来年の家計簿を買う前に読もう! 家計簿づけのイロハとデジタル(アプリ)と手書き家計簿のメリット・デメリット【暮らしとお金のヒント】

家計簿はどっち 暮らしとお金のヒント

コロナ禍の下、2020年は仕事をする環境や収入が大きく変化しましたね。
「来年は、家計を見直したい!」そんな機運がいつも以上に高まっているのではないでしょうか?

そこで家計簿が書店に並ぶ季節ということもあり、この記事では「家計簿」をテーマにしています。

とは言っても、紙の家計簿だけではありません。家計簿アプリについても触れています。

どうぞ最後までお付き合いください。

 

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最初に○○○○ありき!当たり前と思わずに考えてみましょう

ひとくくりに「家計簿」と言ってもさまざまなタイプが世に出ています。
手元のスマホで気軽に入力、管理できるアプリもあれば、昔ながらの冊子になった家計簿もあります。「来年はどれにしようか」決めかねる人がいるかもしれませんね。

家計簿のお話をする前に、家計簿をつける目的を最初にはっきりさせることをおすすめしようと思います。「何のために支出を記録するのか?」この部分が曖昧なため家計簿選びに迷っているのかもしれませんから。

こんなことを書くと「えっ?もちろん節約のために決まってるじゃない!」なんて声がどこからか聞こえてきそうですが、もう少しだけ私にお時間をくださいね。

コホン。ではあらためてひとつお伺いします。
「あなたは、『いつまでに』『いくら』節約したいのですか?」

「???」
この質問に対し、いつまでに、いくら支出を減らしたいのか?また、節約して何万円貯めたいのか?具体的な節約のイメージが思い浮かばなかった人は要注意です。

なぜなら、家計簿の目的がはっきりしていない人ほど家計簿づけが続かずに途中挫折したり、(家計簿を続けることはできても)どう節約したらよいかがわからなかったりする可能性大!だからです。

少し話がそれますが、ダイエットするときを考えてみてください。
一般的に言って「いつまでに、何キロ痩せたいか」決める。「痩せるために新たに行うことを考える。たとえば「3カ月先の自分の誕生日までに2キロ痩せたい」から「夕飯時にご飯を食べるのをやめる」など目標やそのためにとる行動を決めますよね。

節約のために家計簿をつけ始めるのであれば、最初に家計簿をつける目的や節約したい金額を(できれば期限も)設けるほうが成果は出やすいはず。大雑把でよいので「いつまでに(あるいは誰のために)」「毎月○円以上節約する(家計収支をトントンにする)」といった家計改善のイメージを思い浮かべられるようにしましょう。

コラムをここまでお読みになったら、さっそくシンキングタイムです。

チッ、…
チッ、チッ、……

節約する目的や金額のイメージが浮かびましたか?

思い描いたイメージを実現するために、ではどんな家計簿がよいのでしょう。どのように支出を記入していけば、続けやすく振り返りがしやすくなりそうですか?
順に考えていきましょう。

お金と電卓

 

デジタル派もアナログ派もまず考えるのは3つ

きちんと製本された家計簿がいいか、アプリなどでデジタル管理をするのがいいかはこの後にお話をします。まず、家計管理をするうえでどちらのタイプにも共通のことについてまとめておきます。

【締日設定】月末集計か?それとも給料日で分けるべきか?

あまり重要視されないようですが、「家計簿の締め日(集計日)をいつにするか」は案外大事なポイントです。

突然ですが、あなたは普段「給料日」をどのくらい意識していますか?
たとえば「今月の給料日まであと●日!それまであと●千円で暮らさなくっちゃ…」という感覚が強いでしょうか?それとも、そこまで給料日と所持金を結びつけずに暮らしているでしょうか?

上記のセリフにたいへん共感を覚えた人、あるいは、よく給料日当日にATMに並んでお金を引き出しているという人は、『給料日から翌月の給料日の前日まで』を家計簿の締め日にすることをおすすめします。そのほうが生活パターンに合っているからです。

一方で、共働き世帯で夫婦の給料日が異なる人やフリーランスで収入のタイミングが一定していない人は『月初から月末まで』の暦に合わせた管理スタイルがおすすめです。

小さなことかもしれませんが、家計簿の締めと自分にとっての月の境目が紐づいているほうが支出の流れもつかみやすく、振り返りがしやすいもの。ぜひ実感が伴う締め日で家計簿づけを行ってみてください(すでに家計簿をつけている人は、過去の数字と比較し難いため、集計の締め日を変更するのは来年からがよいでしょう)。

【予算配分の決め方】予算は細かくし過ぎないこと!年予算化したほうがよいことも

家計簿をはじめるにあたり、支出費目毎に毎月の予算を設ける人が多いのではないでしょうか。予算管理をしているみなさんは、どんな費目で予算を組んでいらっしゃるのでしょう?そしてまた、その予算は我が家に合っていると思いますか?

