web会議・オンラインでのコミュニケーション<ゼロコロナに向けたコミュニケーション vol.3>

web会議 【コラム】暮らしをワンランクアップ

長引くコロナ禍もあり、今では日常の一部となっているweb会議やリモートワーク。通勤や時短など、働き方改革においても様々なメリットが多いのですが、コミュニケーションにおいて何か物足りなさを感じてしまうことも少なくありません。

ゼロコロナに向けたコミュニケーションについて、フリーアナウンサー、話し方・コミュニケーション術講師の河田京子さんに教えていただくシリーズ。1回目は「コロナ禍だからこそ気をつけたい話し方」について、2回目は「オンラインでの話し方のポイントやコツ」を教えていただきました。最終回となる今回は、オンラインでも不安を感じない、オンラインコミュニケーションのコツについて教えていただきます。

■1回目は、コロナ禍だからこそ気をつけたい話し方
■2回目は、web会議・オンラインでの上手な話し方
■3回目は、web会議・オンラインでのコミュニケーション←この記事はこちら

新型コロナ自宅や療養施設でも保険金・給付金は請求できる
新型コロナで入院

非言語コミュニケーションを大切に

人の印象を決める多くの要素(55%)は、視覚からの情報と言われます。

これはノンバーバル(非言語)コミュニケーションと言い、表情や目線、服装や髪型、身振り手振りなど、目で見た情報から約5割、その人の第一印象が決まるということです。私たちアナウンサーは話し方だけでなく、カメラ越し・映像の仕事に、このノンバーバルも意識しながら仕事をしています。オンラインではノンバーバル(非言語)コミュニケーション力が大切です。

オンラインでは視覚情報・ビジュアル面での情報が限定されてしまいます。モニター越しでは表情が相手に伝わりにくく、口の動きや細かい表情の変化などが伝わりづらくなります。普段よりも大きめに口や表情を動かすことがポイントです。

無表情になると「冷たい」印象を与えてしまうので、口角を上げて優しい印象を意識しましょう。また髪型や服装など最低限の身だしなみにも気を配りましょう。オンラインだからとノーメイクよりは、いつも通りのスタイルで臨まれる方が好感度も高く、仕事に対する意識も高まります。

 

画面を意識する

web会議は対面とは違い上半身のみ映し出されるので、常に画面に映る自分の姿を意識しましょう。自分が話している時だけでなく、聞いている時も相手に見えています。無意識に体が傾いていたり、肘をついていたりということも多いので、画面に対して体を真っ直ぐに座り姿勢も意識しましょう。背筋を伸ばすことで、発声も安定し伝わりやすい声も出やすくなります。

目線もカメラではなく画面を見てしまうため、相手からそれてしまいます。自分が話す時にはカメラを意識するだけでも一体感が生まれます。カメラの高さと自分の目の高さが合うように、PCの下に雑誌などを置くのもおすすめです。 部屋の明るさなどからも表情が暗く映ってしまうので、近くにスタンドなどの照明器具を置いてみるだけでも女優さん効果で綺麗に写ります。

オーバーリアクションでコミュニケーション

相手が自分の話を聞いてくれているか、誰でも気になるものです。相槌で声に出してしまうと、オンラインでは会話を止めてしまうこともあるので、相手が話をしている時は、いつも以上に深く頷いたり、カメラに前傾になったり、笑顔や表情、OKサインなど仕草で伝えることが重要です。「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」と伝えることで、相手に安心感を与えられます。

自分が話をする時は、ジェスチャーを効果的に使います。
例えば「今日、話すことは3つです」と言う時に、カメラに向かって3本の指を伸ばす。「売り上げが上がりました」と話す時も、手をアップするだけでも、視覚から印象に残り伝えることができます。ジェスチャーを大きくすることで聞き手を飽きさせず「この人は一生懸命話している」という熱意を感じてもらえます。

 

発言がかぶってしまったら

オンラインでは音声が途切れたり、他の人と発言がかぶってしまい聞き取りにくいこともあります。そうした時は「オウム返し」で相手の言葉をそのまま繰り返すことで、話の流れを遮らずに情報を共有できます。
発言がかぶってしまった時には、譲っていくことも大切です。相手が話し終わってから自分が話すことで、お互いに気持ち良く会話ができます。

「相手の名前を呼んでいく」というのも、相手への関心を伝えることもでき、平等に参加者皆さんの話を聞くことに繋がり、より満足度の高い、建設的なweb会議へと進展します。

 

アイスブレイクで息抜きも

私は自分が行うセミナーでは、アイスブレイクの時間も大切にしています。
Web会議では時間も限られてしまいますが、時にはアイスブレイクの時間を取り入れることで、参加者もリラックスでき、柔らかい空気感に変わります。

例えば、web会議の冒頭に、アイスブレイクとして雑談や簡単なゲームを取り入れてみましょう。
会議もリラックスして臨めることに繋がり、活発な発言も出やすくなります。コミュニケーションの輪も拡がり、一体感の中に、仕事へのアイディアなど、生産性のある会議へと繋がります。

パソコン

3回にわたり、「ゼロコロナに向けたコミュニケーション」についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。こうした時だからこそ心の距離は縮められるように、優しい人間関係、より良いコミュニケーションが図れるよう「人との繋がり」「心に寄り添うこと」を大切にしていけたらと思います。お伝えした中から、何かお役に立つことがあれば幸いです。

コミニュケーションのイメージ河田京子
フリーアナウンサー、話し方・コミュニケーション術講師 K・アナウンススペース合同会社代表社員 NHK初め民放各局でMCやリポーターなど現役アナウンサー歴28年以上。みのもんた氏と長期に渡りラジオ番組共演、テレビ朝⽇生CMなど出演多数。またフリートークを得意とし、著名人とのトークショーも多数。イチロー選手、⾼橋尚子、野村萬斎、尾木ママ、柴崎コウ、ドン小西など多数共演。長年の経験 とスキルを活かし、アナウンス、話し方、コミュニケーション術、ビジネスマ ナー講師としても多岐にわたり活動。大学や企業向けセミナー、ミスインター ナショナルスピーチトレーナー、個人向けレッスンなど受講者からも好評を得 ている。神奈川大学⼯学研究所特別研究員として学生に向けて講義も担当し ている。
河田京子オフィシャルサイト
教育資金バナー