腸内環境改善のポイント<人生100年時代!健やかに生き抜く力を身につける!Vol.2>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

風邪をひきやすい人とほとんどひかない人、インフルエンザワクチンを打っていてもかかる人もいれば、打っていないのにかからない人もいるのはどんな違いがあるからなのでしょうか。そう、そこには免疫力が大きく関わっています。

昨今のコロナ禍においてもよく耳にするようになった「免疫」とは何かというと、「疫(病気)を免ぜられる」と字で表されているように、私たちの体を病気から守る仕組みのことです。

空気中には目には見えないウィルスや細菌、カビがたくさんただよっています。このような病原体が体の中に侵入してきても簡単には病気にかからないのは、免疫が機能しているからなのです。
そして、全身の免疫機能の約60〜70%が存在し、異物の排除に励んでいるのが腸!
腸内環境を改善することが免疫力アップにもつながることになります。
この腸の健康を保つことが、免疫力を向上させるカギと言えます。腸が健康な状態とは、腸内細菌のバランス(腸内環境)が整った状態です。

「人生100年時代!健やかに生き抜く力を身につける!」をテーマに、ライフスタイルデザイナーの栗原冬子さんにお話しいただく今月、後半の今回は「免疫力を高める腸活」についてご紹介いただきます。

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免疫細胞と腸の関係

なぜ、腸に免疫細胞が集中しているのか……
それは、腸が、体の、本当の入口だからです。腸には食べ物のほかに、微生物、細菌、病原菌、異物など様々なものが侵入します。鼻や口が入口と思いがちですが、小腸こそが体内への真の入口であり、たくさんの免疫細胞が腸を守っています。

「風邪は腸でひく」と言っても過言ではありません。では、腸内環境を整えるためにどのようなことをすれば良いのでしょうか。

腸は善玉菌:悪玉菌:日和見菌の割合が「2:1:7」となるのが理想的なバランスだと言われています。

腸内環境改善のポイントをいくつかご紹介します。

腸内環境改善のポイント

【発酵食品を摂り入れる】(納豆、キムチ、味噌など)
発酵食品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌を摂り入れて善玉菌を増やしましょう。

【食物繊維を多く摂る】(芋類、野菜、きのこ類など)
腸内に存在する善玉菌のエサになり、悪玉菌が減ります。大腸がん予防や腸の粘膜の正常化が免疫力アップにもつながるのです。

【運動習慣をつける】
定期的な運動習慣が腸の動きを活発にして蠕動(ぜんどう)運動を促します。
少し汗ばむ程度の運動を心がけましょう。
便秘の改善には腸腰筋と呼ばれるインナーマッスルを刺激することも効果的です。仰向けに寝て片足ずつ胸に引き寄せ、腸腰筋をゆっくり伸ばすストレッチなどを習慣にしてみてください。

【肉類の過剰摂取に注意する】
肉類を過度に摂取することは悪玉菌を増やすと言われています。糖質ダイエットのために主食を減らし、代わりに肉の量を増やす方も見受けられますが、そのような食事は食物繊維の不足となり、腸内環境が悪化する原因となります。代替として大豆ミートを使うなど工夫しながら摂取しましょう。

【胃腸を休める日をつくる】
動物は飢餓に耐えられるようにできています。食べ過ぎ、飲み過ぎは生活習慣病の原因になるので、量を減らしたり、専門家の指導のもとで定期的なファスティングをしたりするのもオススメです。

【肌は腸を映す鏡】
お腹の中に何日も便をため込んでしまうと、腸の中で便の腐敗が進み、悪玉菌が大量に増え、有害物質が発生します。この有害物質は腸から吸収され、血液中に溶け込み、全身に到達し、新陳代謝の邪魔をして、くすみ、かさつき、吹き出物、にきびといった、肌のトラブルを引き起こします。肌が荒れてきたら、まずは腸内環境を整えてみましょう。朝起きたら、良質なお水を少なくともコップ1杯は飲む習慣を心がけてみてください。食物繊維などの摂取も便秘改善に効果的です。

この他、ストレスを溜めない、睡眠をしっかり取る、体を冷やさない、などの普段の生活をちょっと見直すだけでも免疫力を高めることにつながります。無理をせずに取り入れて、病気知らずな体を目指しましょう!

 

栗原冬子
ライフスタイルデザイナー(株)Bon22代表取締役
https://bon22.co.jp

1994年青山学院大学卒業後、ANA国際線客室乗務員として入社。子育てがひと段落した頃、在職中から興味のあったアロマテラピーの道に進み、2012年(株)Bon22を設立。同年、公益社団法人日本アロマ環境協会理事に就任。健康管理士として企業、行政機関、学校などで食育、健康、呼吸法などの講演も行い、ヨガ、ピラティスインストラクターとして企業の健康アドバイザーを務める他、香りの空間プロデューサーとしてホテル、クリニック、企業、イベントなどのオリジナルアロマも展開している。著書:『アロマテラピーレシピ事典永久保存版』(マイナビ出版 )他。

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