オペラやクラシックを広めるための入口となる活動をしていきたい/江口二美さん(オペラ歌手)

ライフスタイル

東京都にお住まいでオペラ歌手としてご活躍中の江口二美さん。彼女が、毎日イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、おすすめのストレス解消法、健康のために意識していることなどを伺いました。

江口 二美(えぐち つぐみ)さん

オペラ歌手
東京都在住。夫と2人暮らし。

■江口二美ウェブサイト http://tsugumina-opera.com/

新型コロナで入院
新型コロナで入院

オペラ歌手として今できる活動でコロナ禍を乗り切りたい

私はソプラノ歌手として活動しています。
オペラの舞台に、作品の中の役柄として立ったり、ベートーベン第九のようなオーケストラのソリストをつとめたり、オペラやコンサートでの演奏を生業としています。

演奏のほかには、後進や音楽愛好家の指導、国際コンクールの審査員をつとめるなど、これまでの経験を活かしてアドバイスする仕事もしています。

また江口二美個人としての活動と併せて、同じくオペラ歌手である夫と≪ME音(めおと)≫という名のユニットを組み、ME音コンサートや音楽劇の主催、ラジオ番組【ME音のオペラペラ】パーソナリティ、グルメ漫画に登場、クルーズ船での演奏などの活動で、オペラの普及にも力を入れています。

コロナ禍においては、音楽業界(エンタメ系全体)が活動を停止せざるを得なかった中(現在も影響を受けているのですが…)、音楽そのものが生活や人の心から消えることは業界の停滞と低迷、音楽家のモチベーション低下になります。なんとかそれを避けるべく、クラシックの個人単位ではいち早く「有料」でのライブ配信コンサートを手がけました。

賛否両論で批判は辛かったのですが…もともと対価を頂いて演奏を生業としています。劇団四季やメトロポリタンオペラ、ブロードウェイなど大手が無料配信する、社会貢献活動が出来る立場とは違う個人演奏家です。趣味の域を越えない演奏の無料配信が横行したことにストップをかけたかったこともあり、責任をもって有料で演奏したいと考えるようになりました。すでに6本制作・出演しており、有料配信も普通のこととなった今、映像と音響にこだわったライブ配信には定評を得ています。今期も文化庁ARTS for the future!助成事業に採択された2つの公演を実施します。

オペラやクラシックを広めるための入口となる活動をしたいと常に意識して行動、活動するのが、私の流儀です。

江口二美(えぐち つぐみ)さん

お酒とお料理の至福の時間

私にとって欠かせないのが、美味しいお酒とそれに合うお料理を食べること。それが至福の時間です。

外食も大好きですが、料理することも好きなので「おうちごはん」もなんのその。お酒それぞれに合うお料理があることを覚えると、「〇〇を飲むから何を食べるか、〇〇を食べるから何を飲むか」という視点で献立を考えるようになりました。自分のレシピには飽きてくる面もあるのでお料理教室にも通い、今は、「東京會舘クッキングスクール」の西洋料理応用専攻コースに通っています。そこで習うレシピだけでなく基礎的な技術を家での料理に活かせることが出来、さらに料理好きを極めています。

江口二美(えぐち つぐみ)さん

そもそも私が「食」に夢中になりはじめたのは、バブルの余韻が残る時代の女子大生だったころ。それまで食べたことがない種類や質のお料理を食べたことによる影響は、相当に大きいと思います。

私の家ではもともと、両親が共稼ぎ家庭だったため、夜ご飯の買い出しや下ごしらえの担当が回ってきたり、中学・高校でお弁当を自分で作った(作らされた)ことが、きっかけだと思っています。遠足や体育祭などのイベントも含めて絶対にお弁当は自分で作らねばならなかったのです! しかも、常に姉の分も含めて作るため、蓋を開けたときに恥ずかしくないものを作りたい!と思うようになりました。他人がお弁当を見て、子どもの私が作ったと分からずまるで親が作ったかのように見えるお弁当作りを心掛けたことから、結果的にお料理が好きになったのだと思います。現在のようなキャラ弁がある時代だったら、凝ったことでしょう☆と我ながら思います。

とは言え、外食することでレシピが増えるという一面もあるので、多忙時は無理することなく外食を夫に提案し許してもらう、多忙でなくても外食も定期的に楽しむようにしています。私の状態に応じながらのたまの外食を許してもらうために、夫婦円満に導く努力もしていますよ。

楽器も自分もストレスのない状態を

私は今、パーソナルトレーナーからアドバイスをうけている方法で、常に身体をよい状態に保つようにしています。そうすることで、楽器としての身体のメンテナンスが出来、楽器(身体)をよい状態に保つことができると、ストレスがなく心安らぎます。

トレーナーにはメンタル面も含めてなんでも相談することができるので、とてもリラックスもしています。たとえば「嫌いな人と共演する」「舞台に出て休憩まで時間がかなりあるがトイレが心配」「夜眠れないから翌朝の声が良くないのが気になってますます眠れない」など、楽器である身体に及ぼすメンタル面の不安をどう負担を軽減するかで、ストレスはなくなり、リラックスします。

つまり、楽器がよい状態だとストレスなく、私自身もリラックスできているということです。

加えて、食べ物で化学調味料をなるべく使わないものを食べること、なるべく手作り以外のものを食べないよう心掛けています。特に、夫には私より長生きしてほしいのでそうしています。私を看取ってほしいという願望…一般的に現実性のない話ですが、これが結婚時に私からお願いした約束だったためです。

オペラファンを増やしたい

江口二美(えぐち つぐみ)さん
個人としてはまだ到達しない歌唱技術の会得に、今後も邁進します。ほかには任意団体「ME音」で公演を企画主催する事が増えてきたので、クラシックの入り口となる公演に、埋もれがちな才能ある若手人材を起用していきたいと考えています。

多くのエンターテイメントが溢れる中で、少しでもオペラファンを増やしたいですね。

またパートナーの幸せそうな表情が、自分を穏やかにしているのだと感じるようになったので、二人で穏やかに微笑んでいられるような人生を送りたいです。

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