人間関係でハーモニーを奏でる <音楽を通して自分らしく幸せに生きる子供の育て方Vol.3>

ピアノを弾く女の子 【コラム】暮らしをワンランクアップ

新学期が始まりました。

入園・入学・進級と、たくさんのお友達との出会いの中で、大人だけでなく子どもたちも新しい人間関係を築いていっている時期ではないでしょうか。

音楽は生活に潤いを与え、人生を豊かにします。
その音楽を通して、自分らしく幸せに生きる子供の育て方を4回シリーズでピアニストの楠木由希子さんにお伺いし、お伝えしていきます。

初回は「音楽での自己表現」について自己表現とは何かについてお話をいただき、第2回目では、「音楽で自己表現できる子供になるとどうなるのか?」というタイトルで音楽を通じて子供が自己表現し、自分を受け入れることの大切さをお伝えしました。自分を受け入れた結果、活躍の場もどんどん増え、表情も生き生きとし、自信もついていき、自分を取り巻く世界が変わっていきます。

自分を受け入れることが出来るこどもは、相手を受け入れることを学んでいく段階に入っていきます。

3回目の今回は、音楽で相手を受け入れること、そしてそこから始まる相乗効果「人間関係でハーモニーを奏でる」についてお話をしていきたいと思います。

音楽を通して自分らしく幸せに生きる子供の育て方シリーズ

目次

作曲家と演奏者と聴き手の時空を超えたコミュニケーション

音楽では、作曲家の様々な想いが込められた作品を扱っていきます。これらの作品を表現する時は、ただ楽譜上に書かれた音符を並べるのではなく、この作品はどんな作曲家が書いたのだろうか、作曲家の生涯、作品が書かれた当時の状況や心情、時代背景、国や文化、歴史などを楽譜や文献から読み取り、音にのせて表現していきます。
作品に想いを馳せるということは、時代背景や歴史や文化を含め、作曲家に想いを馳せることなのです。

音楽には作曲家の魂が宿っています。そして、沢山の愛が込められています。
ひとつひとつの作品を丁寧にひも解きながら、作曲家や作品について深く知り、自分というフィルターを通して作曲家の魂と繋がり、音に乗せて自分自身と作曲家のハーモニーを奏でていきます。そして、その音楽が聴き手に届きます。
これは、音楽を通した作曲家と演奏者と聴き手の時空を超えたコミュニケーションとなります。

音楽で自己表現し、思いやりや慈しみの心を育てる

音楽で自己表現することを身に付けた子供は、自分を受け入れ、自分の中にある様々な感情を見つめ、寄り添うことができるようになります。そして、次に相手の中にも様々な感情があることを理解できるようになり、受け取り、寄り添えるようになっていきます。

このように相手の感情に想いを馳せることにより、想像力を働かせ、共感力、豊かな感性、そして思いやりや慈しみの心が育つのです。

アンサンブルは、相手を受け入れることを音楽の中でより身近に、楽しみながら学ぶことができ、社会性や人間性を育むことができます。

青空と音符

二つの個性で一つの曲を一緒に創り上げていくピアノの連弾

ピアノの場合、最初は連弾をしながら学んでいくと良いでしょう。連弾は、2人で1つの曲を高音部で主にメロディ―を演奏することの多いパートと、低音部で曲全体を支える役割のパートに分かれて演奏します。

それぞれ違う個性を持つ人間が一つの曲を一緒に創り上げていくのですから、最初は呼吸やタイミング、音のバランスや音楽性がバラバラで大変です。最初は、二人の呼吸を合わせることから始まります。呼吸が合ってきたら、それぞれのパートのメロディーラインを引き立たせるためにお互いの音のバランスをよく聴きながら曲を創っていきます。そして、曲をどのように弾きたいのか、なぜそう思ったのか、相談し合いながらお互いに納得のいく音楽を創り上げていきます。

そうすることで、一人では決してできない二人の素晴らしいハーモニーを一緒に奏でていくことができます。

鍵盤と手
このように音楽からは、相手を理解し受け入れることから、互いの違いを認め、尊重し、活かしあうことを学んでいくことができます。音楽で培ったこの経験は、日常の生活でも応用できるようになり、人間関係でも互いに協力し合う中でお互いの個性を活かしながら相乗効果を発揮することができるようになっていきます。

次はいよいよ最終回。子供が大人と接していく中で生まれる「子供と大人が生み出す幸せのアンサンブル」をテーマにお届けします。

 

楠木 由希子さん
楠木 由希子
ピアニスト・コンサート企画プロデュース・ピアノ教室主宰
国内外や大使館で演奏活動をし、演奏を高く評価されドイツの新聞紙上に掲載される。ザルツブルグやポーランドを代表とする室内楽と共演。教育活動にも力を入れ、これまでに音楽教室、音楽専門学校、大使館公邸にて1年以上継続して指導した生徒は650人以上に渡る。生命の源であるお母さん達が自分らしく生きることの重要性を感じ、教育系一般社団法人理事として協会設立に参画。「自分らしく生きる愛と平和の世の中を創る」を志に、現在、クラシックを中心とした演奏活動の他にコンサートの企画プロデュース、地域コミュニティを育む音楽プロジェクトを各地で行う。自分らしく輝ける人を育てるピアノ教室を東京都目黒区で主宰。人と地域と音楽をつなぐ、音楽家が住まう集合住宅「音楽のいえ+」を監修。
教室HP http://kusunoki-yukiko.com/

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