「猫背が気になる」「靴の裏のすり減り方が変な気がする」「まっすぐ立っていても、なんだか左右不対象に見える」など、子どもの姿勢や立ち方、歩き方について、ふとした瞬間、不安とも言えそうな感覚を抱くことがあると思います。もし、それが「運動神経」にも繋がるのだとしたら……ますます気になりますね。
「運動神経の良い子に育てる方法」を、3回にわたってご紹介するこのコラム「運動神経の良い子に育てる方法」を、3回にわたってご紹介するこのコラム。
1回目は「正しい歩き方」について、株式会社うごきのクリニック 代表の後藤淳一さんにご紹介いただきました。
2回目の今回は、「正しい歩き方」をご紹介します。
目次
正しい歩き方を覚えよう!
運動神経の良い子は歩き方もきれいです。
運動会で真っすぐ走れなかったり転びやすい子は、歩き方もうまくありません。踵を擦りながら歩いたり、蟹股や膝が曲がったまま歩いている子を見かけませんか? 歩き方は習うことがないので、自然に変な癖がついている場合があります。親御さんが気付かないでそのままにしておくと、将来運動が苦手になってしまったり、浮き指になってしまう場合も見受けられます。
上手く歩くためには、スムーズな重心移動が必要です。重心移動がしっかりとできれば筋力はあまり必要ありません。体幹の使い方もうまくなるので運動能力も向上します。
正しい歩き方のプロセス
- ① ひざを上げる。
まっすぐ立った上体から、片足のひざを軽く上げます。
「ひざ上げ」のときと同様、重心は体のまん中にあり、軸足の足裏全体で地面を踏みしめています。 - ② ひざを伸ばす。
前に出した足のひざをまっすぐ伸ばします。
頭、肩、腰は、軸足の上にまっすぐ乗っている状態。重心は軸足にあります。 - ③ かかとをつく。
かかとを地面につきます。
重心は、軸足の前側に少し移動しています。軸足の土踏まずあたりに、頭、肩、腰が乗っているイメージです。 - ④ 後ろのかかとを上げる。
前に出した足の、親指のつけ根付近にあたる“母趾球”を地面につけます。
後ろの足は、かかとが上がり、両足のちょうどまん中に体があります。 - ⑤前足に乗る。
前に出た足の母趾球をかかと側からつま先側へと踏み、親指まで地面につけます。
後ろの足はつま先を踏んで、体を前へ送ります。重心は前の足の真上になります。
是非「正しい歩き方」を覚え、身につけ、実践しましょう!
次回のコラムでは、速く走れるようになるための第一歩、「膝を高く上げてその場で走る」方法をお伝えします!
後藤 淳一(ごとう じゅんいち)
株式会社うごきのクリニック代表。
スキー・水泳など多数の全日本クラスの選手の指導を経て、1998年に慶応義塾大学医学部競走部のヘッドコーチに就任。2004年より「0歳からのかけっこ教室」を主宰し、子供の運動能力の開発にも力を注いでいる。また、介護予防として、正しい立ち方・歩き方の普及に努めている。