子どもとの関わり。いつも意識的でいられるわけではない反面、無意識に過ごしすぎると子どもの自己肯定感を知らずのうちに下げてしまっているケースも。だからと言って、「完璧な親」を演じ続けることは現実的でもなく、自分で自分の首を絞めることにもなりかねない。だからこそ大切なのは、「小さな成功体験の積み重ねが、大きな自己肯定感を育む」というマインドです。このコラムでは、女性活躍のための組織作りプロデューサーでいらっしゃる早川亜希子さんに、日常的に実践できる子どもの自己肯定感を育む関わりについてアドバイスいただきます。
目次
私自身を省みると……
私は、
「良い奥さん」「良いママ」を一生懸命演じていた時期がありました。
それが苦しくって、苦しくって。楽しむより、義務感。
良い奥さんなら旦那様より早く起きて
朝食やお弁当を作るべきだ!
家事も完璧にしないといけない!
ママだから、子ども優先であるべきだ!
ママだから、決まった時間に子どもを寝かしつけるべきだ!
ママだから、寝る前に本を読んであげるべきだ!
そんな、妻とママのあるべき姿を勝手に自分で決めて、狭い視野で、勝手に義務感を持ち、勝手に苦しんでいました。
さらに、それができない自分を情けなく思ったり、虚しく思ったり。
しかも、そんなときに優しくしてくれる夫に“イラっ”として冷たい態度を取ったり……と全てがマイナスに回っていた時期があります。
そんなときに始めたのが「子どもとのパン作りやお料理作り」です。
これが、我が家にどのような効果をもたらしたのか? 第1回目の今回は、「子どもとのパン作りやお料理作り」で何が変わったのか、を紹介しましょう。

自由な子どもの発想
私には、現在大学生の男女の双子と、今年高校生になる娘がいます。
子どもたちが料理を始めたのは、2歳のころ。
料理というより、まずはお手伝いからのスタートですが「にぎる→混ぜる→こねる→きる」へ、どんどんステージUPしていきました。

子どもたちの作り出すものは、面白い!
もともと私はパン職人でパンを作っていたこともあり、材料は常に自宅にあったので、時間を見つけては子どもたちとコネこねタイム。
パンの生地を粘土がわりにしているので、もし口に入れても安心です。
子どもたちに好きなように作らせていると……
歯ブラシパンや傘のパン
ママのパン。パパのパン。
おにぎりパン。団子パン。
いろんな自由な発想が生まれてきます。
お料理に関しても、子どもたちの「やりたい!!」 の言葉で2歳から包丁(子ども包丁)を握らせ、簡単なものは切ってもらっていました。
子どもとの料理やパン作りで子どもたちに意外な一面を見ることができたり、こんなことができるようになったんだな〜と感動したりしたものです。
子どもの描く先にあるものは!?
私の体調が悪い時には、3歳になった双子たちがご飯を作ってくれました。
混ぜ混ぜご飯のような簡単なものですが、これは感動しました!
小学生になると……
大きな鍋に昆布が丸ごと入って、さらに!これでもか!というくらい鰹節が入って(大人はもったいないと思ってしまうほど大量の鰹節の残骸)出汁を取ったであろう形跡を見たり。
それがスープではなく、あんかけのあんになって、あんかけチャーハンを作ってくれたり。とっても高級なお味のあんかけチャーハンに仕上がっていました。
ニコニコしながら、“ご飯作っておいたよ!!”と言う子どもたちの自信満々の表情が今でもわすれられません。
きっと、子どもの描く先には……
私の喜ぶ顔を想像しながら作ったのだと思うのです。
もちろん、私は大喜び!
そしてほめて、抱きしめる。
そうすると、子どもたちはもっと喜んでもらおう!と次は何を作ろうか?と考え始めました。
そして、いつしか卵焼き担当は長男というように担当制になって、ぐんぐん力を発揮してもらいました。
「3つの“たい”」と自己肯定感の育み
このように、我が家での嬉しい循環がスタートしたきっかけは料理。
ママ(パパ)に喜んでもらいたい!
↓
子どもたちの料理ができた!
↓
ママ(パパ)が喜んでくれた!
↓
また作ろう!
↓
またママ(パパ)が喜んでくれる!
↓
もっとチャレンジしてみよう!
小さな成功体験の積み重ねこそ、自己肯定感を育むには大切ですね!
人は誰しも「3つの“たい”」を持っています。
褒められたい
認められたい
人の役に立ちたい
この成長の過程を知っていると、「ママのために」と作ってくれた時点で子どもたちの自己肯定感は育まれてきているのだろうな〜と思います。
もし、お子様がママ(パパ)を喜ばせようとチャレンジしていることがあったら、それは自己肯定感を育むチャンスです。
親から子どもへの1番のプレゼントは自己肯定感を育むことです。
大いに喜び、大いに褒め、大いに抱きしめてあげたいですね♪

早川亜希子
女性活躍のための組織作りプロデューサー。(株)TryMam 代表取締役社長。NPO法人 マンマメルカート 代表理事。
山梨県出身・山梨在住。大学生男女の双子と中3の女子、夫の5人家族。目指すはいつも笑顔の“肝っ玉母ちゃん’”。現在はNPO法人と株式会社の運営を行う。
マネジメントやマーケティングで起こるヒトの課題をAIと統計学を活用し、自社導入後の売上げ4倍アップ!この経験を活かし他企業様における人の課題解決にも取り組む。特に、女性を活躍させる組織づくりや女性チーム編成が得意。
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