ポイントは「物の帰る場所を決める」こと<覚えておきたい片付けのポイントVol.1>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

断捨離という言葉の流行や、運気アップのためにも必要とされるお片づけ。
本やテレビで実践的なシーンを目の当たりにすると、やらなきゃ!という感覚にはとらわれるものの、いざやろうとすると腰が重たい…どこから手をつければいいか分からない、やり始めたものの…という状況に陥ってしまうことも多いことでしょう。

お片付けが苦手な人は、たくさんいるはず。ですが、その苦手な人たちのお家には、ある共通点があるのだそうです。

そこで今回から2回にわたり、整理収納アドバイザーとしてご活躍中の寺島あかねさんに、その共通点と共通点の解決の方法を教えていただき、簡単にお片付けが出来るようになるためのアドバイスをいただきます。

目次

物の帰る場所が決まっていない

『物の帰る場所が決まっていない』

これを聞いてドキっとした人は、思い当たる節がありますよね?
そうなのです。
お片付けが苦手な人に共通する事、それは「片付ける場所がきまっていない」という事なのです。
片付ける場所が決まっていなければ、散らかってしまうのは当たり前なのです。
そこで、片付けたいなと思った時は収納する場所を作ってあげる事が大切です。

そうは言っても、どうしたらいいか?
そうですね。まずは、どこに何を収納したいかを決めていきましょう!

どこで何をどんな風に使うかシミュレーション

例えば『はさみ』。
はさみは、どこの家庭にも必ずあるものだと思います。

でも、収納する場所をきちんと決めずに「なんとなくこの辺にいつも入れてある」だと、いざ使おうとした時に見つからなかったりします。
そして、なくしてしまったから買う、という事を繰り返していると…
いつの間にか、はさみが部屋の中に5本も6本もあるようになってしまいます。
お金も時間も無駄になってしまい、もったいないですよね。
そんな事にならないように、まずは、はさみを誰が、どこで、どんな時に使う事が多いかを考えます。

わが家では、はさみはわたしがこどもたちの提出用のプリントを切ったりする時に使います。
あとは、娘が工作に使ったり、家族共通で多いのは買ってきた物のタグを外す時に使っています。
そう考えると……家族みんなが使いやすいリビングに収納しておくのがベストだと考えられます。
みんなが使う物を、わざわざ2階や玄関にしまう人はいませんよね?
そんな風に考えながら収納場所を決めていくと、使いやすい収納になります。

片付け=捨てる ではない

よく「片付けたいから物を捨てる」という人がいますが、わたしはまず「捨てる」という事はしなくて良いと思っています。
もちろん物を減らす事は大切ですし、片付けのステップの中にもあるのですが、勢いに任せて処分してしまうと、必要な物まで捨ててしまったという事にもなりかねないので、「片付け=まず捨てる」はおすすめしていません。

では、いつ、どのように整理するのかというと、収納したい場所が決まったら入れたい物を集めます。
このときに決めた場所に入りきらない、またはこんなに使わないから必要ないな、と思った時に初めて『処分』という選択肢が出てきます。

ここで大切なのは自分で「必要ない、使わない」と判断することです。

整理の基準は使っているか、使っていないか

リビングで、はさみを家族全員が一斉に使うことは……ないですよね?

そうすると、はさみはせいぜい2本くらいでいいのではないかと思います。
そこで、2本は使う、残りは使わないから残りの分は処分するという事になりますよね。

整理するときの判断の基準は【いるか、いらないか】ではなく、【使っているか、使っていないか】を基準にすると判断がしやすくなります。
食器や服なども、この方法で判断できます。
いつか使うかもしれないと思っている物は、意外とその「いつか」は来ないものなのですよね。

ラベリングをして指定席を管理

収納する場所、物が決まったら最後にその物の名前を書いたラベルを収納する場所に貼ります。
これをする事で探さなくてよくなりますし、戻す時に適当な場所に戻すという事がなくなります。
学校や会社で他人の名前が貼ってある席に「ここでいいや」と座ってしまう人は、なかなかいないですよね。

物も同じで、【はさみ】と書いてある場所にクレヨンは入れないのです。
最初は面倒だったり、見栄えが気になるかもしれませんが、お片付けが苦手な人はラベル貼りがとても重要です。
お片付けが苦手な人でも、これをしていくうちに自然に片付くようになっていくので頑張りましょう!

寺島あかね

1984年北海道生まれ、茨城県取手市在住。整理収納アドバイザー。
高校生の男の子2人と9歳の女の子の3人の母。
2014年マイホーム購入をきっかけに整理収納に目覚めるが、元は片づけが苦手。同じように片づけが苦手なママのサポートをしたいと思い、2019年に整理収納アドバイザー1級資格を取得。Instagramで暮らしに関する情報を発信しながらECサイトなどで執筆、地元を中心に訪問お片づけサポートやミニ講座などを開催中。

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