそうです。 英語力があるかないかで、年収まで大きく変わるんですね。 実際に英語を使って仕事をしていると、英語ができないことで逃すビジネスチャンスの多さと大きさを日常的に目の当たりにします。
④ GAIN INCREASED COGNITIVE ABILITIES 認識能力を向上させる
研究によって、年齢を問わず、外国語を話すことは知能を上げるということが証明されているそうです! 頭の回転が速くなり、より難しい情報を同時に処理することができるようになるとのこと。
⑤ DELAY DEMENTIA BY 4.5 YEARS 痴呆症を遅らせる
脳への良い影響により、痴呆症やアルツハイマーの進行を4~5年遅らせる効果もあることが研究によって明らかになったそうです。
⑥ COPE WITH MENTAL HEALTH PROBLEMS 精神病への対処として
NHS(国民保健サービス)は鬱などの精神病に新しい外国語の学習を勧めているのだとか。外国語を話すと、気分のリフレッシュになるというのは、よく聞く話です。 精神を健やかに保ったり、疲れた気持ちを癒すためにも活用したいですね。
⑦ INCREASED CULTURAL AWARENESS 文化に対する意識の向上
新しい言語で話すと、新しい文化を知ることになります。言語はその背景にある文化を表しますから、文化の比較対象も獲得できるんですね。 Simon Downes 博士の研究によって、高度なバイリンガルは、日本語だけしか話さない日本人よりも母語(日本語)の能力が高く、アイデンティティもより強く確立される事が分かりました。 異なる文化を学ぶことで、文化の「気づき」がより多く得られる。日常的に見てきた風景にも、また違った発見がありそうですね。
⑧ BUILD BETTER RELATIONS より良い人間関係を作れるようになる
海外に行った時も、その土地の言語で話すと仲良くなれますよね。 レストランで良いサービスを受けたり、友達を作ったりすることができるかも知れません。 母語とは違う表現、母語にはない言い回しを知ったり、異文化のコミュニケーション方法を習得することで、日本国内の家族や友人など、身近な人と接する際のコミュニケーション方法にも幅が広がります。 より多くの方法でコミュニケーションできるようになることで、良い人間関係を築けるようになるのは、本当に素晴らしい点ですね。
⑨ UNDERSTAND YOUR OWN LANGUAGE BETTER 自分の言葉をよりよく理解する
文法や語用の理解が深まることで、自分の言葉の使い方もより的確に正確になります。 言葉を学ぶ上で、日本語しか学ばないのは、比較対象を持たずに、つまり、比べるものがない状態で、ああではないか、こうではないか、と議論する、非常にドメスティックな勉強となってしまいます。 恩師の若林俊輔先生が外国語を学ぶ意義について話された時、「外国語を学ぶことによって、母語を知ること」とおっしゃったのを思い出します。 他国を知ることで比較する対象が生まれ、初めて母国を客観的に見て理解することができるのだと。 日本語を大切にしようとするなら、むしろ英語を学んで理解を深めることが有効だとも考えられますね。
⑩ LEARNING LANGUAGE IS A WAY OF LIFE! 英語学習こそ人生だ!
言葉を学ぶことに終わりはありません。 外国語の学習は、人生をかけて楽しむことができる、最高の娯楽であり、これ以上満足感が得られるものはありません!
いかがでしたか?
こういう面白い本が英語で書かれていて、それを読めることも、英語を学ぶメリットですね。 翻訳されていない良書はたくさんありますし、やっぱり英語の本は英語で読むのが一番なのです。
2018年の発表では、在留外国人数は263万7,251人となり、過去最多を記録したそうです。 日本から出なければ日本語だけで大丈夫、とは限らない社会となってきています。 英語は21世紀の人材の必須能力です!
この記事を読んで、「よし、英語学んでみよう!」と思っていただけたら嬉しいです。
羽織 愛
SUNNY BUNNYバイリンガル育成スクール代表
バイリンガル育成スクールの経営をしながら、「日本の子ども英語教育の改革」に人生を賭けて取り組んでいる。自身もレッスンに入り、子どもたちに英語を教えることもあり、情報を多角的に取ることを常に意識しながら、日々勉強と実践を繰り返している。
■SUNNY BUNNY バイリンガル育成スクールhttp://sunnybunnyinfo.com
■「輝く人の生き方とは?」のコーナーでもご紹介。