「STEAM教育」という言葉を聞いたことがあるでしょう。これは世界的に注目されている教育法で、日本でも、文部科学省が推進しています。今回のコラムでは、親子で楽しめる工作レシピをご紹介いただいた、「子どもの心を育む遊びのヒント」主宰の黄野いづみさんに、親子で楽しめるSTEAMアクティビティを教えていただきます。
目次
STEAMとプログラミング的思考
現在、文部科学省が推進しており、世界で注目されている教育法「STEAM(スティーム)」。(STEAMについての説明はこちらの記事をご覧ください)
日本では、STEAM教育というとプログラミング教育を思い浮かべますが、実際はそれだけではありません。STEAM教育を簡単に言うと、問題を発見して、科学や技術、芸術、数学など、様々な教科で学んだことを総合的に使って解決方法を見つけたり、自分でテーマを見つけて探究しまとめたりすることで、AI時代を生き抜く人間になろう! ということ。
“プログラミング教育”のねらいは、コンピュータの知識(コンピュータが日常でどう使われているか、など)を得るだけではなく、「プログラミング的思考」を育むことです。
文部科学省によると、「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と定義されています。(参照:小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要性について)
これは、未就学児であっても、遊びを通して体験することができるものです。「どうしてこうなるの?」「この後、どうなるかな?」そんな不思議を経験し、解決策を考えたりすることこそ、STEAM教育と言えるのです。
身近なSTEAMアクティビティでワクワクを!
このコラムでは、1回目に「水が移動する?! その仕組みを考えよう」2回目に「塩でアート?! 浮き出る美しい花火を描こう」をご紹介しました。
3回目の今回は、さらに身近なものを使って不思議な世界を作り出してみましょう。
ほとんどの方がしゃぼん玉遊びをしたことがあるでしょう。子どもはしゃぼん玉が大好きです。みんな、キャーキャー言って追いかけますよね。ここでご紹介するしゃぼん玉は、球ではなく、にょろにょろへびのような長いしゃぼん玉! もこもこと長いその形は不思議で面白いはず。ぜひ、お子様とお試しください。
もこもこ変形! 長いへびのようなしゃぼん玉の作り方をご紹介
長いもこもこ泡のしゃぼん玉を作ってみましょう。どれくらい長く作れるかな?
用意するもの
・ペットボトル(500ml) 1本
・靴下 ※片方のみ
・輪ゴム 1本
・食器用洗剤 15ml
・水 120ml
・ボウル
遊び方
1. ペットボトルの底を切り取ります。
※大人の方が行いましょう。
2. 切り取った底の部分に靴下をかぶせて輪ゴムで留めます。
3. ボウルに水120mlと食器用洗剤15mlを入れてよく混ぜます。
4. 2で作った容器の底に3のしゃぼん玉液を付け、ペットボトルの口の方からゆっくり息を吹きます。
5. にょろにょろと長い泡のしゃぼん玉ができました!
7. 靴下に食紅を付けてからしゃぼん液に浸すとカラフルなしゃぼん玉になります。
なぜ? STEAM的思考
息を強く吹くと長い泡はできません。でも、そーっと吹くと、長いしゃぼん玉になります。
通常、しゃぼん玉はストローなどひとつの穴からしゃぼん液が出てきて球を作ります。ところが、靴下を通すと、靴下の布の目から小さな泡がたくさん生まれ、それが集まってもこもこのしゃぼん玉になるのです。
誰が一番長いしゃぼん玉を作れるか競争したり、風になびかせて遊んでみたり。
不思議なしゃぼん玉の世界を楽しんでみてくださいね。
公園などで遊んだら、お片づけも忘れずに。
黄野 いづみ
「子どもの心を育む遊びのヒント」主宰/ピープルビヨンド株式会社取締役
16歳で単身アメリカへ留学。大学卒業後はシアトルのテレビ局や日系メディア会社にてインターンとなる。帰国後、出版社で企画編集ライターとして活動。10年間の出版社勤務を経て独立し、キアノ・インターナショナル株式会社(現ピープルビヨンド株式会社)を設立。「子どもの輝く未来のために、子どもの心を育み親子でHAPPYに!」をコンセプトに、心を育む遊びの提案や、グローバル時代を生きる子どものために、豊かな感性や表現力、発信力、人間力を育むプロジェクトに取り組んでいる。主宰する非公開Facebookグループ「子どもの心を育む遊びのヒント」には、現在11,000名以上のメンバーが参加中。
■ピープルビヨンド株式会社 https://www.peoplebeyond.jp/
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