自然災害の発生に備えておくこと【まとめ】

暮らしとお金のヒント

夏に猛暑が長く続くことで、秋以降の台風発生の確率の高さが懸念され、とりわけ近年では、自然災害がもたらす予想外の被害が報道されることも多く、その都度自然の脅威に怖ささえ感じてしまいます。とは言え、「備えあれば憂いなし」とは分かっていながらも、どこか他人事に捉えていたり、悠長に構えてしまったりしているところがあるでしょう。

そこでこの記事では、「自然災害と備え」についての記事をまとめてご紹介します。

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意外と高くない?補償への準備

2017年実施のアンケート結果に基づけば、「大型台風」「集中豪雨」「ゲリラ豪雨」「土砂災害」など人びとが抱える不安要因は明らかになっているにもかかわらず、水災に対する補償を備えている人は約6人に1人という結果です。

「火災保険に水災の補償をつけていない」理由には、「水災の心配がないエリアだから」「水災があっても自宅への被害は心配ないから」(マンションの上層階など)が多く、やはりまだまだ「自分事」としての認識には到達できていない、という現状を読み取ることができます。また、「水災の補償を知らなかったから」という理由も多く、火災保険でカバーできる補償について正しく認知されていない現状もあるようです。

アンケートの詳細は記事をご確認ください。

▼詳しくは、この記事をご覧ください。

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『大型台風』『集中豪雨』『土砂崩れ』などの自然災害が増加!水害に備える保険加入は約6人に1人!水災補償についてのアンケート調査公開

火災保険は保険料の値上げ傾向

過去最大の自然災害による支払い保険金は2018年9月の台風21号によるもので、総額1兆円規模となります。それだけ、ここ数年「被害」が大きいということなのですが、その一方で気になるのが、保険会社の財力。実際には大規模な災害が発生した場合に保険会社自らが支払っているのではなく、「再保険(保険会社の損失を他の保険会社に分散して引き受けてもらうしくみ)」と「災害準備金(事故が起きた際などに支払いに影響しないよう、保険会社が積み立てるもの。この災害準備金を積み立てておくことは保険会社の義務)」という制度を採用し、保険金支払いに影響しないように運営されているので、心配することはありません。

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しかし、近年の自然災害の多発も手伝って、2020年1月に大手損害保険会社4社(東京海上日動火災、損害保険ジャパン、三井住友海上火災ニッセイ保険ジャパン)は保険料値上げを発表。住宅向けの火災保険料が、全国平均で6~8%ほど上げられる見通しです。

自然災害が増加するほど保険料の値上げなど、保険会社の対応も変化してきていますので、災害の状況や保険会社の対応なども把握した上で、いざという時に役立つ火災保険にしておくにはどんな点に注意した方が良いのか、ご参考になさってみてください。

▼詳しくは、この記事をご覧ください。

火災保険どうする?

自然災害が多発中!火災保険はどうしたら良いの?【暮らしとお金のヒント】

見直しの前に、加入済みの火災保険での風災や水災に対する内容を確認

電卓とグラフ

火災保険のチェックポイントは、大きく2つ。

①「風災」「水災」に対しての補償があるか?
風災は基本補償に含まれていますが、水災の場合は契約時に「水災」の補償が対象になっているかどうか、保険代理店や保険会社に確認してみましょう。

②「風災」「水災」の補償がある場合、どこまで補償されるのか?
「庭に置いていた植木鉢が強風で隣家の窓に直撃してしまった」「浸水して使用できなくなった家財を処分する時の費用は補償される?」など、実際に被害に遭ってみないと気付かないことが多いかもしれません。一度、専門家に聞いてみるのも良いかもしれません。

万が一、自然災害の被害に遭ってしまったら、その際に必ずしておかなければいけないのは、被害状況の写真撮影。被害箇所の修理前の写真があることで、保険会社への申請などがスムーズに行うことができます。保険会社へ何も連絡せずに修理を始めてしまうと、保険金額が確定せずに、保険金支払いの対象外となってしまう可能性もあります。

被害を受けた建物や家財の全体がわかる写真と修理する部分、浸水した高さなど、様々な角度から多めに写真を撮っておくことが大切です。一戸建てであれば平面図、マンションなどの集合住宅であれば間取り図があると、損害額の算定が円滑に進みます。

▼詳しくは、この記事をご覧ください。

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被害が拡大する台風や豪雨 風災や水災に対する火災保険の役割とは?<Vol.2>

火災保険も大事ですが、最も身近な「備え」は何よりも重要!

いざ、台風や水害などの被害に遭ってしまったら、どのように動けばいいのか。
保険の申請をするよりも先に、とにかくその状況になってしまえば、まずは「身を守る」行動を取らなければいけません。大切なのは、自治体などからの情報発信を待つだけではなく、「今、自分や家族がどういう状況になっているのか」「周辺はどのような被害状況なのか」を自ら発信することです。 信憑性の問題はありますが、TwitterやInstagramなどのSNSの情報をどう活用するかによって、自分や家族だけではなく、同じ地域の方々や他の地域に住んでいる方々の役に立つことができるでしょう。

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そして、事前に準備しておくものとしては

・懐中電灯(部屋数分)
・携帯電話の充電器 2~3個(ソーラータイプ、乾電池タイプなど)と緊急用ラジオ
・常温の水(2Lペットボトル)や500mlの常温飲料
・大きめの保冷剤(冷凍庫に保管)、クーラーボックス
・折り畳み式キャリーカート
・ボディーシートや洗顔シート
・着替え用ポンチョ
・簡易シャワー(ポンプ式や車のシガーソケットを利用する電動シャワーなど)とポリタンク
・懐中電灯

などです。
いつ起こるかわからない台風や水害などの自然災害に備えておくことの重要さは、どこに住んでいるかということは全く関係ないはずです。「自分や大切な人たちのために」必要なものを準備しておく大切さについて、是非ご家族で話し合う機会をつくってみるといいでしょう。

▼詳しくは、この記事をご覧ください。

自然災害の怖さと事前準備の大切さとは?<Vol.4>

最後に

気象の異常性も感じずにはいられない今日この頃。台風シーズンが続くと、風害や水害だけでなく地震などもいつ起こるか分かりません。

だからこそ、身近な備え、さらに事後の補償の備えをセットで整えておく必要があるのです。「何かが起こってから」ではなく、事前に「しっかりと考えて」備えておくことこそ、「避けることのできない自然の脅威」に晒された状況に置かれている私たちが取り組まなければならない「準備」なのではないでしょうか。

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