女性が気を付けるべきことは?身体キレイに!ココロ元気に!女性向けの食事術 <最高のパフォーマンスを発揮する食事術 Vol.2>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

毎日の食事に取り入れるべき栄養素で大切なものはなんでしょう? それは、たんぱく質。
基本は、毎食の食事内容にたんぱく質を摂り入れること。必要なたんぱく質量は体重×1.0~1.5gと言われています。(活動量や疾患の有無によって変わってきますので、心配なことがある方は専門家にご相談ください。)

たとえば体重50kgの女性であれば、1日に必要なたんぱく質量は50g~75gとなりますね。食事の基本がたんぱく質だというのは、大人も子どもも同じなのです。

3回に渡って「食事」に関するお話を聞かせてくださるのは、子どもの食事問題に真摯に向き合っているママ・パパに少しでも寄り添い、力になるためにはどうしたら良いのだろう?という疑問から、今ではInstagramに簡単時短栄養満点ご飯をUPしている、管理栄養士の矢部まり子さん。第1回目の前回は「ぐんぐん成長こどもご飯!」について、教えていただきました。

第2回目となるこのコラムでは、「女性向けの食事術」について、教えていただきます。

 

目次

必要なたんぱく質量を知りましょう!

たんぱく質が多く含まれている食材は“肉・魚・卵・大豆製品”ですが、目安として肉や魚は100g食べても2割弱、つまり20g程度しか“たんぱく質”を含んでいませんし、卵や納豆は1個で約6g、豆腐は100g食べても3gのたんぱく質含有量なのです。

もちろん、消化や吸収力は個人差がとても大きいので、数字ばかりにとらわれる必要はないですが、目安として自分は毎食卵なら〇個・お肉なら〇gは必要量であることを知っておくのはとても大切です。

たんぱく質は摂り貯めができないのと、一度に大量に摂るよりも少量頻回で食べたほうが吸収されやすいともいわれているので、小食な女性は間食のタイミングでもたんぱく質を摂り入れたり、食事をするときはたんぱく質から食べ始めるようにすると、無理なく必要量に近づくと思います。

肉

パパやお子さんの必要量も計算しておくと「我が家では1食に〇gの肉が必要なんだな」と目安量がわかるため、是非一度計算してみてくださいね!

そのうえで、不調がある場合はなるべく体重×1.5gの摂取量を目指していくのです。
Vol.1の「ぐんぐん成長こどもご飯!」でお伝えしました通り、たんぱく質は体の材料になるものなので、しっかりと必要量摂れてくると、美容室やネイルサロンで伸びるのが早いと驚かれたり、艶々とくせが少ないなど質感がかわったり、肌に張りがでたりと自分でも体感できるようになります。

今までパンやパスタなどの炭水化物だけの食事が多かった方や、サラダなどで1食終わりにしていた方は急にたんぱく質量が増えるとおなかの調子が悪くなる方もいらっしゃるので、そんな時は前回お伝えしたように魚(特にお刺身)や鶏肉・卵・豆類から摂り入れてみてくださいね。

女性は鉄も意識的に摂取しましょう!

女性に追加で意識していただきたい栄養素。それは“鉄”です。

女性にとって鉄の摂取はとても重要で、不足が続くとカラダだけではなくココロにも影響が出てきてしまうのです。

特に初潮後、月経周期が整うまでは過多になったり頻回になったり鉄の排出量が多い状態であるのに対し、現代は土壌の栄養不足が進んでいるためなかなかミネラルの摂取量を増やすのは難しいことがわかっています。

鉄分摂取を意識した場合、吸収率の高いヘム鉄と呼ばれる、動物性食品に含まれた鉄分を意識して摂りましょう。おすすめはやはりレバー!その他赤身肉(ヒレ・肩・肩ロース・モモ・ランプ)や赤身の魚(カツオ・マグロ・サバ・サワラ・アジ・ブリなど)を意識して摂り入れましょう。

レバーは食べられても調理が苦手な方は多いと思いますが、スーパーで焼き鳥のレバーを買ってきて串からぬいて冷凍し、食べる前の日に2・3個冷蔵庫にうつして解凍したものを食べる!でもOK!

無理なくできる栄養摂取法を取り入れ習慣にしていきましょう!

鳥肝

鉄分摂取を増やしたほうが良いのはこんな人

  • パン、パスタだけ、などたんぱく質が入らない食事が日に1~2食ある
  • ベジタリアン食を試したことがある
  • 月経量が多い
  • 出産経験がある(出産回数が多いほど、鉄分不足である可能性は上がります)
  • 妊娠中または産後に鉄剤を処方されたことがある
  • アトピーがある

また現在私がカウンセラーとしてお手伝いさせていただいている【頭痛外来】に来られる方や【IVFクリニック】に来られる方も、血液検査を細かく分析していくと、鉄が大きく不足している方がとても多いです。

一般の健康診断では貧血と言われなかった場合でも、多くの方が鉄不足の状態に陥っていることが多く、女性の場合は閉経まで、鉄欠乏リスクは続きます。貯蔵していくのはなかなか難しい栄養素だからこそ是非普段の食事で鉄分を意識してみてくださいね!

鉄分が充足されると体の隅々まで酸素の運搬をしてくれるので思わぬ不調の改善にもつながるかもしれません。また美肌つくりにも欠かせない成分でたんぱく質+鉄+ビタミンCがしっかり充足するとコラーゲン合成がすすむので、はりのある美しい肌を目指す方はこの3つの栄養素を意識して摂取しましょう。

具体的な例として、たんぱく源であり鉄分の多いヒレステーキを食べ、生野菜をしっかり食べる。その時に野菜にはレモンと塩コショウ少々、オリーブオイルをかけて食べる!などいかがでしょうか?たんぱく質を摂ったときは生野菜もセットにしておくのは腸内環境のためにも大事なことなので是非実行してみてください。

たんぱく質と鉄を意識することで、活き活きしたココロとカラダを作り上げていく、食事術なのです。


矢部まり子
株式会社ビタミンM 代表取締役 管理栄養士
\\医療費より食費//をモットーに、老若男女問わず食事や栄養を基盤とした予防医療の普及に力をいれている。従来の栄養指導よりも更にひとりひとりの栄養状態に合わせたオーダーメイドな食事指導を行っている。
現在はクリニック以外にも保育園やオンラインセミナーなどで、科学的根拠のある“バランスの良い食事”の知識の啓蒙活動中。身長176㎝!家事育児にプラスし筋トレに奮闘中のワーキングマザー!
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