将来の骨粗鬆症の罹患人数や骨折を少なくするために奮闘中/坂本優子さん(医師)

輝く人の生き方とは?

東京都で医師として活躍されている坂本優子さん。彼女が、毎日イキイキと暮らしている秘訣は何でしょうか。今夢中になっていること、おすすめのストレス解消法、健康のために意識していることなどを伺いました。

坂本優子さん
医師。夫、娘二人、犬、猫と暮らしながら、整形外科医として子ども特有の病気を専門に活動中。
■小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンター
https://hosp-nerima.juntendo.ac.jp/clinic/AYA_bonehealthcarecentre/

目次

世界の子どもたちの骨をより強くするにはどうすべきかを考える

整形外科医、その中でも小児整形外科という、子ども特有の病気を専門としています。地域の子ども達が地元で高度で専門的な治療を受けられるように、順天堂練馬病院で診療にあたっています。私自身、親としての立場から、子どものことを自分のこと以上に心配する親の気持ちには深く共感できますので、そんな親御さんの気持ちによりそった診療を心がけています。

そんな私は、世界の子どもたちの骨をより強くするにはどうしたらいいだろうと考えて、行動することに夢中になっています。具体的には、「TeamBONE」というグループを作って、慶應SFCコンソーシアムの中で情報の専門家達とタッグを組んで活動したり、順天堂練馬病院内に「小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンター」というセンターを立ち上げて、だれ一人、とり残すことなく、みんなの骨が強くなれるように検査や治療にあたっています。

将来の骨粗鬆症を防ぐために大切なこととは?

大学院の頃からの研究テーマが骨粗鬆症で、高齢者の骨粗鬆症の患者さんの診療をするうちに、歳をとってから骨を強くしようと思っても遅いことに気づきました。骨強度は、中高生の時代に急速に強くなり、18歳ごろ人生最大の骨強度(ピークボーンマス)に達します。このピークがそもそも低い、ということが将来の骨粗鬆症に大きく関わってくるのです。このピークを高くするのに大切なのがまず、運動習慣です。中高生のころ、運動習慣がないと、このピークが低くなり、後では取り戻せません。

今はコロナ禍で、過去にないほど、子ども達の運動能力が低下していると言われています。現在の中高生の将来が心配です。

私も、学術的知識を最新の状態へアップデートしながら、より多くの人に伝えるためのヒントを常に探しています。今だからこそ、子どもたちの骨を強くするにはどうすべきか、日夜考えているのです。

骨粗鬆症の罹患人数や骨折を少なくするを目標に

医師として、緊張感のある時間を多く過ごしますが、ストレス解消法は子どもと、共通の趣味を楽しむことです。私が、一緒にやりたがりなので、習い事も一緒に通ったり、同じ「推し」の話しをしたりしています。子どもとの時間は大切に考えています。

また、自分自身の健康については、常に体幹を意識すること、階段を使うことを意識しています。健康でいることが、医師としても母としても大切だと思っています。

現在はコロナ禍でなかなか外出もできませんが、新型コロナウイルス感染症が落ち着いたら、また、多くのイベントに出かけて、たくさんの人にピークボーンマスの大切さを知っていただけるよう、お話したいと考えています。少なくとも日本の子どもたちのピークボーンマスの平均を上げて、将来の骨粗鬆症の罹患人数や骨折を少なくするを目標に、今後の人生を歩んでいきたいと思っています。

 

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