子どもに医療保険は必要? 保険でどこまで不安に備えるか【暮らしとお金のヒント】

子供の医療保険 暮らしとお金のヒント

「大切な子どもがもしもケガや病気で入院したら……」。

考えたくないことではあるけれど、そんなときにはお金の心配をせずに、看病に集中したいと思うのが親心ではないでしょうか。そう思うからこそ、子どもの医療保険が気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

実は、子どものケガや病気は、公的保障でカバーできる部分が大きいことをご存じでしょうか。
不安な気持ちから、ついつい必要以上に保険に加入しているケースもあります。

今回は、子どもの医療保険について、加入を検討する際に知っておいた方がいいことをまとめてご紹介します。

 

目次

まずは「公的保障」を確認しよう

保険は、いつ起こるかわからない大きな損害に対して備えるためのもの。そして、その備えとして重要な役割を担うのが公的保障です。

公的保障に不足しているものを民間の保険でカバーする意識を持つことで、無駄のない、わが家に合った保険選びができるようになります。

まずは医療を受ける際にどんな制度があるのかをみてみましょう。

 

療養の給付(家族療養費)

日本では、病気やケガによる高額な医療費負担を軽減するため、原則的にすべての国民が公的医療保険に加入することになっています。これを「国民皆保険」といいます。

この制度のおかげで、私たちは医療機関にかかったときに、医療費の一部を負担するだけで、診察や治療、調剤などを受けることができます

自己負担の割合は年齢や収入によって異なります。

・未就学児童(6歳に達する日以降の最初の3月31日まで)の場合・・・2割
・義務教育就学後~70歳未満の場合・・・3割
・70歳以上75歳未満の場合・・・2割(※)
※現役並み所得者(標準報酬月額28万円以上)は3割

75歳以上になると、各医療保険から後期高齢者医療制度へと移行します。

 

医療費助成制度

乳幼児等の医療費に対しては、すべての都道府県及び市区町村で何らかの助成制度があります。ただし、その制度の内容は都道府県及び市区町村によって違いがあります。

助成の期間は、都道府県では、通院・入院ともに就学前までの児童が最も多く、市区町村では、通院・入院ともに15歳の年度末(中学生)までが最も多くなっています。なかには、20歳や22歳の年度末まで助成の対象となるところもあります。

助成金額は、自己負担がまったくないところもあれば、一部自己負担が必要なところもあります。また、所得制限の有無にも各自治体で違いがあります。

いくつかの市区町村の制度を比較してみましょう。

 

対象年齢 所得制限 一部自己負担
通院 入院 通院 入院 通院 入院
東京都
千代田区
18歳年度末迄 18歳年度末迄 × × × ×
愛知県
名古屋市
15歳年度末迄 15歳年度末迄 × × × ×
大阪府
大阪市
18歳年度末迄 18歳年度末迄  ○  ○  ○
福岡県
福岡市
12歳年度末迄 15歳年度末迄 × × ×

 

お住まいの自治体によって助成制度の内容に違いはありますが、子どもの医療費助成については、保険を考えるうえで外してはいけないチェックポイントとなります。

 

高額療養費制度

重い病気などで長期入院が必要になったり、治療が長引いたりすれば、医療費の自己負担額も高額になります。
そのようなときに家計負担を軽減するために、「高額療養費制度」が設けられています。

医療機関や薬局の窓口で同一月(1日~月末まで)に支払う医療費が上限額を超えた場合、その超えた額を支給されます。
上限額は、年齢や所得に応じて異なります。

 

<70歳未満の場合>

所得区分 自己負担限度額 多数該当
年収約1,160万円以上
(標準報酬月額83万円以上)
252,600円+
(総医療費-842,000円)×1%
140,100円
年収約770~約1,160万円
(標準報酬月額53万円~79万円)
167,400円+
(総医療費-842,000円)×1%
93,000円
年収約370~約770万円
(標準報酬月額28万~50万円)
80,100円+
(総医療費-267,00円)×1%
44,400円
~年収約370万円
(標準報酬月額26万円以下)
57,600円 44,400円
低所得者(市町村民税の非課税者など) 35,400円 24,600円

 

例えば、医療費が同一月に100万円かかり、窓口負担額が30万円だったとします(70歳未満で年収約370~約770万円の場合)。

この場合、80,100+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円が自己負担の上限額となり、窓口負担額との差額300,000円-87,430円=212,570円が高額療養費として支給されます。

また、同一世帯で療養があった月以前の1年間(直近12カ月)に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、特例として、4回目からは自己負担額が引き下げられます(多数該当)。