予算管理は支出を抑えるポピュラーな方法ですが、ややもすると予算が固定され家計改善が進まない一因となることも。たとえば通信費のように日進月歩のジャンルであっても予算を変えず、何年も同じ予算のまま満足してしまっていませんか?
予算額もときどき見直すことが必要です。

せっかく予算を決めても予算内に支出が収まらず毎月オーバーする人は、もしかすると予算を細かく設定しすぎているかもしれません。

これは家計相談で実際にあったのですが、袋分けを細かくやりすぎて管理しきれなかった事例があります。袋分けして予算管理をしていたのですが、月の途中で、ある費目が予算オーバーしてしまい、別の袋から借りてきて支払う。幾日か後に別の費目でまた予算が足りなくなって今度は別の予算袋から拝借して…を繰り返していたのです。結局どこの袋からいくら借りたか混乱してしまい、あえなく予算管理は頓挫してしまいました。

この話を「予算管理あるある」だと思った方は、もう少し大きな枠で予算立てすることをおすすめします。4~6項目程度まで支出費目をまとめたうえで予算を割り振るとひとつひとつの予算額は以前のものより大きくなります。このように設定すると、多少支払いの凸凹があっても予算の範囲で抑えることができるのではないでしょうか。

また、月予算が必ずしも適当とは限りません。
たとえば自動車税の支払いや年払いの生命保険料、帰省費用、被服費などは年予算もしくは半年予算で設定するほうが管理しやすいもの。また、年単位で予算化することで毎月の家計収支からは切り離すことができます。毎月発生する生活費は月単位予算で、それ以外は半年もしくは年単位で設定する。こう考えると予算が立てやすいのではないでしょうか。

 

【記入単位の決め方】節約したい費目は細かく記入し、そうでない費目はそれなりに

前項で「予算の設定は細かすぎないほうがよい」という話をしましたが、記入する単位も同様に細かくしすぎると弊害が出ることがあります。

よくあるのが、食費をどこまで細かく記入するか。
購入アイテム毎に書くと記入量も増え、「毎月支出額を足しあげていくのが苦痛。集計が合わないことも多いし…。あぁ面倒くさいな、もう!」となりがちです。何よりもったいないのが、家計簿をつける時間が増えた割には、どの部分で無駄遣いが発生しているのか全体を捉えにくい家計簿になってしまうこと。

家計簿をはじめようと思った動機を思い出してください!
正確に記入することが目的ではなかったはず(節約したいんでしたよね!?)。

だとすれば、節約したい費目、たとえば外食費が気がかりであれば、食費と外食費は常に分けて記入し、スーパーでの買物はレシート単位でOKとする。電気料金やガス代といった節約の余地が少ない、あなたにとって優先順位が低いと思われる費目は、光熱費としてまとめてしまうのもアリです。

記入する内容にメリハリをつけましょう。費目があらかじめ印刷されていても、その通りに記入する必要はありません。あなたの目的に合ったやり方で日々の支払いを記録する。そのほうが精神衛生上も、そして家計を振り返るときもやりやすいのではないでしょうか。

家計簿

 

デジタル家計管理が向く人、メリット・デメリット

お待たせいたしました。ここからいよいよ家計管理の種類別に向いている人やおすすめの使い方をまとめていきたいと思います。

家計簿アプリや表計算ソフトをベースとするデジタルでの家計管理について、まずお話しますね。

デジタル家計管理は、パソコンやスマホなどで日々の支払いを記録していくため、機器の操作に苦手意識がない人のほうがハードルは低いと言えます。ただ操作に習熟していない人であっても、クレジットカードや電子マネーなど現金以外の決済をよく利用する人は向いています。

と言うのも、自分で支出を入力しなくても、クレジットカード会社や電子マネーの運営会社には買い物の決済データがあります。それらのデータをサイトからダウンロードしたり、クレジットカード会社が提供するWEB明細アプリを使うことで、手間をかけずに家計管理することが可能です。スマホで入力してPCで管理といったデータ連携に優れているのもデジタルならではのメリットと言えます。

