自然を体感することは、私にとってビタミン剤/新海智子さん(KURASHI FITPROJECT 主宰)

輝く人の生き方とは?

長野県にお住まいで農業や農業のサポートに携わっていらっしゃる新海智子さん。彼女が、毎日イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、おすすめのストレス解消法、健康のために意識していることなどを伺いました。

新海智子(しんかい ともこ)さん
「KURASHI FITPROJECT」主宰。
農家と農業女子のサポートという二足の草鞋を履いて活躍中。
夫、長女12歳、長男7歳の4人家族+犬(2歳)。

農業女子の暮らしFITプロジェクト

目次

農業と農業女子のサポートをしています

私が履く「二足の草鞋」、農家と農業女子サポートについて、お話しします。

まず、農家。私は、レタス生産量日本一の長野県川上村で農家をしています。栽培作物は主にレタス、白菜、グリーンリーフの高原野菜です。農業の繁忙期は、深夜からレタスの出荷をします。そこで、夜から朝に変わっていく時間帯が「来た来た来たーー!!」という感じで、胸がわくわくします。そう、自然の景色のうつろいに、胸が高鳴るのです。毎日見ている景色でも、ひとつとして同じ朝焼けはないんですよね。とても作業が忙しいのに、その時間帯になると、刻一刻と変化していく山や空を撮っては飽きずに感動しています。

もちろん、肉体的には深夜起きが3ケ月以上続くので大変なのですが、(その代わり冬はオフで仕事は休みです!)、畑で朝焼けを浴びると勝手に充電されてしまうのが私の体の仕組みです(笑)。夫から景色がきれいな時は写真が贈られてきたり、子ども達が庭から「見て見て~!!」と教えてくれたり。素晴らしい風景が、家族をより繋いでくれます。

夜明け前

そして、もうひとつの活動が、農業女子のサポート。こちらに関しては、農業女子が自分らしく暮らすための「KURASHI FITPROJECT」を運営しています。主な活動はオンラインサロン運営と個別コーチングです。環境や人間関係に関係なく、もっとその人らしい暮らしをすることをお手伝いしています。

KURASHI FITPROJECT

都会育ちの私、今は長野から「ママの生き方の多様性」を探っています

私は実は、新宿生まれの新興住宅地育ちです。だから、今の暮らしになるまで、朝日を見たことは人生で一度だけ、富士山に登頂したときです。

嫁いでまだ仕事にも地域にもなじめずに、くよくよとしていた時期がありました。その頃、正直「農業はカッコ悪い!」と思っていたのですが、朝日を観て心震えた日のことを、今でも鮮明に覚えています。まるで1本の映画を観ているようで。「移りゆく季節を、風の香りや空気の質感など体全部で感じられる仕事なんだ!」と気づくことができたのは、今の私にとって大きなギフトでした。

新しいことを体験したり、未知の領域にもチャレンジしたり、冒険する。これが、私にとって幸せやワクワクの源です。仕事でも、誰かと共に創ったり、共感しあえる瞬間に幸せを感じます。新しい時代に必要な子育て支援を実現したい!

ママの生き方が多様になる中で、誰もが子育ての楽しさを取り戻し、地道に子育てして積み上げたことが価値として社会に高く認められるようにするための取り組みをしていきたいと考えています。

 

「体は資本」を支える5つのマイルール

「農業は体が資本!」ということで、体と心の健康には常に気をつけています。そのためにやっていることは5つ!

①余白の時間をつくる心の換気
繁忙期は外出も難しいのでウッドデッキで庭を眺めて、ご飯を食べたりしています。

②睡眠時間の確保
そのためには、子どもたちと良い時間を過ごして、スムーズに寝室へ行く(笑)。これは重要項目です! 忙しいからこそ、子どもとの時間を作ることを心掛けています。

③家の管理
家の導線作りや、物を減らして管理に時間がかからないようにしています。

④完璧を求めない
「生きてるだけでまるもうけ!」「汚くても死なない!」と自分に言い聞かせて(笑)、まずは家族との時間と健康管理を大切にするようにしています。

⑤フレッシュな野菜を食べる
義母の畑で育った野菜たちは体にも心にも染み入ります。

トラクターに乗る新海智子さん

 

オンライン上の繋がりと自然環境、この両極端にある2つが私の健康法

私は仕事内容や所在地に縛られない複数のコミュニティーに所属しています。そこでの対話や気軽なおしゃべりが、私にとってのストレス解消法です。「オンラインのある時代に生まれて良かった」と心から感じています。アイデアのヒントをもらえたり、大笑いしたり、「繋がり」を感じられると、「また明日も頑張ろう!」と前向きにな気持ちになります。

そして、私の健康維持法は、自然に身を置くこと。長野の冬は半年と長く、外に出ると寒いので、家にいる時間がどうしても長くなってしまいます。嫁いだ後、数年間は、特に何があったわけではないのに、冬の間は気持ちがうつうつとしてネガティブなことばかり考えていました。「もしや?」と思い朝にブルブルと太陽を浴びたり、散歩、カメラを持って冬探しをしたら、下がっていた気持ちが少しずつ上向きになってきました。そこで気づきました、自然を体感することは、私にとってビタミン剤だ、と。

日本の女性が自分にフィットした暮らしを送れるように…

目下やりたいことと言えば、次の冬に「オンライン農業女子100人会」を開催すること!

研修があっても、開催地が都市だったり、子育てしていると参加が難しかったり。でも、オンラインならその壁を乗り越えられる、と実感しています。オンラインであれば、大地に根を張る農業者が「現場」にいながらにして、新しい視点を得たり繋がりを持てる!と大きな可能性をひしひしと感じています。

これから先、農業女子はもちろんですが、日本の女性が自分にフィットした暮らしをするサポートをもっともっと展開していきたいです。楽しそうな大人を見て、子どもたちが大人になるのを待ち遠しく感じるような社会を作っていきたいですね。

充実した毎日を送り、大切な人と共に時間を過ごし、命を全うする瞬間に「新海智子に生まれてきて良かった!」と思う人生を送りたいです!

トラクター
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