4度目の緊急事態宣言発令により、2021年夏のレジャーは大きく水を差された格好です。
とはいえ、もうすぐ梅雨も明け、夏休みに入ります。
お子様の「遊びに出かけたい」気持ちを汲みとり、何とか夏休みを楽しんでもらいたいと考えますよね。
今回のコラムでは、お金も時間もかかる遠方へのお出かけではなく、自宅や近場で楽しむアイデアとともに、夏に乱れやすい家計の上手なやりくり法などをまとめています。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
目次
まずは情報収集を!
東京五輪開催地だけでなく、全国的に影響の大きい緊急事態宣言の発令。お出かけやご旅行予定の有無にかかわらず、まずは情報を集めるところから。インターネット検索で近くの名所や観光地、旅行先の情報を集めましょう!
特定のエリア全体の情報をお知りになりたいのであれば市区町村ホームページ、または、地域の観光協会サイトなどが便利です。概要を掴んだ後に、個別地域や施設名で再度検索をして詳細を確認する流れがおすすめです。
インターネットで調べる際にご注意いただきたいのが、情報の鮮度です。
とは言っても書かれている内容の真偽はわからないため、更新日の新しいものを参照する、個人のブログよりは地元紙の運営するサイトなど公に近い機関の記事で情報を推し量るようにするとよいでしょう。
宿泊施設や行く場所が決まっている方は、直接電話で現地の様子を確認したほうが早いかもしれません。
おうちで○○○○!家にいながら手軽に非日常体験を楽しむ
私事で恐縮ですが、好きなTV番組のひとつに女子高生があちこちでキャンプをする番組があります。どちらかと言うとインドア派の筆者ですが、焚き火台やランタン、ちょっとした煮炊きができるバーナーに憧れる気持ちもあります。災害時の備えも兼ね、家に1つぐらいキャンプ用品があってもいいのでは……そんな風に考えています。
キャンプ場に出かける本格的なアウトドアではなくても、演出次第で自宅で楽しめる非日常体験があるのではないでしょうか。というのが、筆者からのひとつめのご提案です。
たとえば、
- お庭にテントを張って花火や星空観察する
- 軽食を用意して、バルコニーに設置したサンシェードの中でゲームをする
- 室内にアウトドア用椅子やテーブルをセットし、缶詰などでアウトドア料理を楽しむ
- LEDランタンを灯し、客間など普段使わない部屋で肝試しをする
工夫次第でさまざまなプチアウトドアが考えられます。
小さなお子様にとって、これらも十分楽しい“おうちレジャー”ではないでしょうか。
また、キャンプ用品は総じて日用品に比べて高くなりがちですので、できる範囲で自作を考えてみてもよいでしょう。親子で作る工程そのものが貴重な夏の思い出になると思います。
たとえば、「焚き火台 自作」といったキーワードで検索してみると、今の自分で作れそうかあたりをつけることが可能です。DIY好きの方はぜひ探してみてくださいね。
コロナ禍で魅力が増した映像鑑賞
インドア派ならではの楽しみとして、映画鑑賞や芸術鑑賞があります。
夏休みはキッズ映画など多数新作映画が公開されます。映画館で大迫力の音や映像を楽しむ楽しさもありますが、それ以外の楽しみ方もあります。
たとえば、なかなか映画館には連れていき難い小さなお子様と一緒にドライブインシアターを楽しむ。プロジェクターを購入してネット配信を観る“おうち映画館”を作ってしまう。こんな方法もあるのではないでしょうか。
自宅に大画面で映像を映し出す仕組みが整えば、映画だけでなくゲームや昔の家族映像を見直すことも可能です。パソコンをお持ちの方は、この機会に動画編集ソフトを利用して、家族の思い出を整理するのも楽しいひとときかもしれません。
美術館の中には、インターネット配信で所蔵作品ツアーや講演会を公開しているところもあるようです。自宅にいながら大画面でこうした作品を楽しめれば、おうち時間もより充実するのではないでしょうか。
自転車や路線バスでご近所探検はいかが?
いつもの夏であれば、工場見学や企業内の施設、学校のプール開放など無料もしくは安価で楽しめる場所やイベントがたくさんあったはず。非常に残念ではありますが、ないものねだりをしたところで状況は変わりません。
すっぱり、きっぱりと気持ちを切り替え、ご近所で、身近な名所探しに出かけてみませんか?
「長年住み慣れた場所だから。行ったことのない所なんてないよ」
「こんな田舎にそうそう名所なんてないよ」
そんな気持ちになるのも理解できます。
でも、そんなこともありません。
あなたがもし近くを車や徒歩で移動することが多いのなら、自転車や路線バスなどいつもとは違う移動手段でご近所探検してみるのはどうでしょう?