事前の申請をすることで発行される認定証を医療機関等の窓口で提示すれば、窓口での一部負担金の支払を高額療養費算定基準額までにとどめることができます。

そのほかにも、一定の条件を満たせば自己負担額を世帯で合算できる「世帯合算」や、特定疾病については自己負担額が減額される「高額長期疾病(特定疾病)の特例」などがあり、医療費が高額になることでの家計への負担を軽減する制度が用意されています。

 

不安を分けて具体化する

電卓と赤ちゃん

保険で“もしも”に備えたい気持ちの裏側には、いろいろな不安が隠れています。
その不安がどんなものかを分けて考えてみることで、何に備えるべきかがより具体的になるはずです。

 

子どもが入院するかもしれない不安

「もしも子どもが入院することになったらどうしよう」。起きるかどうかが分からないことだからこそ、不安は一層膨らむのではないでしょうか。

とはいえ、実際の未来を覗くことはできないので、データでその“もしも”がどれくらいの確率で起きることなのかを確認してみましょう。

 

【年齢階級別の受療率(人口 10 万対) 】

参考:厚生労働省「平成 29 年(2017)患者調査」(平成31年3月)を元に筆者作成

 

ある特定の日に疾病治療のために、すべての医療施設に入院あるいは通院、又は往診を受けた患者数と人口10万人との比率である「受療率」を調べたデータをグラフ化したものです。

具体的な数字で見てみましょう。

 

年齢階級 入院 外来
0歳 1,167 7,276
1~4歳 169 6,517
5~9歳 86 4,377
10~14歳 94 2,764
15~19歳 113 1,923
20 ~ 24歳 158 2,108
25 ~ 29歳 235 2,751
30 ~ 34歳 291 3,104
35 ~ 39歳 296 3,203
40 ~ 44歳 311 3,362
45 ~ 49歳 398 3,782
50 ~ 54歳 552 4,481
55 ~ 59歳 758 5,233
60 ~ 64歳 997 6,279
65 ~ 69歳 1,305 7,824
70 ~ 74歳 1,712 10,174
75 ~ 79歳 2,448 12,123
80 ~ 84歳 3,633 12,551
85 ~ 89歳 5,326 11,608
90歳以上 7,815 11,608

参考:厚生労働省「平成 29 年(2017)患者調査」(平成31年3月)より一部抜粋

 

外来受診は多いものの、0歳を除き、子どもが入院する可能性は他の年代に比べても低いことがわかります。

このデータをどう捉えるかは個人の価値観にもよりますが、わからないことを具体化する1つの手がかりになるのではないでしょうか。

 

医療費が高額になる不安

“もしも”のときの医療費がどれだけ高額になるのかも不安に感じることの1つではないでしょうか。

こちらもデータを1つの手がかりに考えてみましょう。

【年齢階級別 1人当たり医療費[平成28年度(4~3ベース)]】 単位:円

年齢階級 診療費 調剤 その他 総計
入院費 入院外 入院外
0~4歳 83,534 97,961 8,630 190,125 35,623 4,706 230,454
5~9歳 18,450 56,284 21,947 96,680 29,481 2,811 128,972
10~14歳 18,038 44,972 12,269 75,278 21,439 2,455 99,172
15~19歳 20,014 31,858 9,982 61,853 14,101 2,186 78,140

※その他は食事・生活療養、訪問介護、療養費等の合計額

 

【年齢階級別 1人当たり患者負担 [平成28年度(4~3ベース)]】 単位:円

年齢階級 診療費 調剤 その他 総計
入院費 入院外 入院外
0~4歳 8,665 19,130 1,683 29,478 6,945 1,434 37,856
5~9歳 2,051 13,135 5,612 20,798 7,124 858 28,780
10~14歳 2,080 11,566 3,510 17,157 5,762 826 23,745
15~19歳 2,273 8,187 2,859 13,319 3,789 772 17,881

※その他は食事・生活療養、訪問介護、療養費等の合計額

参考:厚生労働省保険局調査課「医療保険に関する基礎資料~平成28年度の医療費等の状況~ 」(平成31年1月)より一部抜粋

 

これまでご紹介した公的制度により、実際にかかった医療費と比べて、自己負担額が抑えられていることがデータからもわかります。1年間の自己負担額を見ても、家計に大きな影響を与える額ではないように感じる人も多いのではないでしょうか。

ただし、平均データであるがゆえに、実際に入院するような事態になった場合、いくら医療費がかかるのかは見えにくい点には注意が必要です。

そこで、子どもに特化したデータではありませんが、入院時の自己負担費用もあわせてご紹介します。

(公財)生命保険文化センターの調査によると、入院経験がある人のうち、高額療養費制度を利用した人及び利用しなかった人(適用外含む)の直近の入院時の自己負担費用(※)の平均は20.8万円となっています。

 

※治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や衣類、日用品などを含む。高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額。

