子どもにグローバル感覚を身につけてほしい!親子でできる5つのこと【地理・土地勘編】<子どものグローバル感覚 vol.1>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

ますますグローバル人材のニーズが高まる時代。
今子育てをしている保護者の方々には、将来子どもには世界で活躍できる人になってほしい!と願う方も多いでしょう。
本記事では、海外はスイスをはじめとしたヨーロッパの国々や東南アジア、日本国内では東京と八ヶ岳を行き来しながら多拠点生活中の藤森茉莉さんに、グローバル感覚や国際的な教養を身につける上で重要な要素をご紹介いただきます。前編の今回は、その要素の1つである土地勘について教えていただきます。

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地図、地球儀はいつも身近に!

私はこれまでも、「グローバル人材に必要な要素な能力」について様々な場所でお話ししてきたのですが、そこで紹介しているのが、語学・コミュニケーション能力や、多様性への理解力を養うために、世界地図的な土地勘というのも非常に重要になってきている、ということです。

特に、世界規模での土地勘を身につけていくことは大切です!
そのために、地図や地球儀を常に目に入るところに置いておくようにしましょう。

地図だけだと、実際の国土の大きさとの違いがあるので、常に地球儀をセットにしておくことでより理解が深まります。合わせて辞書やタブレットのようなものも身近にあると、すぐに気になる地名などについて調べることができて、より世界が広がるでしょう。時差についての理解へのヒントにもなりそうです。

子どもむけに、タッチすると音声が鳴るような、遊べる地球儀もあったりします。
見た目がおしゃれなものも多いので、大人もインテリアとしても楽しめます。

テレビや動画を見ているときや、会話の中で国名が出てきた時に、家族ですぐに地球儀を出してきて場所を確認したり、誰が最初にその国を見つけられるか!?などゲーム形式にしたり。地球儀を身近で楽しいものにする工夫をしてみましょう。

また、国名も変わることがある、ということも忘れずにいたいですね!

国名、大陸名とその特徴を覚えよう!

ニュースでよく耳にする知名度の高い国から覚え、国名と大陸名の違いや、アジア・ヨーロッパなど地域区分の違いなど、カテゴリーごとの名称を混乱せずに覚えることも重要です。

(アジアは国じゃないの?という子どもがよくいますね!)

まずは言葉を覚えながら、だんだんその国や地域の特徴についての知識をつけていき、大人とニュースを見ながらその国を知っている、知らない、など一緒に会話ができるとより知識も深まります。

また、最初は暗記だけをしていた国名も、その国に関する情報があったときや会話の中で国名が出てきた時に点と点がつながることもよくあります。

暗記では意味がないと思わずに、特に子どもの頃はいろいろな国名を覚えてみるようにしましょう。(筆者も保育園時代に沢山の国名を暗記していたことが大人に立って役立つ、という場面がたまにあります。笑)

国旗を覚えよう!

国旗は視覚的な情報で、子どもにとっては覚えやすいものです。

子どもが大きくなってきたら、国旗のシンボルが意味することや色の意味なども覚えられると、よりその国への理解が深まります。

例えば、アフリカ系の国旗には汎アフリカ色といわれる赤・黄・緑(黒)色がよく使われるということ、月と星が使われているのはイスラム系の国旗、など、国旗一つからでもいろいろなことが学べます。

辞書・辞典やタブレットが近くにあると、気になったことをすぐに調べられますね!

気候の違いを知ろう!

国の場所を覚えるとき、少しずつ気候の違いや季節のタイミングの違いについても触れられると、より理解が深まります。ここでも地球儀は必須ですね!

ちなみに、中学や高校の地理では5つの気候帯について学びますが(熱帯、乾燥帯、温帯、冷帯、寒帯)、グローバル感覚を身につける観点で言うと、こういった正式名称を暗記することではなく、地球儀の上でどの地域がどのような気候なのかというのを感覚的に理解していることの方が重要です。

その国の慣習や文化は、気候や環境から生まれることも多いのです。

気候についても、最初は暗記や絵・写真で覚えるところからでもいいでしょう。フィンランドは寒い、ハワイは暑い、などイメージを知るだけでも、後で地球儀を見たときに、だからフィンランドは寒いのか!だからハワイは暑いのか!と、点と点が繋がるきっかけになります。

言語の種類を知ろう!

これは少し難易度が高いかもしれませんが、地球儀を見ながら言語の違いをイメージするのも大切です。

例えば幼少期には、「ヨーロッパの人は全員英語を話す」くらいに思ってしまうもの。見た目が似ていても国ごとに話す言語が違うことや、植民地時代の言語への影響、語源が一緒で似ている言語や、アルファベットを使う言語と独自の文字を使う言語などについて知ることで、歴史の理解も深まるでしょう。

グローバル人材に求められるのは、ただの語学力ではありません。国際標準での教養とコミュニケーション能力を兼ね備える必要があります。

本記事でピックアップしたような地理感覚や土地勘が身に付いてくると、国際的なフィールドにおいて、あらゆる場面で点と点がつながり、より教養が深まっていきます。完璧に全て覚える必要はないので、興味があるところから知見を広めていけるといいですね!

将来グローバルに活躍できる人材になれるような子育てをしたい、と考えている方は、子どもの可能性を広げるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

Vol.2では、グローバル人材に必要とされる7つの能力と子育て時にできることについてご紹介します。お楽しみに!

藤森茉莉
大学で社会学や教育を学び、人類学的視点に興味を持ったことをきっかけに友人らとスリランカへ足繁く通い、現地の人々と南国での共同生活を経験。
2015年に大学を卒業後、就職先でスリランカやミャンマーでの海外事業責任者を経験。2021年のミャンマー軍事クーデターによる緊急帰国をきっかけに、WEBマーケティングで独立。
現在は、海外はスイスをはじめとしたヨーロッパの国々や東南アジア、日本国内では東京と八ヶ岳を行き来しながら、多拠点生活中。

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