いつもとは違う目線、一度も通ったことのない街路。
心地よい風の吹く緑豊かな公園や、入ったことのないパン屋さんなど、知らなかった名所を発見できるかもしれません。
通ったことのある道も、たとえば早朝や夕食後など時間帯を変えることで見える景色も異なるはず。家族でおしゃべりしながら散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。
近場のホテルは隠れた穴場? 宿泊施設を賢く楽しむ
言わずもがな、宿泊業界はまさに苦境の夏を迎えていると思われます。逆に、利用者側からすれば、今が絶好のチャンスと言えます。遠方に出かけることは難しくても、近場のホテルでお得に余暇を楽しむことができるかもしれません。
例えば、自家用車で宿泊施設まで出向き、部屋食や部屋付きの露天風呂を楽しむなどの方法がとれるプランもあります。また、宿泊は無理でも、ホテルの付属施設(プールやエステ、フィットネス、レストランやショップ)などをお得に楽しめる限定プランがあるかもしれません。ホテルスイーツを持ち帰る、取り寄せて味わうなどでホテルの雰囲気を楽しむのも一興ではないでしょうか。
いつかは泊まってみたい、利用してみたいホテルや旅館がある方は、旅行サイトだけでなく直接ホテルサイトも確認してみることをおすすめします。
夏の家計管理は二刀流! ハレとケに分けてやりくりしよう
自宅や近場、身近な場所で夏レジャーを楽しむアイデアを挙げさせていただきましたが、いかがでしたか。
楽しいレジャーにかかる支出を「ハレ」とすれば、リモートワークや夏休みで家族の在宅率が高い夏の生活支出は「ケ」の部分と言えるかもしれません。どちらのやりくりも気を抜けないですよね。夏休みが来る前に、それぞれ予算を決めることをおすすめします。
旅行やお出かけなどレジャー予算を決めたことがない方は、去年の夏の支出を参考に今夏レジャーに使うお金の上限をぜひ考えてみましょう。
「ハレ」と「ケ」はそのバランスが重要です。
この夏、ほとんど遠出をしないご家族であれば、交通費や宿泊代など「ハレ」費用がかからないので、食費や家電・趣味や娯楽費など「ケ」の部分にお金を回すのも一案です。
逆に、普段は利用しない高級旅館にのんびり宿泊するなど思い切った「ハレ」を計画したのであれば、「ケ」の部分はけちけち路線を貫く必要があるのではないでしょうか。
レジャー予算を決めるメリット
レジャー予算を決めるメリットは、1回あたりのお出かけに支払うお金を意識しやすくなること。
たとえば、今夏のレジャー予算を20万円とします。あるご家族が1回5万円かかるとすれば計4回、頑張って1万円節約できれば、プラスでもう1回(4万円×5回)出かけることができます。
このように予算を設定することで、1回の外出や旅行にかけられるお金がイメージしやすくなります。
実際に出かけるとき、レジャー費管理用の財布を作って生活費と切り離して管理するのもおすすめです。財布に入ったお金がすなわち今回のお出かけで使えるお金となるため、外出先で無計画にお金を使う歯止めとなります。
クレジットカードなど現金以外で支払いたい人は、レジャー支出に使う決済方法を1種類(1枚)に決め、定期的に利用額をチェックする方法もおすすめです。
まとめ
昨年の夏も想定外のことが多かったと思いますが、2021年の夏もレジャーの予定が立て難い状況になってしまいました。外出や旅行が大好きな方にとっては鬱屈とした思いがいまだあるかもしれません。
とは言え、家で、お出かけ先で。どのように余暇を楽しむかはアイデア次第とも言えます!
石庭の見立てのように想像力を働かせ、親子で一生懸命知恵を絞り、コロナに負けずに日々を楽しんでいっていただきたいと思います。拙いアイデアでしたが、今回記事が夏レジャーを楽しむヒントになりましたら嬉しい限りです。
海老原 政子 (「おゆみの相談室」代表)
大学卒業後、SE、インテリアコーディネーターなど仕事に明け暮れる生活から一転、出産1年後に未経験ながら国内生保に再就職。営業活動するなかでライフプランの重要性に目覚める。ファイナンシャルプランナー資格を取得後に独立。現在、働くママのキャリアチェンジ前後の家計相談や保険の見直し、住宅ローン相談を行う。マネーセミナー講師やコラム執筆実績も多数。子育て中の主婦の目線を活かした家計改善アドバイスが好評。
<保有資格>
ファイナンシャルプランナー(二級FP技能士/AFP)、住宅ローンアドバイザー(住宅金融普及協会)
「エムプランニング」WEBサイト
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