出典 (公財)生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」より

 

お住まいの地域の医療費助成制度が充実しているか、所得制限で制度の対象外とならないか、どれくらいの貯蓄があるか、など、それぞれのご家庭の状況によって保険の必要性は変わってきます。

ご紹介したデータを参考に、ご家庭の状況にあわせて、“もしも”の時に必要になりそうな医療費は、医療保険で備えるべき金額かを考えてみましょう。

 

どんな保険があるのかがわからない不安

保険に加入することを決めても、どんな保険に加入すればいいかがわからなければ、不安は消えません。

子どもの医療保険に加入するにはいくつかの方法があります。
・一般的な終身タイプの医療保険に加入する
・学資保険に医療保障を付帯する
・子ども保険(共済)に加入する
・親が加入する保険に子どもの医療保障を付帯する

子どもが大人になってからも加入し続けたいのかどうか、一定の期間の保障があればいいのか、でも選ぶ保険は変わります。

また、学資保険に医療保障を付帯することで保険料が増え、貯蓄性が低くなってしまうこともあります。
保険の加入目的、優先順位を明確にすることで、ニーズに合った保険が選びやすくなります。

 

子どもの医療保険に加入するメリット・デメリット

 

改めて、子どもの医療保険に加入するメリット・デメリットをまとめてみます。

 

メリット

保険料が安く加入できる

加入時の年齢によって保険料は変わります。子どもがまだ小さく保険料が安い時期に終身保険に加入することで、一生涯の保障を割安で手に入れることができます。

 

病気で保険に加入できなくなるリスクを避けられる

健康状態や過去の病歴などにより、保険に加入に入れなくなったり、保障内容に条件がついたりすることがあります。元気な子どものうちに保険に加入することで、そのリスクを避けることができます。

 

公的保障ではカバーできない部分が補填できる

先進医療や差額ベッド代など、公的な保障ではカバーできない費用に備えられる安心感は大きいのではないでしょうか。また、看病による親の収入減や兄妹の託児代など、直接的な医療費ではない部分を補填できるのも民間の保険ならではと言えます。

 

デメリット

そもそも入院などの可能性が低い

先のデータで示した通り、子どもが入院する可能性は他の世代に比べても低く、わざわざ医療保険で備えるリスクとは言い難い面もあります。

 

公的保障でカバーできる部分が大きい

乳幼児期は医療費の助成制度が充実しているので、家計に大きな負担となる医療費がかかる可能性は低いと言えます。ただし、助成内容はお住まいの地域や所得によって異なるので、ご自身の場合はどうなのか?をしっかり確認しておく必要があります。

 

医療も保険も日進月歩

保険料が安くなるからと終身保険に加入したとしても、実際に子どもが大きくなったときには、医療も保険も進化し、ニーズに合わない保険になる可能性もあります。

ご自身の価値観と照らし合わせながら、わが家にとっての医療保険の必要性を改めて考えてみましょう。

 

ケガに備えるなら傷害保険

こどもが大きくなって、行動範囲が広がり活動量が増えると、「病気はともかくケガが心配!」という方も増えるかもしれません。
そんな時には「傷害保険」も選択肢の一つになります。

 

傷害保険とは?

傷害保険とは、ケガにより入院・通院をしたり、後遺障害を負ったり、死亡した場合に保険金が支払われる保険です。

傷害保険の対象となるには、「急激」「偶然」「外来」という3つの要件すべてが該当する事故によって、身体に負ったケガになります。病気は対象外となります。

 

・急激・・・原因となった「事故」から結果としての「傷害」までの過程が直接的で、時間的間隔がないこと

・偶然・・・原因または結果の発生が予知できない状態であること

・外来・・・身体の傷害の発生の原因が外部にあること

この3つの要件のどれか1つでも欠けた場合には保険金が支払われません。

 

傷害保険が支払う保険は「死亡保険金」「後遺障害保険金」「入院保険金」「手術保険金」「通院保険金」の5つの保険です。

事故でケガをしてから、180日以内に死亡したり、ケガで入院・通院をしたり、手術を受けた場合に保険金を受取ることができます。

一般的な医療保険に比べると、補償範囲が狭くなる分、保険料は安くなります。
また、傷害保険に加入する際は、医療保険と違って健康状態の審査はありません。

医療保険の保険料は年齢や性別によって保険料が異なりますが、傷害保険は年齢や性別ではなく職業の危険度によって保険料が分けられるのも特徴です。

 

加入はしっかり検討を

ケガで通院する場合、一般的には多額な治療費がかかることはあまりありません。
入院が必要になった場合も、医療保険に加入していれば、ケガも病気と同様入院給付金が支払われます。
死亡や後遺障害の場合にも、生命保険に加入していれば保険金が支払われます。

