一生のお付き合いとなる髪の毛、髪は見た目年齢を大きく左右させるものなので、毎日愛情を持って接してあげたいもの。年齢を重ねていく中で、髪の毛に悩みを持つ方も少なくないかもしれませんね。
そこで、毛髪診断士として活動し、薄毛や抜け毛に悩む女性をサポートする育毛サプリメントを開発している、元井里奈さんに髪の毛のお手入れ方法について教えていただきました。
第1回目では、薄毛や抜け毛の原因について紹介しましたが、
第2回目の今回は、シャンプーの選び方についてです。
目次
育毛剤を考える前に、まずシャンプーを見直してみましょう
薄毛や抜け毛が気になってくると、まず育毛剤を検討する方が多くいらっしゃいます。育毛剤も良いのですが、まずはその前に、シャンプーの見直しもしてみましょう。
食器用洗剤で手が荒れるのと同じで、シャンプーで頭皮がダメージを受けている可能性もあります。
今回は、アラフォー女性のための、シャンプーの選び方をご紹介します。
皮脂は敵じゃない!
よく、「頭皮の皮脂」が抜け毛の原因として悪者扱いされているのを見かけますが、皮脂は髪にとって必要な存在です。ある程度分泌されていることで、頭皮や髪を健やかに保つ働きがあります。
それを、とにかく根こそぎ奪いさるべきだ、として強力な洗浄成分を配合しているシャンプーが多く見かけられます。そのようなシャンプーを、薄毛や抜け毛を心配する女性が使うのは、おすすめできません。
女性は、40才頃から頭皮の皮脂の分泌量が少なくなっていく傾向がありますので、洗浄力の強いシャンプーを使っていると、頭皮をカサカサにしてしまい、薄毛や抜け毛のリスクを高める可能性があるからです。
シャンプーの分類
シャンプーには、汚れを洗い流すための洗浄成分(界面活性剤)が入っています。洗浄成分には様々な種類があり、石鹸系、高級アルコール系、アミノ酸系などと分類されて、各々メリットとデメリットがあります。
その中でも、「高級アルコール系」と言われる洗浄成分の入ったシャンプーは洗浄力が強いため、皮脂の分泌が少なくなってきた女性には特に、オススメできません。
一度ご自宅のシャンプーの裏側に表示されている成分一覧をチェックしてみてくださいね。高級アルコール系の洗浄成分とは、ラウレス硫酸ナトリウム・ラウリル硫酸ナトリウム・ラウリル硫酸アンモニウム・スルホン酸ナトリウム(ナトリウムは、Naとされていることもあります)などのことを指します。
アミノ酸系シャンプー
数あるシャンプー類でも、比較的洗浄力がマイルドと言われているのが、アミノ酸シャンプーです。具体的には、ラウロイルメチルアラニンNaや、ココイルグルタミン酸Naなどが配合されているシャンプーを言います。
洗浄力がマイルドなため、必要な皮脂まで取り除く心配がなく、頭皮を乾燥させるリスクが低くなります。また、弱酸性であることもメリットの一つです。髪や頭皮はもともと弱酸性なため、同じ弱酸性のシャンプーを使う方が、低刺激でダメージを防げます。
ただ、デメリットもあります。アミノ酸系シャンプーは、高級アルコール系シャンプー等に比べて製造コストが比較的高いため、商品としても高価なものが多くなっています。
分類の見極め方
それでは、どうやって良いシャンプーを見分ければよいのでしょうか。
ポイントは、CMやパッケージのイメージだけで判断せず、製品の裏側にある成分一覧を確認することです。
シャンプーにはかなり多くの成分が配合されているケースが多く、全ての配合成分を確認するのは難しいですよね。シャンプーの配合成分は、配合量の多い順に掲載する決まりになっていますので、特に上から5番目~10番目位までを確認してみると良いでしょう。
ところが、中には色々な種類の界面活性剤が入っており、何系のシャンプーなのか分からない場合もあります。
そんな時には、是非美容師さんなどプロの方にご相談してみてください。といっても、その美容院で販売されているシャンプーをとにかくオススメされた場合はご注意。せっかくあなたの髪や頭皮のコンディションを一番良く知っている存在なのですから、それに合わせてどのようなシャンプーが良いのか、選んでくださる方だと良いですね。
使用感の判断について
頭皮や髪には個人差があるので、あなたにとってのシャンプーの良し悪しは、あなた自身にしか分かりません。そのため、しばらく使用してから、ご自身のコンディションを見て判断しましょう。
シャンプーの使用感は、髪の毛のコンディションだけで判断されがちですが、長い目で見て、健やかな髪を育てるためには、頭皮のコンディションもとても大切です。髪がいくらサラサラでも、頭皮もカサカサでは、将来の髪が心配です。
頭皮にかゆみや赤みがでないか、程よい皮脂が保たれているか(カサカサすぎず、ベトつきすぎない)など、確認しましょう。
頭皮で皮脂を分泌している皮脂腺は、頭皮のコンディションに合わせて分泌量を調節しています。これまでずっと強い洗浄成分のシャンプーを使っていた場合、皮脂をたくさん分泌するようになっている可能性があるため、洗浄力の弱いシャンプーに変えると、急に対応できず、はじめはベトつく場合もあります。
皮脂の分泌量はすぐには変わらないので、2週間から1か月くらいは使い続けてから判断するのが良いでしょう。
以上、シャンプーの種類やそれぞれの特性、適切な選び方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
シャンプーは、若い頃からずっと同じものを使っている、という場合や、家族の方と同じものを使っている、という場合もあると思いますが、できればその年齢や性別、生活環境に適したものを選ぶのが理想的です。
特に皮脂の分泌量が少ない方や、薄毛や抜け毛を心配されている方は、早めに確認してご自分に適したものを見つけられると良いですね。
次回は、正しいシャンプー方法についてお伝えします。お楽しみに!
元井里奈
毛髪診断士/メノポーズ(閉経)カウンセラー/サプリメントアドバイザー。
髪の毛、女性ホルモン、栄養学に関する幅広い専門知識をもとに、抜け毛や薄毛に悩む女性1,000人以上のカウンセリングを行う。女性用・育毛サプリメント「ヘアドルーチェ」をプロデュース。ヘアケアコラムや動画の監修、セミナー等も。慶應義塾大学卒業。1才の娘を育児中のアラフォー。
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