多くの現代人に必要な、食生活の見直し。その気づきや行動変容が、自分自身のためであるだけでなく、結果的に家族全員のためになるケースも多々あります。
杁山梨花さんは、タイで多く用いられる青パパイヤを日本でもメジャーな野菜にし、日本人の健康寿命を延ばすことを目標に、自身の食生活に青パパイヤを取りれただけでなく、日本初の「青パパイヤ専門店」まで開店されました。そんな杁山さんに、「大切な家族を笑顔にする食生活」というテーマで3回に渡ってお話しいただくシリーズ。
第1回目では、主に「青パパイヤ」を家族の日常に取り入れたきっかけ
第2回目では「世界の料理を五感で体感する方法」
をご紹介いただきました。
最終回となるこの記事では、「毎日の献立が困らなくなる方法」についてお話しいただきます。
目次
食事は楽しく、家族の絆を深める時間
飲食店の自粛などで、家で食事をする機会が増えましたよね。
我が家は、ちょうどコロナ渦に娘が生まれたこともあり、どちらにしても外食の機会が減り、家で過ごす時間がとても増えました。同じように、育児に追われながらも毎日家族のために献立を考えたり、飽きられないメニューを考えないといけないことにストレスを感じてしまっているお母さんは多いのではないのでしょうか。しかし、目と目を合わせて会話を楽しめる大切な時間でもある毎日の食事。少しでも楽しく食事時間を過ごし、家族の絆を深めていただけるような、コツやアレンジのアイディアを紹介します。
1つの国を選択し、その国縛りの料理を作ってみる
国縛りで食のテーマを決めると、食卓の雰囲気や香りに統一感が出て、一気に旅行に行ったような気分になることができます。いつもと違う調味料を揃えなくてはならないのは面倒かもしれませんが、国縛りで何品か作ろうとすると、だいたい重複して調味料を使うことになるため、料理のレパートリーが増えるのも利点です。
レシピは、現地の人が紹介しているものを参考にすると、より本格的な見た目と味を再現することができます。検索方法は、YouTube、Pinterest、Instagramのハッシュタグ検索などを使い、現地の言語で調べます。その国の食文化や、どんな時に食べる料理なのかなども説明されているので、家族に振る舞う時にそう言った豆知識も添えてあげると楽しいですよ。ワインやビールも、スーパーにある範囲で良いので現地のものをセレクトすると、雰囲気も増しますし、いつものお決まりから離れることができます。
我が家では、ハワイ、スウェーデン、タイ、トルコ、イタリアン、フレンチなどのテーマでよく開催します。主人が旅行好きなので、海外に行くことができない今、とても喜んでくれます。私は料理を眺めるのも好きなので、検索の他にも、現地の料理本をできる限り購入するようにしています。NETFLIXでも、各国の料理に関するドキュメンタリーがたくさん公開されているので、食文化やレシピを勉強するのに役立てています。調べ始めると、美味しそうな未知なる料理がたくさん出てくるので、1回では作りきれず、各国複数回に分けて開催しています。いつか現地に行って本場の味を確かめるのが、夫婦の楽しみにもなっています。
なんでも『〇〇パーティー』と呼んでしまおう
何品も作るのが面倒な時ってたくさんありますよね。
そういう時は、1種類に絞り、なんでも『〇〇パーティー』と呼んでしまえば、手抜きがバレず、楽しい食卓に変わります。たこ焼きパーティー、餃子パーティー、海鮮パーティー、鍋パーティーなど、ある一種類の食べものをバラエティ豊かな、ちょっとしたアレンジを加えて食卓に並べます。
この時こだわるべきは、ソース類。
例えばシンプルな鍋でも、味変できる様につけダレを何種類か手作りするだけで、お店でいただいているような特別感を演出することができます。ふるさと納税で蟹やお魚を購入しても良いですね。他にも、たこ焼きだったら、中に入れる具材を蛸ではなくキムチやソーセージにしてみたり、つけダレを塩とごま油、または出汁など数種類用意するだけで飽きずにたくさん食べてもらうことができます。
少し手間がかかりますが、たこ焼き器で胡麻団子やベビーカステラを作ることもできますよ。餃子も同じで、具材に大葉を入れたりパクチーを入れたり、焼くだけでなく揚げ餃子や水餃子にすると、一気に楽しくなります。
食器やテーブルクロスを工夫しよう
いつもの食卓も、ちょっとした工夫で特別感を演出したり、より美味しそうに見せることができます。しっかりセッティングされた食卓では、「料理をいただいている感」「もてなされている感」を演出できるので、ながら食べの癖がある旦那さんやお子様のマンネリ防止に有効的です。
例えば、食べ物に合わせてランチョンマットを変えると雰囲気がグッとよくなります。彩の少ない食事の時は、ランチョンマットをカラフルにするだけで美味しそうに見せることができたり、和食の時は落ち着いた色彩のものに統一すると高級感が増します。クリスマスの時期には赤やシルバーで揃えると、それだけで特別感が出ますね。他にも、キャンドルやお花を置くと、華やかになり、料理も美味しく見せることができます。生花が苦手な人は、ドライフラワーを飾ると長持ちしますし、手間がかからないのでオススメです。
また、いつも小皿にきちんと分けているのなら、思い切ってプレート1枚でお子様ランチ風にしてみても、カフェ気分が味わえて楽しいです。
これらの工夫は、とても簡単にできるうえに、部屋の模様替えの効果もあるので、長い家時間を新鮮な気持ちで過ごすためにもオススメです。ぜひお試しください。
東京都在住。夫、0歳の娘、4歳の愛犬と暮らす。2019年、日本初の青パパイヤ専門店『SOM TUM CAFFE(ソムタムカフェ)』を夫婦でオープン。現在は、子育てをしながら、通販事業やメニュー開発、タイ料理教室の開催など、自宅でも出来ることを中心に、青パパイヤの宣伝活動をしている。目標は、青パパイヤを日本のスーパーに並ぶようなメジャーな野菜にし、日本人の健康寿命を延ばすこと。
SOM TUM CAFFE(ソムタムカフェ)HP