皆さんは、絵本に対してどのようなイメージを持っていますか。生まれてきた我が子に絵本を与えたいと思ったことは、何度もあるでしょう。それは、絵本が持つイメージが知的好奇心をくすぐるものだからだと思います。
絵本は、言葉の数を増やしてくれるのはもちろん、物語からその世界をイメージしたり、想像力を膨らませてくれるとても楽しいものです。しかし、いつから読み聞かせをはじめたらいいのか、どんな本を読ませたらいいのか、いざ子どもに絵本を与えるとなると悩む方もいるのではないでしょうか。そこで、本コラムでは、4回に分けて絵本の与え方についてお話ししたいと思います。
第1回目の今回は「読み聞かせ」についてです。
目次
読み聞かせは何歳ごろからはじめるの?
読み聞かせの捉え方にもよりますが、何歳からはじめても良いと思います。生まれて1ヶ月経った赤ちゃんに絵本を与えるのも1歳の子どもに読み聞かせを始めるのもどちらも間違いではありません。ただ、子どもがどう受け取るかを考えることが必要かと思います。
例えば、0歳1ヶ月の赤ちゃんが言葉を理解するのは難しいので、読み聞かせをする=絵を見せて反応を見ながらゆっくり読むことが大切です。この頃の読み聞かせは、文字を読むのではなく、絵を題材に話すようなイメージになるかと思います。赤ちゃんが興味を示さなくても問題ありません。ただ「絵本を見たよ。楽しかったね!」というだけで十分です。
逆に1歳の子どもには、言葉と絵を照らし合わせながら読むと効果的です。ひとりひとり違いがありますが、赤ちゃんは生後10ヶ月頃になると言葉を聞きながら絵本の世界に入っていけると言われているからです。
はじめは何の反応がなかったとしても、続けているうちに少しずつ絵本に対して反応豊かになっていきます。子どもの成長に合わせて、気持ちを考えながら絵本を読むことは、子どもに「言葉を聞く喜びや楽しみ」を与えることでしょう。
読み聞かせに大切なこと
読み聞かせは、親の押し付けであってはなりません。あくまでも、子どもが楽しむための時間、そのことをまず念頭に入れましょう。子どもの心を豊かに育てるためには、親子のふれあい、コミュニケーションが欠かせません。親の心のこもった読み聞かせが子どもの心を育てていくことを忘れないで下さい。
語りかけるように、「子どもとのかけがえのないこの時間を楽しもう」という気持ちで親が絵本を読むと、子どもは、その時間を好きになります。絵本の内容を理解させようとするのは二の次、一番大切なことは子どもと笑ったり、喜んだり、気持ちを通わせて絵本の時間を楽しむことなのです。
読み聞かせをするタイミング
読み聞かせをする時間を決めたい方、好きなタイミングで読みたい方、色々な方がいるかと思います。それぞれのメリットをあげてみましょう。
1.読み聞かせをする時間を決めるメリット
- 生活のリズムができ、読み聞かせを習慣化できる。
- 親が忙しくて読み聞かせを忘れてしまうということを防ぐ。
2.好きなタイミングで読むメリット
- 子どもが読みたいタイミングなので、子どもに満足感を与えられる。
- この時間に読み聞かせがあるという、プレッシャーがない。
いかがでしょうか。いずれにせよ、読み聞かせの時間を作ることが負担にならないようにすることが一番だと思います。
次回は、「絵本の種類」についてのお話です。お楽しみに。
伊東恵美
編集者。東京都生まれ。出版社に勤務し、児童書、絵本の企画編集を行う。
大学卒業後、音の出る絵本や知育玩具などを生産するメーカーにて商品企画に携わる。そこで得た知識を活かし、現在、しかけ絵本をはじめとした子どもの五感をダイレクトに刺激する絵本を企画している。仕事でのモットーは、「子どもが笑顔になれる、楽しいものを提供すること」。学びよりも先に子どもの心を動かす企画を考えることに日々努めている。
■「輝く人の生き方とは?」のコーナーでもご紹介。
https://media.hoken-clinic.com/interview/1710/
☆絵本に興味のある方にはこちらの記事もおすすめ!☆
人気の絵本「11ぴきのねこ」が積み木になって登場!【ピックアップトレンド】
これまでの経験を活かし、働ける限り、保険業界で人の役に立ちたい