時間管理の20%ルールとは?【20にまつわるエトセトラ】

IDEAを模したイラスト 20にまつわるエトセトラ

1999年、東京都文京区に第1号店が誕生した来店型保険ショップ『保険クリニック』は、今年20周年を迎えます。

そこで、20周年を記念して、「20」をキーワードに様々なことをみなさまにご紹介。20年前の出来事や現代との比較、20に関するトリビアなど、懐かしの話題から「へぇー!」という情報まで、楽しくお届けします。

規模の大きな企業などで導入されることもある「20%ルール」。これが一体何なのか、ご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
業務時間の20%を、自身の本来業務以外の仕事に充てて良い、とされるこのルール。

このルールが生み出す効果とは?

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Googleの文化「20%ルール」


多くの人が利用している「Gmail」。実は、これも「20%ルール」から生まれたと言われています。

世界的規模の巨大企業 Googleが導入した「業務時間の20%を、本来の業務以外の仕事に充当して構わない」という制度。Googleでは、これが義務づけられているのだと言います。

Googleの狙いは、「20%の該当時間」を使ってイノベーションを生み出すこと。最大の強みは、Googleという巨大企業が備える環境、人材、資金にありますが、それらを「持ちぐされ」にせず、最大限に生かす秘訣が、ここにあるのかもしれません。

20%ルールから予測される利点

20%というと少し抽象的ですが、10日間の内の2日間、というとイメージしやすいのではないでしょうか。その時間を「本来の業務以外」に充てるというのはどういうことでしょうか? そこには、どのような効果が期待されるのでしょうか?

業務時間内における「無駄」の防止

決まった業務にしか携わっていない場合、業務時間の目一杯をその業務に充てることとなります。仮に早く切り上げられそうな場合でも「あとこれだけの時間がある」と思ってしまうことによって、どことなくダラダラしてしまうというケース、経験ありませんか?
他方で「20%の時間は、自分がやりたいと考える他業務に充てなければいけない」とされることで、決められた時間内に業務をきちんと終えることに対して意識的になり、また20%の時間でまた別の何かも生み出すことができると前向きになれる、つまり時間を効率的に使うことに繋がる、というわけです。

余裕を持ったスケジュール管理

たとえば、複数人で1つの業務を行う場合を考えてみましょう。かかわる各々が「20%の時間」は別業務に使用しなければいけません。
余裕を持ったスケジュールを組むことは通常でありながらも、実際は間際までその業務を行っていた…なんてことも珍しくありませんが、20%ルールがある場合にはその分の時間を考慮して、決してその時間に支障が出ないようにスケジュールを組む必要があります。ギリギリのスケジュールを組むと「20%ルール」に則れない可能性が発生してしまうからです。

でも、その慎重に組んだスケジュールが、結果的に「時間の余裕」を生み出す、という逆説的な現象は、このルールが生み出す利点のひとつだと言えるでしょう。

業務効率化のための思考

「20%の時間を、本来業務以外のことに使う」となれば、それだけ業務を効率的に進めなければいけません。「あらかじめ無駄をカットしておく」方法と捉えることもできますが、残された80%の時間にいかに集中して作業を進めることができるか、という点に意識が働くことで、業務を効率的に進めるためにはどうすればいいか、を必然的に考えることになるのです。

やりたいことができる、モチベーションが上がる


「やらなければいけないこと」と「やりたいこと」が一致しているケース、業務においては決して多くないかもしれません。でも、「20%の時間」は「やりたいこと」に注力できる、とすればどうでしょうか。

「その時間は絶対に確保したい」「その時間になれば、アレができる」と思えることで、「やりたい仕事」をするために「やらなければいけない仕事」を効率よく終わらせることができる、「やらなければいけない仕事」に対してもモチベーションアップでかかわることができる、という副次的な効果も期待されます。

20%ルール、個人でも導入できる?

Googleで導入されているとされる「20%ルール」ですが、会社などで安易に導入するとかえって業務の非効率化を招いてしまうこともあるので、その点には注意が必要です。

ただし、個人の意識の中でその実践を試みてみることは良いかもしれません。必ずしも「仕事」でなくとも、たとえば主婦や学生が日々「20%」を意識しながら過ごすことで、思いがけない時間的余裕を持つことができるかもしれません。そうすると、今よりも充実した日常生活を送ることに繋がります。大企業のルールにヒントを得て、個人の日常を豊かにする、そんな試みはいかがですか。

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