あっという間に笑顔を引き出す、子どもの年代別プロの技<プロのカメラマンに聞く 誰でも「簡単・きれい」な写真撮影術 Vol.1>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

携帯のカメラでも手軽にステキな写真が撮れるようになった昨今。子育て真っ盛りのパパママは、子ども達の成長を日々写真に残し、アルバム用にはもちろん、SNSなどで写真を楽しんでいらっしゃる方も多くなりました。しかしそれに伴い、撮影に対しての悩みも増えているのではありませんか?

その中でも多いのが「子どもの自然な笑顔が撮りたい!」「子どもの良い表情を撮りたい!」というお悩み。
今回はそれを解決すべく、短時間で子どもの笑顔を引き出すプロカメラマンの極意を子どもの年齢別にご紹介いたします! 年賀状用の写真撮影を考えている方もぜひ参考にしてみてください。

ベビー(0~1歳ぐらいまで)

ベビー期のお子様撮影で大切なのは、カメラ撮影者がベビーに顔を見せることです。

ねんねのベビーであれば、ベビーの真上から撮影をします。この時必ず注意しなければならないのは、カメラを落とさないように安全のためにもストラップは手に巻き付けておくこと。

そしてカメラを構えながらベビーのお腹をこちょこちょとくすぐります。そこで笑顔がでれば、撮影。

もし一度で笑顔が出ない場合も焦らないで。緩急をつけて何度かくすぐると、ベビーはタイミングを覚えてくすぐられるのを待つようになり、それが笑顔につながることも多いのです。

くすぐる際にはベビーとのコミュニケーション思いっきりを楽しんでくださいね。

 

キッズ(2~5歳ごろまで)

自我が芽生えてくるキッズ世代の撮影は、とにかく一筋縄ではいきません。

彼らへの撮影で効果的なのは、立たせるよりも「座らせて撮る」ことです。イスに座ってもすぐに立ってしまう場合は写真映えするおもちゃを持たせたり、口どけのよいタマゴボーロやラムネなどのお菓子を食べさせながら撮影もオススメです。

会話をしながら撮影!その極意とは?

キッズ世代の撮影でよくあるお悩みの一つが写真を撮る時に作り笑顔をするようになった」。
「笑って~」と言うと、自然な笑顔ではなく「作り笑顔」や「舌をだす」などの照れ隠しのしぐさが見られるようになります。

そこで必要になってくるのが笑顔を引き出す会話です。
まず子どもに「ママ大好き」と言ってもらいます。「大好き」で笑顔が出れば1度目のシャッターチャンス!
その後、ママが「ありがとう」というと子ども達が笑顔になることが多く、ここで2度目のシャッターチャンスです。

他には、「〇〇ちゃんの好きな食べ物は?」などの質問をして会話のキャッチボールをして座っている事を忘れている間に笑顔のタイミングを待って撮影しましょう。

動く子ども撮影には「連写」を!

また、この時期の子どもたちは写真を撮るためにじっとするのが難しいお年頃です。
そこで出てくるお悩みが「子どもが動いてしまい、撮った写真がほとんでブレてしまう」こと。

そもそも、写真のブレというのはカメラのシャッタースピードが追い付かないために起こっています。シャッタースピードを設定して撮影することがベストですが、それには高度なカメラの知識が必要とされます。

そこでいつもオート機能で撮っているパパやママにも簡単に出来る撮影方法をお伝えします。

それは「連写」です。
連写はシャッタースピードが速く、連続して撮影できるのでブレない写真を撮ることができます。

子どもが笑顔になったタイミングで連写をすると、その中にベストショットが撮影できるはず。いらない写真は消して良い写真だけ残すというスタイルで撮影をしていただくのが、簡単で失敗が少ないのでおすすめです。

 

小学生以上

小学生の笑顔を引き出すために必要なのは「魔法の言葉」!

小学生の子ども達にも多いのが「不自然な作り笑顔になってしまう」こと。先ほどのキッズ世代の「作り笑顔」に更に恥ずかしさがプラスされ「不自然な笑顔」になってしまうということが多くなってくる時期でもあります。

その場合は子ども達と会話をしながら緊張を解いていくのですが、中でも私が「魔法の言葉」としてよく使っている言葉があります。

それは「ミルクティー」という単語

「ク」 → 「ティー」 に口の形が変化するときに笑顔の口の形状に近くなります。

いわゆる、よくある写真の掛け声で「1+1は?」「2(に)」など様々な言葉がありますが、「ミルクティー」の「ティー」を発する時の口の表情の方が「に」より優しい笑顔に繋がるのです。

これ以外にも、お家にあるぬいぐるみで、「イ」の音で終わるキャラクター名を使うのもオススメです。
例えば、ミッキーやミニーなどのぬいぐるみを手に持って、子どもにそのキャラクターの名前を呼んでもらうというのも楽しい時間になりますよ!

撮影の時間もふくめて、写真は家族のコミュニケーションツール

「子どもの年齢別の自然な笑顔写真の撮り方」はいかがでしたでしょうか?

もし「子どもが写真が嫌い」というパパやママは、撮影時のコミュニケーションと自然な楽しい会話を意識してみてください。写真を撮られるのが楽しい時間になると、笑顔の写真は増えてきます。

お気に入りの写真が、撮れるお手伝いになれば幸いです。



中村 篤子
camera salon acola代表
camera salon acola代表を務める。人物撮影を得意とし、政治家、アーティスト、舞台演劇、プロフィール撮影など、元証券マンからカメラマンへの転身のキャリアを生かし幅広い顧客層を持ち「魅せる」写真撮影を行う。大手百貨店での撮影イベントなど、積極的に撮影イベントも開催。執筆活動、メディア掲載「子供年賀状撮り方講座」新聞掲載、「子供撮影イベント」TV取材など掲載実績も多数。
https://camerasalonacola.jimdo.com/

■「輝く人の生き方とは?」のコーナーでもご紹介。
カメラマンとして活動するほか、元証券マンとしての知識を活かした地域活動も / 中村篤子さん(カメラマン&ライター)

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