夏休み後半を乗り切るための家計節約の肝は「光熱費」と「食費」【暮らしとお金のヒント】

暮らしとお金のヒント

夏休みもいよいよ残り半月となりました。家族の在宅時間が多くなりがちな7月8月は、光熱費や食費など家計やりくりが気がかりな時期でもあります。

そこで、光熱費を賢く抑えるコツや夏に増えがちな食費節約術などをまとめてみました。とくに光熱費など毎月必ず発生する支出は、たとえ節約できる金額がわずかでもちりも積もれば……長期的な家計改善につながります。
「あっ、これならやれそう!」と思ったことから試してみてくださいね。

目次

夏休み家計で気をつけたいのがこの2つ!

コロナ禍が収まらないまま迎えた2021年の夏休み。
リモートワークが奨励されているため、家族の在宅時間が長いご家庭が増えたと思われますが、みなさん、どのように過ごしていますか?

夏休みは学校給食がないため、中には朝・昼・晩3食を家族全員でほぼ毎日食べていらっしゃるご家庭もあるかもしれません。当然ながら「食費」も高めになりますので、月末が近づくにつれて家計やりくりが厳しくなることが予想されます。

「このままではいけない!新学期を迎える前に家計を立て直そう!」
そう考えるご家庭は少なくないはずです。

「食費」だけではありません。おうち時間が増えるに従い、エアコンをオンにする時間も増えます。家族それぞれ自分の部屋で過ごす生活スタイルが続けば、夏の「光熱費」は文字通りうなぎ上りかも!?ここまで読んで、次回の請求金額が気がかりになった方もいるかもしれませんね。

ただ、無駄遣いを意識しやすい趣味関連支出や嗜好品支出とは異なり、夏にかかる「食費」や「光熱費」は、必要な支出として惰性で支払っている方も案外多いように見受けられます。「夏にこうした支出が増えるのは仕方がない」とあきらめているのかもしれませんが、そんなことはありません、工夫の余地はあります。
夏後半はこれまで以上に「食費」や「光熱費」を意識してみましょう!

電卓

細かな節約のツボを順次お伝えしていくわけですが、「光熱費」については、まずは契約プランや契約会社を比較してみることをおすすめします。契約を変える手続きが面倒な方もいるとは思いますが、夏の間に割安な会社(やプラン)に変えれば、新学期以降もずっと「光熱費」を抑えることができます。
日々の節電も大事ですが、中長期的に家計改善効果の高い「光熱費」の見直しを一度もやったことがない方はぜひ一度トライしてみましょう。

飲み物代は8月がピーク

少し古いですが、平成28年の家計調査データのよると、8月は年間でもっとも「飲み物代(ペットボトルに入ったお茶やコーヒー飲料、ジュースなどの合計支出額)」がかかる月だそうです。
具体的には、8月支出は4,540円ともっとも高額になった一方、1月2,618円が最低額です。その差は1,922円、夏の飲み物代って案外お金を支払っているかも?酷暑が続く今夏は、みなさんのご家庭でもかなりの本数のペットボトル飲料が消費されたのではないでしょうか?

とは言え、熱中症予防のためにも飲み物代はそうそうケチれません。

・ネット通販で値段を徹底的に比較して購入する
・ケース購入などまとめ買いを徹底する
・ポイントが多くつく日に購入する
など、単価を下げて買うことを徹底するほか、

・水出し用パックで手作りする
・水筒に小分けして持参する
・コンビニや自動販売機で買わない
など、なるべく買わないで済むよう工夫するとさらに飲み物代が減ると思います。

実践を続けるのは正直難しいかもしれませんが、「定価では絶対に買わない」ようにするだけでも違うと思います。ときどき自分の買い物行動を振り返ってみてください。使い過ぎだと感じたときは、「ノーコンビニデー」や「ノー買い物デー」など強制的に支出を抑える日を週に一回程度設けてみるのも一案です。

電卓

夏の冷たいおやつに要注意!

お子さんがいるご家庭は「飲み物代」が高止まりするだけにとどまりません。夏休み中はとくにゼリーやアイス、氷菓など冷たいおやつへの支出も高めになりがちです。冷蔵庫・冷凍庫の中が常に満杯だというお家もあるのではないでしょうか?

夏のご褒美習慣になりがちな「おやつ」。これなどはメタボ支出になりやすく、ついで買いを誘う食材の代表と言えます。ファミリーパックを買う、上限金額を決めてお子さん自身に買わせて支出を抑えるよう誘導するなど買い方を工夫してみましょう。

電卓とレシート

また、寒天ゼリーや手作りシャーベットなど材料さえそろえば、手作りのほうが安価に済ませられるかもしれません。親子で作る工程そのものが夏の思い出にもなります。まさに「一石二鳥!」ですね。
おやつを普段買う方も、レシピをネット検索してみましょう。簡単に作れるおやつレシピが見つかるかもしれません。

エアコンの使い方次第で電気代は変わる!