少し脱線しますが、クレジットカードや電子マネーを使い分けている人におすすめなのが、カード毎に費目を決めて決済することです。

たとえば、食料品や日用品はAカードで決済し、コンビニや遊びに行くときはBカードに紐づいた○○Payで決済する。こんな風にマイ決済ルールを決めておくのです。そうすれば、それぞれのカードの利用明細がそのまま費目別の家計簿になります。
WEB明細をときどきチェックするだけで、「あれ、今月は随分と食費が多いな」とか「まだ月前半なのにチャージ分全部使い切っちゃったよ…コンビニで買いすぎた!」など買い物傾向がすぐわかるのでおすすめです。細かな入力をする時間のない忙しい人にも向いています。

一方、デジタル家計管理にはデメリットもあります。
ひとつは、紙と違って画面越しで支出内容を確認するため、お金を使った実感が乏しくなりがちです。そのため、使いすぎとわかっていても買い物行動を変えられない人もいることでしょう。そういう人は、買い物レシートをペタペタ貼って管理するレシート家計簿や、財布に一定額の現金を入れて支出を管理するほうがよいかもしれません。

また、スマホ画面が小さいため、スクロール無しにひと月の支出を確認することが難しいなど、紙に比べて視認性が悪い面があります。どれが無駄遣いだったかなど家計を振り返るツールとしてはやや不向きかもしれません。

 

手書き家計簿が向く人、メリット・デメリット

手書きの家計簿は昔からあります。それだけ万人に愛された家計管理法だと言えるかもしれません。では、アナログ家計管理はどのような人に向いているのでしょうか?

語弊を恐れずに一言で言うと、アナログ家計管理は“マメな人”に向いています。
と言うのも、決済データがそのままWEB明細に反映されるクレジットカードとは違って、買い物レシートを日付順に整理して保管しておく。家計簿に書き写す。この2ステップが必要だからです。

絵をかくのが好きな人や文房具が好きな人にもおすすめです。
たとえば、大きな無地ノートに手書きで日付や記入欄を作り、世界でただ一つ、オンリーワンの家計簿をデザインする。節約したいという気持ちがそれほどではなくてもハマる人には絵日記のように楽しく続けられるかもしれません。

既成品の家計簿であっても工夫次第です。たとえば表紙にマスキングテープを使ってお子様の写真や行きたい観光地の写真を飾り、貯めるモチベーションを高める。カラフルなペンで費目ごとに色分けして記入し、インクの色を見ただけで買い物傾向がわかるようにするなどオリジナルな家計管理スタイルが生まれるかもしれません。

用紙サイズを大きくすることで一年分を紙一枚にまとめ上げることも可能です。通帳の預金残高を方眼紙にプロットして貯蓄ペースを見える化するのも一案ですね。

アナログ家計管理の一番のデメリットは、時間の確保です。
とくに家計簿をこれまでつけたことのない人が来年から手書きで家計簿をつけてみようと思ったら、同時にやめることも決めるなど家計簿に取り組む覚悟が必要になってきます。

根性論では家計簿は続きません。帰宅したら財布を開き、買い物レシートを保管箱に入れる癖をつける。家計簿にペンを挟みダイニングテーブルのそばに置くなど続けやすい環境づくりが大切になります。

電卓で計算しながら手書き

まとめ

家計簿をつけようと思ったものの途中で挫折してしまう人はたくさんいます。何を隠そうファイナンシャルプランナーである私も家計簿が続かなかった経験があります(笑)

だからこそ、せっかく家計簿をつけるのであれば、家計改善につながるまで続けられるよう自分に合ったスタイルで、無理のない作業負荷でスタートできるかが大事になります。

値段やデザインなどで安易に家計簿を選ぶ前に、家計簿をつける目的や支出管理する内容をどのくらい細かく設定するか、一度整理してみましょう。遠回りですが、こうしたことを踏まえて家計管理ツールを選んだほうが長続きする確率が高まるのではないでしょうか。

海老原 政子
海老原 政子 (「おゆみの相談室」代表)
大学卒業後、SE、インテリアコーディネーターなど仕事に明け暮れる生活から一転、出産1年後に未経験ながら国内生保に再就職。営業活動するなかでライフプランの重要性に目覚める。ファイナンシャルプランナー資格を取得後に独立。現在、働くママのキャリアチェンジ前後の家計相談や保険の見直し、住宅ローン相談を行う。マネーセミナー講師やコラム執筆実績も多数。子育て中の主婦の目線を活かした家計改善アドバイスが好評。
<保有資格>
ファイナンシャルプランナー(二級FP技能士/AFP)、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及協会)
「エムプランニング」WEBサイト

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