『いつでも自分らしく歌う』ことで、たくさんの人たちの心に寄りそえる音楽を届けていきたい /ayatopia(アヤトピア)さん(シンガーソングライター・福島県いわき市出身)

輝く人の生き方とは?

現在は千葉県にお住まいで、シンガーソングライターとして活躍されている傍ら、農業女子として自然豊かな大地で綿花の栽培をしているayatopia(アヤトピア)さん。2011年の東日本大震災を経験しながらも、前向きに毎日イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、これからの夢などを伺いました。

ayatopia(アヤトピア)さん
2013年頃から、ソロユニット「ayatopia(アヤトピア)」名義でギターやウクレレの弾き語りを始め、関東を中心にライブ活動を続けながら、現在は千葉県いすみ市に畑を借りて農業にも挑戦中。千葉県在住。
2019年8月2日にファーストアルバム「1122」が全国で発売。

■公式HP      http://ayatopia.blue/

■公式SHOP   https://ayatopiashop.official.ec/

目次

つらかった出来事を糧として、歌い続けること、自分と向き合うことで前向きに

日常の些細な思いを私小説のように歌う、素朴なパフォーマンススタイルで、音楽活動を続けています。
音楽活動を続けている理由としては、もちろん自己表現したいという純粋な欲求もありますが、私にとっては2011年に東日本大震災で被災したことが大きいです。

私は福島県いわき市生まれで、2016年までいわき市で暮らしていました。
震災で大切な友人を亡くしたり、岩手の沿岸部の父方の親戚の家はほぼすべて流されました。
当時、実家は半壊しましたが、地震保険には加入していたので、その保険金が私たち家族にとっては今後の生活をしていくための大きな支えとなりました。
そんな訳で、震災のことはいつも私の頭の片隅にあります。

シンガーソングライターとして、「傷ついた人たちをどうすれば本当の意味で癒すことができるか」ということを歌いながらいつも考えています。
歌うことで前向きにいろいろと頑張ろうと思えますし、自分の精神性を成長させることができました。

ずっと願っていたことが実現したときの喜びは大きかった!

念願だったファーストアルバムを今年の8月2日に全国発売しました(公式ショップをはじめ、amazon、Tower Records、HMVなどで発売中)。
セルフプロデュースで、1曲1曲、こだわって作ったので、聴いてくださった方々から「どの曲も良い曲で、何回も聴いています!」と言われると、やっぱりすごく嬉しいです。
決して万人受けする音楽ではないと思うので、今後もそんなに人気が出ないで終わるかも知れない(笑)。
それでも自分のオリジナリティーを大事にしていきたいです。

実は、10年程前までずっと小説を書いていました。ある時期に小さな賞をもらってデビューできたのですが、全くパッとせずに消えました。当時はインターネットやSNSも今ほど発達していなくて、賞を獲ったり本にならなければ作品を読んでもらうチャンスはほとんどなかったのですが、音楽は、バンドメンバーとスタジオで練習したり、ライブでお客様に聴いてもらうと何かしら反応が返ってくる。それが楽しくて、音楽活動を続けることになりましたが、実際始めてみたら、そうそう甘くはなかったですね(笑)。

苦労することはありますが、音楽活動を通じてたくさんの仲間との出会いがあることは、私の人生においてプラスになっています。

人や自然との出会いは自分にとっての宝物

2016年に千葉県いすみ市へ移住しました。不思議なご縁で、市内に小規模ながら畑をお借りして、綿花の栽培を始めました。
最近、畑の周りに花をたくさん植えて、畑がずいぶんと華やかになりました。
コットンってすごく身近なものなのに、国内自給率はほぼ0%なのだそうです。
「エシカルファッション(人や地球環境にやさしいファッション)」が世界的に注目され始めていますが、現状では国産の綿花は大きな収益が見込める作物ではありません。
食べられるものでもないですし、「綿花を作っていて何が楽しいの?」と言われることもあります。
でも、毎日肌に触れる衣料品をいずれ原料から自分で作ることができたら楽しいんじゃないかなと思って続けています。

実現するのはまだ先の話かもしれませんが、「とりあえず出来ることから始めてみよう!」と思ったんです。

真夏の農作業は暑くて大変ですが、土や植物に触れることで、私の心が整うんです。『地に足が着く』感覚が湧き、いろんな迷いが無くなります。
ふわふわの白い綿が畑で次々と弾けていく姿を見るとときめいてしまいます。
今は一緒に作業をしてくれる仲間も増えました。

畑仕事も仲間たちの存在も、私にとって“心のビタミン剤”です。

私の音楽活動をする上で、農作業も大事なエッセンスですが、実は、海外の大自然や人とのコミュニケーションも大事なエッセンスでもあるんです。
人生にすごく行き詰まっていた時に、初めて行った海外旅行先のハワイで、この世の中には、誰もがつい笑顔になってしまうような、本当の楽園みたいな場所があるんだと知って人生観が変わりました。
現地の方々と触れ合うと、その国の歴史や文化、言葉の大切さも感じることができます。
まだまだ行ったことのない国がたくさんあります。決して贅沢な旅でなくていいと思っていて、海外のいろんな国を少しずつ旅をして、現地の文化や音楽を生で体験して、今後の音楽活動だけではなく、自分の人生にも生かせたらと思っています。

東日本大震災での避難生活でも支えてくれたのは音楽だった

2011年3月11日の東日本大震災の直後、避難生活先で虚無感に押しつぶされそうになっていました。
そんな時、少しでも心を落ち着かせようと街を歩いていた時、レコード店がふと目に留まり、いつの間にかレコード店の店内に入っていました。
店内には、昔の個性的でバラエティー豊かなデザインのアナログレコードが並べられていて、そのレコードのジャケットを眺めているだけで気が紛れました。
このレコード店のアナログレコードと出会ったことで、「まだまだ聴いたことのない面白い音楽が果てしなくあるんだな」と生きる勇気をもらえました。
以来、アナログレコードを聴くことが好きになりました。CDよりも、レコードの音の質感に惹かれてしまいます。

例えば、1950年代くらいの海外の古いレコードが、70年の歳月をかけて、巡り巡って、隣町の古道具屋のレコードコーナーで投げ売りされているのを私が見つけて拾い上げ、今、自分の耳に届いている、という奇跡。これってすごいと思いませんか?時空を超えたロマンを味わいながら、コーヒーを飲む。それってすごく贅沢な時間だと思います。

私の音楽もそんな風に、50年後、100年後に生きる人たちにも届くといいなと思って作っています。

今はソロで音楽活動をしていますが、いつかさまざまなアーティストとコラボして、今とはまた違った音楽をたくさんの方々に届けたいです。

編集後記

とても笑顔がステキなayatopia(アヤトピア)さん。福島県いわき市出身ということもあり、東日本大震災のお話もしていただきましたが、いつでも明るく前向きな姿に、たくさんの方々が魅了されているのも納得です。

普段はソロで音楽活動をされているとのことでしたが、幅広い年齢層のアーティストの方々と一緒にライブをされることも多いそうです。ライブでは曲と曲の間にMCが入ることがあるそうですが、このMCで会場にいるお客様や一緒に出演している他のアーティストの方々を笑顔にさせてしまうのが、またayatopiaさんの大きな魅力となっています。

『人との出会いも自然との出会いも音楽活動』と語るayatopiaさん。みなさんも是非、ayatopiaさんの音楽に触れてみてくださいね。

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