兵庫県にお住まいで講師育成事業を営んでいらっしゃる宝田ひか里さん。彼女が、毎日イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、おすすめのストレス解消法、健康のために意識していることなどを伺いました。
宝田ひか里(たからだ ひかり)さん
一般社団法人あそびの先生協会理事長
「できるをみつける親子の学び場」をコンセプトにした教室の講師育成事業を主催、展開。
兵庫県在住。息子(10歳)、娘(7歳)、ネコ1匹。
目次
コンセプトは「できるをみつける親子の学び場」
私は、「できるをみつける親子の学び場」をコンセプトにした教室の講師育成事業をしています。協会の代表として、講座の構築と協会の組織運営もしつつ、いちインストラクターとして、セミナーの講師をさせていただいたり、プレスクールやレッスンをしたり、子育て相談をお聞きしたり。「あそび」を通した子どもとの関わり方や考え方をお伝えしています。
仕事でもプライベートでもそうなのですが、私は子どもと遊んでいると、夢中になってしまいます。お母さん歴10年目になりますが、「今が1番おもしろい!」、そう思えています。今のわが家のブームは、アニメ鑑賞。家族で同じアニメを見ることで、共通の話題ができ、家族の会話の時間が増えました。「どのキャラクターが好き?」「なんで好き?」「あの場面、おもしろかったよね?」といった具合に、今、子どもたちがどんな人を好きだと思い、どんな場面で心が動いているのかも知ることができています。アニメ以外にも、カードゲームをしたり、公園で遊んだり、一緒に遊ぶ時間全てが楽しいです。
アニメを家族で見始めたきっかけは、アニメ好きの10歳の息子。いろんな作品を先に見ていて、「おもしろいから絶対見て!」と言われ続け、今までアニメや漫画はあまり興味をもたずに育ってきた私は、最初は子どものために仕方なく……と思って見始めた感じです。でも、ストーリーが難しく、長編のものに途中で飽きそうになる私に対して、息子が隣で上手に解説をしてくれたこともあり、私も少しずついろんな作品を見るようになり、今に至ります。大人になった今、全く新たな楽しみや趣味をみつけることできるなんて思ってもおらず、とてもラッキーな気持ちです。
生活で気をつけている3つのこと
子どもたちとの時間に夢中になるためには、もちろん私自身の身の回りの環境整備が必要です。私は、次の3つのことに気をつけながら、生活しています。
1つ目は「時間を決めること」です。「子どもとの時間」と決めた時間内は、家事も仕事もスマホチェックもしません! 時間は30分か45分が多いですね。
2つ目は、本気で向き合えるように「整えること」。子どもたちが一緒に遊びたい! 話をしたい!というタイミングであったとしても、私の身体や頭が疲れている時は「後にして!」もしくは「見ているだけでいい?」と話し、私の状態が整うのを待ってもらうようにしています。
3つ目は、教えるではなく「教えてもらう」を意識することです。好きなことや得意なことを教えている時の子どもたちは、とてもいい顔をしています。発想や物事の捉え方は、固定概念の少ない子どもたちの方が柔軟でいつも私の方が新たな気づきをもらえています。
ストレスフリーで心も身体もメンテナンス
私のストレス解消法・リラックス方法と言えば、昼寝をすること、触り心地のいいクッションや毛布と共にまったりすること、アニメやドラマを見ること、クラシックの音楽を聴くこと、コンビニスイーツなどでプチ贅沢をすること、飼っている猫をなでること、でしょうか。
基本的にインドアなので、いかに家の中で快適に過ごすか? 隙間時間をいかに有効に使うか? 自分のご機嫌をとるには、今は何が一番効くのか? を考え、いくつかのレパートリーから選べるようにしています。
仕事も大好きで、ついつい予定を詰め込んでしまうことも多いため、10日に1回は「しっかり休む日」を意識し、予め手帳に斜線をいれてその日を確保するようにしています。加えて、体調がすぐれないと思った時は無理せず早めに休むこと、休んでも回る仕事の仕方やチームづくりを心がけています。
健康維持に関して言えば、月に1回、姿勢の先生に体の歪みを整えてもらうメンテナンスをお願いしています。成長とともに子どもたちを抱っこすることも減ったので大丈夫だろうと、定期的に通うことを1~2年怠った時期があったのですが、顎関節症が悪化したり、肩こりから頭痛がひどくなったりで。メンテナンスの重要さを、心から痛感しました。カウンセリングにも年に数回、通い続けています。と言うのも、出産前に一度、鬱を経験し、本当にしんどく辛い思いをしたので、身体だけでなく心のメンテナンスも大切にしているからです。
仕事の充実、人生の謳歌を目指して
これからの豊富。
まず、仕事の面では、これまでの経験を園内研修などで現場で働く先生方に理論や考え方をお伝えさせていただく機会が、さらに増えると嬉しいです。私の仕事の原点は「保育」や「幼児教育」。現場は2年で退職してしまいましたが、2人のわが子と、新たな環境での仕事に恵まれ、また違うフィールドから「子どもたちのために、私たち大人ができること」について、学びと実践を深めてきました。自分の人生を大切にすることができ、課題や困難にも解決する力をもつ子を育てたい!社会における職業や役割は違いますが、私が得てきた経験を少しずつ現場へとお返ししていきたいと思っています。
そして人生全般に関しては、自分自身が楽しい! 気持ちいい! と思えることに、正直に生きていきたいです。10年前に母になり、はじめての子育てに右往左往しながらも、同時に資格をつくったり、法人を立ち上げたりと慌ただしく過ごしてきました。その間に、新たに創りだす楽しさを知り、全力でエネルギーをかけてきた、言わば「濃い10年」だったと振り返ることができます。
その10年間を踏まえて、次は、それらをじっくりと味わうことを楽しんだり、おもしろがっていく10年にしていきたいと思っています。そして、そこから先は未知! 「人生100年時代」といわれる今、まだまだきっと変化していくであろう自分を考えることを、楽しみだと感じられていることが幸せです。これからも、ひとつひとつ丁寧に、自分の人生を歩んでいきたいと思います。