2019年6月に女性活躍推進法等の法律が一部改正され、国や自治体、常時雇用する従業員が300人以上の大企業を対象とした女性活躍に関する情報公開が義務化となりましたが、2022年4月からは、101人以上の企業も女性活躍に関する情報公開が義務化となります。
女性が仕事と子育ての両立が可能な職場環境を整備することで、人員不足や労働力不足の解消や、能力を発揮する場が増えるなど、結果的には社会の経済効果に繋がるのではないでしょうか。
女性の活躍が推進されてる一方で、女性特有の健康課題が経済損失になる可能性が高いこともわかってきました。
「女性の活躍」と「女性の健康課題」の関連について、オンラインピル診療サービスを提供しているmederi株式会社の代表である坂梨亜里咲さんにお話を伺いました。
目次
働く女性の就業率と負担
近年では女性の社会進出が進み、働く女性の割合が増加しています。女性の就業率は2000年に57%でしたが、2019年では70%を超えました。
※出典:総務省「労働力調査」の 就業率【年齢階級(10歳階級)別】
そんな中、就業中に女性特有の健康課題によって困りごとや悩みを抱えている人がたくさんいらっしゃいます。働く女性がどんな健康課題を抱えているのかを知ることは、本人だけではなく周囲にとっても大切な事です。
女性躍進推進によって、多くの女性たちが仕事や人間関係などの様々な理由によって、これまで以上に心と身体に負担を感じるようになった方もいるのではないでしょうか。
女性特有の健康課題が仕事に与える影響や労働損失、PMS(月経前症候群)と月経困難症について考えてみましょう。
女性の健康課題が仕事に与える影響
2019年の経済産業省による調査では、女性従業員の約5割が健康課題などにより職場で困ったことがあると回答しています。その中でも多いのが月経痛、月経不順、PMS(月経前症候群)によるものでした。
一方で、管理者では約4割の方が女性特有の健康課題への対処法に困っていると回答。更には、健康課題が労働損失や生産性の低下に影響することを知らない・分からないと答えた割合は7割以上となりました。
※出典:経済産業省「健康経営における女性の健康の取り組みについて」
多くの働く女性が就業中に健康課題を抱えていながらもサポート体制は十分とは言えず、本人はもちろん、周囲も対処法が明確化されていない事に困っていることがわかります。対策として働きやすい環境のための体制作りだけでなく、健康課題に対する理解やリテラシー(知識)向上への取り組みも重要となります。皆様の就業中の体調や、勤め先の環境・周囲の理解はいかがでしょうか?
PMS(月経前症候群)と月経困難症について
生理前におこる不快な症状が「PMS(月経前症候群)」です。PMSは整理の始まる3〜10日前頃から起こり、生理の開始とともに軽減または消えるのが特徴です。
症状はお腹や乳房の張り・頭痛・むくみ・便秘等のようなカラダの症状から、イライラや憂うつ・無気力・集中力低下など精神的な不調があらわれることもあります。
「月経困難症」は、月経の直前あるいは開始と共にあらわれる強い下腹部痛や腰痛などの不快な症状です。子宮内膜で作られる痛みの物質(ブロスタグランジンなど)により子宮が収縮するために腹痛が起きたり、全身に作用して頭痛、吐き気、下痢などの症状が引き起こされます。
これらの症状は子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因となっている場合もありますので、症状がひどくなったときは我慢せずに早めに医師に相談しましょう!
月経に関連した症状による労働損失は4,911億円!!
月経随伴症状(腹痛、腰痛、眠気、イライラ、便秘など)による労働損失は4,911億円にも及ぶということも分かっています。以下のデータが損失額の内訳となっています。
月経随伴症状による欠勤の3ヶ月平均は4.0日。1年間の損失額は1,306億円。
作業量・作業時間の低下(※1)の3ヶ月平均は4.5日。1年間の損失額は1,528億円。
作業効率の低下(※2)の3ヶ月平均は5.7日。1年間の損失額は2,077億円。
※1:早退や遅刻による勤務期間の減少。
※2:勤務はしているが、仕事のパフォーマンスが低下している。
※出典:全国労働組合総連合「女性労働者の健康・労働実態及び雇用における男女平等調査報告書」
女性の健康課題が与える経済的インパクトはとても大きなものですね。月経随伴症状についての理解や相談ができる職場環境の整備や取り組みが必要不可欠ですし、企業の活性化にも繋がります。
働く女性の健康課題解決の選択肢に低用量ピルを
低用量ピルとは、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2種類の女性ホルモンを合わせて出来た錠剤です。
低用量ピルの服用によって避妊効果だけではなく、ホルモンバランスが整うことで月経痛の緩和やPMS(月経前症候群)、PMDD(月経前気分不快障害)の改善、月経不順の改善、経血量の低下などの月経トラブルの改善が期待できます。
また、肌荒れの改善や卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスク低下、子宮内膜症の改善にも繋がります。
低用量ピルは正しく服用することで心身のコンディションを整えてくれる、女性にとって心強い味方です。
まとめ
今後もますます働く女性が飛躍する時代へと向かっていますが、働く女性が抱える女性特有の健康課題に関するリテラシー(知識)が女性自身も周囲もまだまだ不足しているのが事実です。リテラシー(知識)の向上は、女性が自分の体や体調と向き合い、周囲は少しの気遣いが出来るきっかけとなるかもしれません。
そして、女性が働きやすい環境へ整えることは結果として企業や社会を活性化する事にも繋がります。多くの人が少しでも働く女性の健康課題について知る・学ぶ機会が増える世の中になればと願っています。
mederi株式会社 代表取締役 坂梨 亜里咲
明治大学卒業後、ECコンサルティング会社にてマーケティング及びECオペレーションを担当。
女性向けwebメディアのディレクター、COO、代表取締役を経験した後に、自らの4年に渡る不妊治療経験からmederi株式会社を設立。
mederi株式会社公式ホームページ https://mederi.jp/
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