企業のリアルを伝える「ムビハピ」で、時代に合った動画を作り続けたい/久川洋子さん(映像ディレクター)

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東京都にお住まいで、テレビ制作での経験を活かし、映像ディレクターとして数多くの企業向け動画制作に携わる久川洋子さん。映像の世界に入るきっかけや現在のお仕事に対する想い、これからの目標やおすすめのリラックス方法などを伺いました。

久川 洋子(きゅうかわ ひろこ)さん

大学卒業後、様々なテレビ番組でディレクターを経験。
テレビ業界の経験を活かし、現在は株式会社アジアピクチャーズエンタテインメントで映像ディレクターとして、同社運営の動画制作サービス『ムビハピ』や『経済報道テレビ』でも副編集長としてご活躍中。

◆株式会社アジアピクチャーズエンタテインメント 

◆動画制作サービス『ムビハピ(Movie Happy)』

◆経済報道テレビ(KHTV)
※KHTVオリジナル動画はこちら!

目次

一瞬が勝負の映像に魅せられて

現在は企業向けの動画制作にディレクターとして携わっています。

5G時代の到来で、動画コンテンツのニーズが高まっている中、広告というアプローチではなく、企業の価値を引き上げるための動画という、これまでにない動画の分野を開拓しているところです。

「おしゃれでかっこいい動画」ではなく、テレビの報道番組のような「客観的で信頼感のあるリアルを伝える動画」を得意としています。

というのも、私がずっとテレビのディレクターをやってきたからです。

高校生の頃から映像が好きで、大学卒業後は迷わずテレビの道に進みました。以来、キー局の報道番組などでディレクターをやってきました。報道を通じて社会を良くしたいという思いで15年走り続けてきたのです。しかし、例えば事故や、災害、事件などニュースの現場は、怒り、悲しみなどネガティブな感情を伝えることが多く、映像が人を傷つけてしまうことに疑問を持つこともありました。そんな中で、もっと「映像」を通して人を笑顔にすることはできないかと考えるようになってきたのです。

この10年でテレビでなくても、インターネット、デジタルサイネージなど、映像があふれる時代に変わりました。技術も進歩して、誰でも簡単に動画を作れるようにもなりました。しかし、この動画わかりにくいな、もったいないな、もっとこうすれば・・と気づくこともあり、テレビ制作で培った経験を生かせないかと思ったのです。「動画を作りたいけどどうしたらいいの?」と、困っている方のお役に立ちたいと、転職を決意しました。

弊社は、映画の制作などを行うベンチャーですが、代表も、元テレビ局の報道マン。新しい形の動画サービス、を立ち上げました。その名も「ムビハピ」ムービーでハッピーに、という思いが込められていて、すごく共感が持てました。

テレビ制作で培った経験で得たことは「わかりやすい構成」と「取材力」の2点です。

テレビ番組は、とにかく、どんな視聴者にもわかりやすく作られています。私も例えば、「これって私の母が見て伝わるかな?」という視点を常にもって番組を制作してきたので、「わかりやすく、伝わるように」というのは、今も動画を作る際に一番大切にしています。

そしてもう一つの「取材力」ですが、これは、動画を作りたいと思っている企業の方にはとことん話を聞いて、当事者ではない第三者の視点で、彼らの伝えたいメッセージや自分自身では気づかない魅力を引き出すということです。

これまでの動画サービスは、事前に決めた台本ありきで進められることがほとんどですが、私は、台本なしでガチでインタビューや密着といった報道の手法で取材をし、本音や、一瞬の表情を大切にしたいと考えています。

もちろん、手間がかかりますし、時間もかかります。しかし、この手間暇をかけてこそ、信頼感のある動画を作れると信じています。台本にはない「リアルさ」を描くことができるからです。

テレビディレクター時代にはドキュメンタリーを何本も作りましたが、何十時間もの素材を凝縮して20分にまとめるのです。それと同じ手法で、企業の動画を作っています。そんな面倒くさいことをやる動画制作会社は、他にはないと思います。

信頼できるチームだからこそできる❝オンリーワン”の動画制作

映像の世界に入るきっかけは、高校生の時に、受験勉強の閉塞感を紛らわせてくれた映画でした。レンタルビデオ(当時はVHS)で見た映像の中では、世界がキラキラ輝いていたのです。「ああ、世界って美しいんだ」と、気づかせてくれた映像作品と出会ったことで、「私も映像を作る仕事がしたい!」と、人生の目標にも繋がっていきました。

動画制作をする上で大切にしていることは「細部で妥協しない」ということ。「これくらいなら、気づかれないからいいか」と思ったことは、ずっと映像の中で残ってしまうので、1フレーム、1カットにこだわって動画を完成させます。撮影の時には、撮りたいと思う映像が撮れるまで粘りますし、編集の時には、テロップ1つ、音楽に合わせた音量にまでこだわります。今は、素人でも簡単に映像が作れますし、面白い動画もあふれています。だからこそ、プロにしかできない動画とは何なのか、常に自問自答しながら制作しています。

これまで、様々な業界の企業向け動画を制作してきましたが、一番やりがいを感じるのは、『チームでいい仕事したな!』と思える時です。動画制作は、ディレクター一人ではできません。映像を撮るカメラマン、つなぐ編集マン、ナレーターさんなど、私の頭のものを、形にしてくる人がいてこそ、成り立ちます。お互いがプロの仕事をして、自分一人だったら1しかならないものが、チームでやると10にも、100にもなっていくのが楽しいと感じる瞬間です。

挑戦し続けるためにはしっかりオフ時間も楽しむ

忙しい日々の中でもしっかりと自分時間を楽しむことも必要。私のリラックスする方法は、森の中でキャンプをすること。アウトドアは苦手でしたが、数年前からキャンプにはまっています。

難しいことはせず、炭火で丁寧に料理を作って、丁寧に食べる。夜は、焚き火をゆっくり眺めて過ごします。スマホもパソコンも見ないアナログな時間が、何よりの贅沢だと思っています。

 

今、未曾有のコロナ禍真っ只中ですが、今だからこそ、逆に動画で貢献できることがたくさんある気がしています。企業のセミナーや、商談がオンラインになっているのであれば、そこに動画の需要はあるはずなので、お役に立てることがあれば、どんどん挑戦していきたいと思っています。

持続可能なディレクター人生。心身ともに消耗の激しかったテレビディレクターの時は、「いつまで続けられるのか」と不安に感じることもありましたが、今は、お客様に感謝をされることがモチベーションになっています。人のお役に立つ動画制作を続けていきたいので、自分のペースで仕事をしながら、持続可能なディレクターでいたいと思っています。

 

本記事は、法人専門の動画制作サービス「ムビハピ」の副編集長を務める久川洋子さんへインタビューさせていただいた内容です。

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