傷害保険に加入する場合は、すでに加入している保険と重複しないか、その必要性を十分考える必要があります。

家族の人数が多い場合、傷害保険を検討する価値があるかもしれません。

家族傷害保険の保険対象は、
・本人
・配偶者
・同一生計の同居の親族及び別居の未婚の子
となります。

家族の人数によって保険料が変わることはありません。
家族の人数が多いご家庭は、家族型の傷害保険に加入することで、一人あたりの保険料を抑えてケガへの備えができます。

 

知らずに備えていることも

基本的に、子どもがケガをしやすそうな幼稚園や保育園、学校、クラブ活動、運動系の習いごとなどでは、各団体で保険に加入していることがほとんどです。
学校などからの案内もしっかり確認することで、過剰な備えを避けることができます。

 

ケガをさせることに備えるなら個人賠償責任保険

 

これまで、子ども自身に何かあった時の備えを考えてきましたが、子どもが人にケガをさせたり、モノを壊してしまったりすることもあるかもしれません。
そんな時のためにあるのが「個人賠償責任保険」です。

 

個人賠償責任保険とは?

個人賠償責任保険とは、日常生活のなかで他人の身体やモノに損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合に備える保険です。

たとえば、
・子どもがお店の売り物である高価な食器を割ってしまった
・友人宅で子どもがテレビを壊してしまった
・子どもが駐車場で遊んでいて車を傷つけてしまった
など、日常生活で起こりがちなトラブルに幅広く備えることができるのが特徴です。

個人賠償責任保険は、
・保険契約者本人、配偶者、本人または配偶者と生計を一にする同居の親族
・生計を一にする別居の未婚の子
がその補償対象となります。

つまり、家族のうち1人が個人賠償責任保険に加入すれば、基本的には家族全員が補償されるのが特徴です。

 

自転車事故への備えにも

特に備えておきたいのが、子どもにとっても身近な乗り物である自転車の事故で、子どもが加害者になってしまう場合です。

国土交通省の調査 によると、自転車事故の年齢層は16~19歳が最も事故件数が多く、19歳以下の事故件数は全体の38%を占めています(平成29年)。

自転車事故というと、軽微なイメージがあるかもしれませんが、実際には、私たちの想像を超える大きな被害を生んでしまうこともあります。

【ケース1】
賠償金額9,521万円(平成25年・神戸地方裁判所)
男子小学生が運転する自転車が坂道を下り、歩行中の女性(62歳)と衝突。女性は意識不明となった。

【ケース2】
賠償金額9,266万円(平成20年・東京地方裁判所)
男子高校生が運転する自転車が車道を斜め横断し、対向車線を自転車で走っていた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員には言語機能喪失などの重大な障害が残った。

このように、被害の大きさによっては1億円近い賠償を命じられることがあります。

自転車には自動車のような自賠責保険がないため、無保険で交通事故を起こしてしまった場合、賠償金が払えず、被害者加害者双方に大きな負担となってしまいます。

自転車事故で加害者になってしまった場合に、被害者の損害をきちんと賠償できる個人賠償保険などの保険に加入することを義務化する自治体も増えてきています。

 

重複加入に要注意

個人賠償責任保険は、自動車保険や火災保険、傷害保険などの特約として付帯するのが一般的です。そのため、すでに加入していることを知らずに、重複して加入するケースが多くあります。

先にお伝えした通り、個人賠償責任保険は1契約で家族全員分を補償できる保険です。そのため、重複加入していないかの確認は、自分が加入している保険だけではなく、家族全員の加入保険を確認する必要があります。

重複加入している場合、
・補償限度額
・示談代行サービスの有無
・主契約保険の加入継続性
などを比較検討した上で、加入内容を見直しましょう。

当たり前のことではありますが、子どもがケガや病気をすることそのものへの不安を保険で解消することはできません。
当たり前のことであるはずなのに、かわいい子どものこととなると、ついつい不安を混同しがちです。

子どもがケガや病気をすることそのものへの不安と子どものケガや病気による家計への不安はまったく異なるものであることをまずは自覚することが、子どもに医療保険が必要かどうかを冷静に判断するためには必要なのかもしれません。

 

長谷部敦子(はせべあつこ)
AFP/2級FP技能士/メンタルオーガナイザー
20代前半での父親の看取り介護を機に、“お金”と“心”の整え方を学ぶ。
現在は、お金のことが苦手だった自身の経験をもとに、子育て中の母目線での執筆活動や、働きたい女性に向けて家計管理の仕組みづくりのサポート、マネー講座の講師業を行っている。
ラーゴムデザイン 代表
長谷部敦子の「暮らしとお金のヒント」の他の記事を読みたい

教育資金バナー