8月10日の気象ニュースによると、東京都心で最高気温が35℃以上になり2021年初の猛暑日になったとのこと。8月はエアコン稼働時間が長くなります。使い方もひと工夫してみませんか。

おすすめは、電力会社やエアコン製造会社のサイトです。
「エアコンのメーカー名 電気代」といった言葉でネット検索してみましょう。
たとえば
・フィルターをこまめに掃除する
・自動運転を活用する
・おやすみタイマーを活用する
・扇風機やサーキュレーターを併用する
・冷房時の風向きに注意する

設定温度を上げるといった基本知識だけでなく、さまざまな電力消費を抑える使い方が載っています。参考にしない手はありません。

そもそも古いエアコンをお使いのご家庭の場合、新しい家電に買い替えたほうが長い目で見て低コストかもしれません。気がかりであれば、型式などを元にエアコンや冷蔵庫などお使いの家電の消費電力量を一度確認してみてはいかがでしょうか。

家計簿

節水に有効なのはこの2つ

家計を節約する効果は「電気代」ほど望めませんが、水道代が夏にぐんと跳ね上がるご家庭の場合、暮らしの中での節水を少し意識してみましょう。

・シャンプーや手洗い時にシャワーを流しっぱなしにしている
・洗濯機を2回すすぎしている
この2つを徹底的にやらないよう気をつけるだけでも水道の使用量は変わると思います。

こういったことが面倒、かえってストレスになる方は、
・節水シャワーヘッドに替える
・ふろの残り湯が利用できるバスポンプを使う
・すすぎ1回コースを洗濯機に覚えさせる
自動的に節水になる仕組みやアイテムを整えるのも一案です。

買い物でストレス発散は厳禁です!

せっかくの夏休みでも、なかなか遠出や外食がしにくい昨今。行動制限がかかり、鬱々としたストレスを抱える人は多いのではないでしょうか。こうした方がやってしまいがちなNG行動が買い物でストレス発散をすることです。ここまで読んで「私のことかも!?」ちょっとドキッとした方がいるのではないでしょうか。

「旅行できないから」「家にいる時間が長くなったから」その代替えとして買う。
家電や家具、キッチングッズなど家の中で使うアイテムに妙に凝ってしまう方がいるようですが要注意です。
予算を設けてから買うものを決めるなど優先順位を意識して買わないと、本当に必要なもの以外の物品に結構な額のお金を使ってしまうからです。

昔からある表現に「目が欲しいから」という言い回しがありますが、何となく気分で買ってしまうと満足度も低く、後々後悔することになりかねません。

買い物でストレス発散していないかどうか?
一度自分の胸にたずねてみてください。

とくにクレジットカードで決済する場合は実際に決済する前に「本当に今買っても大丈夫?」とひと呼吸置いてから買うことを心がけましょう!

貯金箱

まとめ

家族そろってのお出かけや帰省などイベントが立ちやすい夏休みは、ちょっとしたことで家計支出が増えるメタボ家計になりやすいもの。それだけに、ときどきお金の使い方を振り返ってみる必要があります。

今回コラムでは、無駄遣いを意識しにくい「食費」や「光熱費」を例に、お財布の紐を締め直すべく節約ポイントをまとめましたが、これ以外にも家計を改善する方法はいくつもあります。夏季休暇でまとまった時間が作りやすい夏は、住宅ローンや生命保険・損害保険見直しの好機です。気が付いたところからどんどん支出の見直しをしていってくださいね。

新学期がはじまるとまた忙しくなります。その前に生活パターンやお財布をしっかり整えることをおすすめします。

海老原 政子
海老原 政子 (「おゆみの相談室」代表)
大学卒業後、SE、インテリアコーディネーターなど仕事に明け暮れる生活から一転、出産1年後に未経験ながら国内生保に再就職。営業活動するなかでライフプランの重要性に目覚める。ファイナンシャルプランナー資格を取得後に独立。現在、働くママのキャリアチェンジ前後の家計相談や保険の見直し、住宅ローン相談を行う。マネーセミナー講師やコラム執筆実績も多数。子育て中の主婦の目線を活かした家計改善アドバイスが好評。
<保有資格>
ファイナンシャルプランナー(二級FP技能士/AFP)、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及協会)
「エムプランニング」WEBサイト

(「千葉 家計相談」で検索)

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