今からでも間に合う!年金減額に負けない資産の作り方【暮らしとお金のヒント】

暮らしとお金のヒント

「定年まで時間があるから」と先延ばしがちな老後資金への備え。とくに子育て世帯は、教育費や住宅購入資金のほうに注意が向くため後手に回りがちです。

今回コラムでは、これから自分年金を作りたい方に向けて老後資金準備に必要な考え方や手段をまとめてみました。最後までぜひご覧ください。

新型コロナ自宅や療養施設でも保険金・給付金は請求できる
新型コロナで入院

年金は結局もらえるのか?今より減るだろうか?

「年金は破綻する!」「1円ももらえない!」そう極端に考える人は少数派だと思われますが、「将来もらえる年金額は少なくなりそうだ」という考えは、ある意味当たっています。

詳細は省きますが、年金受給額を決める仕組みにマクロ経済スライドというものがあります。物価が上がっても、働く人の数や賃金などを勘案した計算式により年金が改定されるため、年金の給付水準が徐々に切り下げられていくからです。

年金減額が予想されるならなおさらのこと、手をこまねいてはいられません。
具体的な行動が必要です!

老後資金のひとつの試算が「老後2000万円問題」

『老後2000万円問題』という言葉を耳にするようになりましたよね。想像も見当もつかなかった老後資金。必要なお金が「そうか、2000万円なのか!」というインパクトがあったからこそ、これほど認知されたのではないでしょうか。

定年後の暮らしを支える柱が公的年金ですが、毎月の暮らしを支えるには足りません。ある年の家計調査データをもとに月間の不足額から試算した結果「2000万円ほど家計の補てんが必要になりそうである」、そういう報告でした。

先に書いておくと、誰でも「2000万円あれば老後生活は安泰である」わけではありません。年金受給額はひとそれぞれだからです。注意が必要な数字ですが、多くの人の目を老後資金準備に向けさせた意味で意義のある報告だったと筆者は考えています。

年金見込み額や老後の生活費を具体的に想定し、必要資金を割り出す。老後資金作りの出発点は、やはりココなのです。

子育てと貯蓄は一緒?小さく、コツコツと育て上げよう!

子育て世帯は、教育費やマイホーム購入など大きな資金を要するイベントが多いのですが、老後を実際に迎えるまでに持ち時間がたくさんあります。老後資金としていくらぐらい必要か見当がついたら、後はコツコツと実行あるのみです!

毎月5000円?1万円?
いま捻出できる金額でいいのです。ご自身の老後のために「今から」資金を蓄えていく。そして時間を味方にして年金資産を増やしていきましょう!今からでもまだ間に合います。

そう、子育てと老後資金作りは似ています。
小さく生んで、コツコツと大きく育て上げましょう!

老後資金作りに向く2つの制度。iDeCoとつみたてNISA

今お持ちの銀行口座で自動積立定期預金をはじめてもよいのですが、残念ながら利息はほとんど期待できません。30代40代のみなさんなら、時間を味方につけてお金がお金を生む仕組みも採用してほしいところです。

リスク資産は、時価換算してお金が増えたり減ったりするため不安も大きいでしょうが、インフレに強い資産で、現金給付の年金にはない魅力があります。積み立て方式で株式や投資信託を買う時間分散型の資産運用を併用した資金作りをおすすめします。

今から資産運用をはじめるなら、税制優遇のある制度である「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」を使うことも検討してみましょう!
引き出し可能時期や最大運用期間から老後資金作りに向いているのがこの2つです。

海老原 政子
海老原 政子 (「おゆみの相談室」代表)
大学卒業後、SE、インテリアコーディネーターなど仕事に明け暮れる生活から一転、出産1年後に未経験ながら国内生保に再就職。営業活動するなかでライフプランの重要性に目覚める。ファイナンシャルプランナー資格を取得後に独立。現在、働くママのキャリアチェンジ前後の家計相談や保険の見直し、住宅ローン相談を行う。マネーセミナー講師やコラム執筆実績も多数。子育て中の主婦の目線を活かした家計改善アドバイスが好評。
<保有資格>
ファイナンシャルプランナー(二級FP技能士/AFP)、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及協会)
「エムプランニング」WEBサイト

(「千葉 家計相談」で検索)

老後が不安な女性

子育て世代の老後は? 知っておきたい教育費と年金の目安【暮らしとお金のヒント】

不安に無駄なく備えるには

年金は老後のためだけ!? 年金制度を理解し、不安に無駄なく備える方法【暮らしとお金のヒント】

投資をはじめる前に読んでほしいNISAのイロハ【暮らしとお金のヒント】

教育資金バナー