デュアルライフを成功させるために覚えておきたいこと<デュアルライフの魅力とは? Vol.2>

【コラム】暮らしをワンランクアップ

最近は、働き方が多様化したことで、ライフスタイルも柔軟になり、「都心にとどまらなくても良い」と考える人も増えてきました。デュアルライフ(二地域居住)を満喫される方も多くいます。現在東京と福島の2ヶ所を拠点として生活していらっしゃる池田淳さんに、デュアルライフの実態を伺うこのシリーズ。今回は、デュアルライフの魅力や、友達の作り方、デュアルライフを始める際の注意点などについてお話いただきました。

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デュアルライフで出会う人の幅が広がる!

第1回目では、デュアルライフは人生を豊かにすると書きました。事実、生まれ故郷に帰ってみると、旧友達との親交も温かく深まり、人生楽しくなってきました。しかし、そればかりではなく、若い人たちとの出会いも劇的に増え、私の人生を何倍にも面白く豊かなものにしてくれました。

私は、仕事のオフィスと趣味に没頭できるスペースが欲しくて、廃業した駅前旅館をまるごと安く借り受けました。そこに、地元の旧友たちと結成した親父バンドの練習場を作ったり、みんなが集まれるカフェスペースを作ったりしました。そこを無料開放していたので、いつの間にか、知人経由で音楽大好き高校生たちも集まり、バンド練習を始めたことで大人だけではなく若い友達も増えていきました。

一時期は、4つのバンドが練習していて約14人の高校生と友達になりました。そして彼らのバンドを町のお祭りに参加させたり、元旅館の食堂に作ったライブステージで演奏させたりして、彼らの活動をバックアップして行きました。

そうすると、当然、その高校生達の親御さん達(40代)とも知り合いになります。そういう別世代の方々と知り合って、一緒に食事をしたり お酒を飲みながら話していくと、話題が子育てになったりして、子育て修了者としての意見やアドバイスを求められることも多々あり、そこからまたまた深いおつきあいになる人も増えていきました。

こうした若い友達は、地元のさまざまな分野で活躍しているので、困った時に相談のメールをすると、例えば「家屋の修理は◯◯の大工さんがセンスあって料金も安いですよ」とか、親身になって専門的な解決方法を教えてくれました。これには今も本当に助けられています。

1ヶ所で生活していたら、このように幅広い年代の友人にそれほど多く出会わなかったかもしれません。人脈が広がることは、デュアルライフの醍醐味のひとつです。ですから、デュアルライフで、新たな場所での生活をより広く深く楽しむためには、同世代の人とばかりではなく、世代の違う人たちとも積極的に知り合い、親交を深めていくことをお勧めします。

友達づくりのキッカケは?

私のデュアルライフは、東京と生まれ故郷ということもあって、故郷での新しい友達作りは、旧友の知人とかから始まり、スムーズにできましたが、まったく新しい土地での生活を始める場合、その土地での友達づくりは難しいと考える人も多いと思います。 しかし、せっかくのデュアルライフ、生活を面白くするためにも、次のように友達づくりを進めていったらどうでしょう。

その1: 自分と同じようにデュアルライフをしている人と知り合う。

こういう人とは、生活環境も目的意識も問題意識も共有できるので、お互いにいろいろと相談できる大切な友達になれます。そのために、新しく住む家を決めた時の不動産屋さんや市役所や役場の担当者さんに、デュアルライフをしている方を紹介してもらうと良いと思います。

その2: 自分と同じような趣味を持つ地元の人と知り合う。

どんな所に住んでいようが、同じ趣味を持つ人とは話しやすくすぐに友達になれると思います。カメラが趣味なら、地元の写真コンクール展覧会を見に行ったり、お料理が好きなら、地元のお料理イベントなどに行ってみたり、とにかく同じ趣味を持つ地元の人と知り合って、友達になっていくと良いと思います。

私の知り合いにも、東京生まれで福島にきて農業を始めた人がいますが、彼は、とにかく、何でも正直に話すことを心がけたそうです。 困ってしまったことなども、恥ずかしがらずに地元の人に正直に相談したら、すぐに状況を理解してもらえ、その上親身になって助けてもらえて、それ以来、なんでも相談できる友達になれたそうです。

デュアルライフの注意点

さて、デュアルライフは人生を豊かにすると言い続けてきましたが、もちろん困ったことを経験してしまった人もいます。

デュアルライフとか二地域居住がブームになった頃のこと。いろんな業界や団体が、ブームに便乗して、あの手この手で積極的に勧誘をはじめました。「あの地方団体が宣伝しているのだから大丈夫だ」とその勧誘に安心して新しい場所に住居を構えたのに、ブームが去ったら、その団体からのバックアップが無くなったとか、補助金の切れ目が支援の切れ目という話も耳にしました。

また新しい土地で生活を始めた時、その町の広報誌などで、華やかに取り上げられ二地域居住のシンボルとして利用されてきたのに、その時の担当者が人事異動になり、自分たちの存在は忘れ去られてしまった……という話も聞きました。

しかし「自分で移住先を決めてきたのだから、他人のせいにするな!」というのは正論なので、頼りすぎにならないよう注意しましょう。移住先を決めるときは、事前に、いろんな面からしっかりと調査し、不明な点や問題となりそうなことは放置せず、信頼できるところに相談して必ず明確にしておくことが大切です。

ということで、福島県のど真ん限定ではありますが、二地域居住がブームになる前から、県外からの移住希望者さんへの情報提供などのお世話や移住後のフォローなどを続けてこられた、私の信頼する先輩、蓬田守氏とその勤め先を紹介しておきます。

福島ど真ん中移住ガイド
福島移住計画
https://fukushima-ijyu.com/
担当コーディネーター 蓬田守(よもぎだまもる)さん

二地域居住に興味や疑問などを持たれたら、相談してみると良いと思います。とにかく信頼できるところへの相談が大切です。

池田 淳(いけだあつし)
福島県出身
東京都と福島県での二地域居住 福島県の田村地方を紹介するインターネットTV局
alltamura.tv オールタムラ ドット ティーヴィー 主宰ディレクター。 東京でフリーランスのテレビ番組ディレクターを生業にしつつ、 2008年から、自宅と仕事場のある東京と実家のある福島県田村市との二地域居住を始める。2013年、田村市船引町駅前にもオフィスを構え、YouTubeなどで地元田村地方関連の情報発信をしたり、いろんな人とコラボする親父バンド活動をしてきている。そして、バンドの練習室などを地元中高生たちの勉強自習室として無料開放し、今も続けている。
福島県田村地方関連の情報発信局 alltamura.tv
https://alltamura.tv
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